タイヤ構造を知ればあなたのカーライフが活きてくる!

あなたの愛車にとって欠かすことの出来ない重要なタイヤ。どんな作りになっているのか知っていますか?

どのような部品が用いられていて、それぞれどんな働きをしているのか。パーツについて詳しく知ることで、自分の欲しい性能をタイヤのどの部分が満たしてくれているのか見えてきます。

タイヤの仕組みに詳しくなって、あなたのカーライフをより満足いくものにするための参考にしてみませんか? 今回は、そんなタイヤの秘密を解明し、各部分の名称や受け持っている役割に至るまで、分かりやすく説明していきたいと思います。

1. 【タイヤ 構造】タイヤの仕組みを知ろう

見た目には黒いゴム製の輪の中にエアーを入れているだけの単純な物に見えるタイヤですが、たくさんの大切な役割を遂行しています。車体の重さだけでなく、乗車する人や積み込む荷物の全てを支えつつ、高速で回転する。道路面から伝わる振動など衝撃を吸収し、摩擦によって発生する熱に耐える。

方向を変える、走らせる、止める、といった車の基本動作をからだを張って行う。重要な役目を遂行するタイヤですので、もちろんただのゴムの輪にエアーを入れただけでは仕事を果たせません。

タイヤを作るには、実に多くのパーツが関わっているのです。タイヤの側面や接地面など目で見て分かる部分はもちろん、内部に至るまで様々なパーツが仕込まれていて、それぞれの部分に名称があります。

2. 【タイヤ 構造】知らなかった!タイヤの各名称

2-1. タイヤの各部分の名称

・トレッド部

タイヤ表面の凸凹模様が刻まれた、道路面と接している部分、所謂タイヤの外周面をトレッドと言います。これにある一般的に溝と呼ばれる部分をパターンと言い、このパターンがどのように並べられているかによって、車の乗り心地や車内の静寂性に大きく影響するといわれています。

トレッドは、道路面から受ける物理的な衝撃や外傷からタイヤの内部をガードする外皮として役割を果たしています。トレッドパターンは、雨などで濡れた道路面を走る時にタイヤと道路の間の水を排水し、取り除くことでタイヤの排水性を向上させてくれます。

また、美しい柄のデザインで商品としての見た目の魅力も維持しつつ、タイヤの駆動力や制動力を確保し、スリップを防止するといった見た目と安全面の双方を考えた優れものです。

・サイドウォール部

簡単に言えば、車をサイドから見た時に一番良く見えるところをサイドウォールと言います。タイヤメーカーのブランド名が書かれているところ、と言うと更に分かりやすいでしょうか。

サイドはゴムがやや薄いイメージがありますが、カーカスを守りつつ、しなやかさを活かしスムーズに、人が関節を曲げるかのように動くことによってタイヤ全体のバランスを保ったり、タイヤに伝わる衝撃や遠心力に耐える仕事を受け持っています。

また先にも少し触れましたが、サイドウォールはタイヤの情報を詰め込んだパーツであると言えます。ブランド名が書かれているのは皆さんご存知かと思います。

その他にもタイヤサイズや偏平率、最高速度などタイヤの規格として刻印することが義務付けられている項目に加え、メーカー独自で表示している項目も刻印されているタイヤの名刺のような部分でもあるのです。

・ショルダー部

タイヤを車の正面から見た時に、ちょうど縁になるところを、タイヤの肩と擬えてショルダーと言います。ショルダー部は、内部部品で出てくるカーカスをガードする役目を果たすパーツです。同時に道路を走る時に路面との摩擦により発生するトレッド部の熱や、タイヤ内部の熱を発散させる任務を担っています。

・ビード部

ホイールとタイヤの接ぎ目の部分で、高炭素鋼を束ねた構造になっている部分をビードと言います。内部構造で出てくるカーカスコードの端と端をを繋ぎ止めることで、ホイールとタイヤが外れないよう固定してくれています。

また、タイヤに空気を充填した時に、ホイールの一部でタイヤを組み込み装着する部分となるリムに、タイヤをロックさせる役目を担っています。

2-2. タイヤ内部の名称

・カーカス

ゴム素材の下に埋め込まれたコード層で、タイヤの骨格といえるパーツです。別名でケーシングとも呼ばれます。タイヤが大きな負荷に耐える上で、重要な役割を果たしている部品になります。

