2年に1度のこととはいえ、車検にかかる費用は結構な負担になります。でも車検の業者選びといってもいろいろな業者がありますから、どこを選べば良いのか悩んでしまうのは当然です。
そうはいっても予算もありますから、出来ることなら費用を抑えて車検を通したいという人も多いはずです。
そこで今回は「車検の業者選び」の方法として「費用」を徹底比較!どこの業者に選ぶとどれくらいの費用がかかるのか、相場と内訳をもとにそれぞれ紹介していきます。
普通車の車検費用の相場と内訳
「自家用乗用自動車」と分類されるものが、いわゆる普通車と呼ばれています。
費用の相場を知る前にまず知っておきたいのが「費用の内訳」なのですが、そこでチェックしなければいけないのが「あなたの車がどの種類に当てはまるのか」ということです。
なぜなら車検を通す際に必要になる費用には、車の整備・点検にかかる費用のほかにも必ず支払いをしなければいけないものがあります。これを「法定費用」といいます。
この費用は軽自動車の場合は「エコカー」と「非エコカー」の2つに分かれるのでわかりやすいのですが、普通車の場合はもう少し複雑です。
普通車の場合は車の重量別に5種類に分類され、それぞれに「エコカー」「非エコカー」で法定費用の金額が違うからです。
あなたの車がどのタイプなのかチェックしてみましょう!
まずはあなたの車がどのタイプに当てはまるのかを確認してください。確認する際には、車検証の右上部分にある「車両重量」を見ます。
次にあなたの車が「エコカー」と「非エコカー」のどちらにあたるのかを確認します。この2つは重量税に関係してきますので、相場を知る前に必ずチェックしておきましょう。
車検費用の内訳
ではさっそく費用の内訳について説明していきましょう。内訳は大きく分けると「車検基本料金」と「法定費用」に分かれます。
法定費用については、あらかじめ金額が決められています。
特に金額が大きいのが、車の重量によって金額が決められる「重量税」です。ですから相場を知る上ではあなたの車のタイプをチェックしておく必要があるのです。
重量で決められている費用
法定費用は、車の重量によって金額が決まっています。
その内訳は、①車の重量によって変わる「重量税」 ②強制保険といわれる「自賠責保険料」 ③手続きに必要な「印紙代」 になります。
ちなみに最も金額が大きい「重量税」は、次の通りになります。
~500㎏以下 | ~1000㎏以下 | ~1500㎏以下 | ~2000㎏以下 | ~2500㎏以下 | |
エコカー | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 | 20,000円 | 25,000円 |
非エコカー |
8,200~ 12,600円 |
16,400~ 25,200円 |
24,600~ 37,800円 |
32,800~ 50,400円 |
41,000~ 63,000円 |
自賠責も法定費用に含まれる
強制保険といわれる自賠責は、車検と同時に契約するのが基本です。車検は2年毎ですから、自賠責の保険料も2年分まとめて支払います。ちなみに保険の契約期間は24ヶ月となります。
保険料は車の重量と関係ありません。普通車の場合は24カ月契約で¥25,830です。
検査手数料
検査にかかる手数料も法定費用に含まれます。支払いは、印紙を購入して行います。この料金は車の重量と関係なく決められています。
普通車の場合はワンストップサービス申請手数料が1,000円、窓口申請手数料が1,200円ですから、合計で2,200円となります。
車検業者ごとの相場の違い
ユーザー車検は自分で整備・点検をするので、ある程度の車の知識と技術が必要になります。
また整備だけでなく故障している場合は部品の交換も行いますから、作業の手間もかかります。費用はかなり安く抑えられますが、時間と手間を考えればオーソドックスな例とは言えません。
そのため一般的には「業者に依頼」となりますが、問題は「業者ごとの違いの見極め」です。この違いが生まれる理由は、「保安基準をどのレベルに設定しているか」ということです。
車検を通すだけであれば、国が定める保安基準をギリギリクリアするレベルでも問題ありません。でもギリギリのレベルで整備・点検をするとなると、場合によっては車検をクリアできないことがあります。
ですから一発合格をするためには、保安基準よりも若干上のレベルで整備・点検を行うのが一般的な業者の考え方です。
さらに安全性を重視すれば、合格レベルはもっと高くなります。特に安全面を重視しているディーラー車検の場合は、車検に合格できるレベルよりもさらに高く保安基準を設定しています。
しかもディーラーの場合は純正品を使うので値段も高くなります。
軽自動車の車検費用の相場と内訳
まずはあなたの車が「エコカー」と「非エコカー」のどちらになっているのかを確認してください。軽自動車の場合の重量税は決まっていますが、エコカーと非エコカーでは金額が違います。
ちなみにエコカーの場合は5,000円ですが、非エコカーの場合は6,600~8,800円となります。
自賠責と検査手数料
軽自動車の場合も、強制保険である「自賠責」には加入しなければいけません。車検が2年毎の更新ですから、契約期間も24ヶ月となります。保険料は24ヶ月で25,070円です。
軽自動車の場合は「軽自動車検査協会」が窓口になりますが、検査手数料は1,100円とかなりお得です。
車検費用の内訳
軽自動車の場合も、基本的