また道路面からの衝撃、充填空気圧などに耐える能力も有しています。コードの素材はタイヤの種類により様々で、ナイロンやポリエステル、レーヨンなどの化学繊維が主に用いられています。このカーカスの仕組みが進行方向に対して直角に編み込まれているタイヤをラジアルタイヤと言い、走行性能が優れているとされています。

また、カーカスの仕組みがトレッドの周方向に対して斜めに編み込まれているタイヤをバイアスタイヤ、またはクロスプライタイヤと呼ばれ、低速や悪路走行の際乗り心地が良いとされています。

このようにカーカスは内部を作る部品の中でも、最もタイヤの性能に影響を与える縁の下の力持ちのようなパーツと言えるのです。

・ベルト

先に説明した、カーカスの仕組みが進行方向に対して直角に編み込まれているラジアル構造のタイヤにおいて、トレッドとカーカスの間に円周方向に挟んである補強剤です。

常に道路面と接しているトレッド部が受ける衝撃を吸収してガードしつつ、補強して剛性を高めるガードマンのような役割をしています。素材としては主にスチールコードが使用されます。

一方、バイアスタイヤにおいて同じ役目を果たしているのがブレーカーです。バイアスタイヤの場合、斜めにカーカスが配置されているためねじれてしまいます。そのねじれを防ぐため、逆方向に複数重ねてあるカーカスをブレーカーは締め付け、トレッドと剥離するのを防止する働きを有しているのです。

素材は主にナイロンが用いられています。

・インナーライナー

現在一般的になっているチューブレスタイヤの内側、カーカスに貼り付けられたゴムを層にしたパーツのことです。タイヤの内側から貼り付けることによって機密性を高め、釘を踏んでしまっても、一気に空気が抜けません。

パンクして修理が必要な時には、ゴム層の部分を補修するだけで問題を解決できる場合もあります。

・ビードワイヤー

ホイールとタイヤの接合箇所であるビード部の内部に入っているワイヤーです。荷重等の条件に合わせてスチール製のピアノ線を必要な本数束ね、ゴムで被覆し作られています。

ホイールへタイヤを接合する時、より頑丈に固定するため、補強材としての役割を担い、圧力や遠心力によるカーカスコードの引っ張りをしっかり受け止める働きもしているパーツです。

3. 【タイヤ 構造】タイヤ内部の仕組みについて

タイヤは様々な性能を発揮するために、一見シンプルに見えても内部は大変複雑な仕組みによって構成されています。タイヤの内部構造の説明でも簡単に触れましたが、カーカスの配列によって乗り心地が違ったり、チューブのあるなしによっていざという時の対処に差が出ます。

現在一般的になっている仕組みにより内部が作られたタイヤの特徴について少しお話しておきましょう。

3-1. ラジアルタイヤの特徴

カーカスの構成が進行方向に対して直角に編み込まれているものがラジアルタイヤであることは先に触れました。ラジアルタイヤとはどんなメリットやデメリットがあるのでしょう.

  • 操縦安定性に優れている。
  • 耐摩耗性が良い。
  • 発熱が少ない。
  • ころがり抵抗が小さく、燃費が節約できる。
  • スリップが少なく、けん引力が大きい。
  • 高速耐久性が良い。
  • ベルト層があるので、バイアスタイヤよりも剛性が高いがそれ故に低速での継目ひろい、悪路での乗り心地悪化がある。

3-2. チューブレスタイヤの特徴

チューブを使用しない代わりに、カーカスにインナーライナーを貼り付けているものがチューブレスタイヤです。チューブレスタイヤにはどんなメリットやデメリットがあるのでしょう。

  • チューブがないため、チューブが原因であるトラブルの発生を避けられる。
  • 釘など異物がタイヤに刺さっても、急激な空気漏れを起こしにくい。
  • タイヤ内部の空気が直接リムに触れるため、熱の放散が良い。
  • 空気圧の低下に気が付きにくい。

4. まとめ

「タイヤはゴムなんだからホイールのインチサイズが少しくらい合わなくてもハマるんじゃ?」と思っている方がたまにいらっしゃいます。タイヤの構造を詳しく知ることで、単に強靱なばかりでなく、しなやかさも同時に必要なタイヤには、ワイヤーや繊維・ゴム等が精密機械のように、複雑に組み合わされていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

知識を得ることはムダにはなりません。今日得た知識は、今後のカーライフにおいて様々な場面で活きてくるでしょう。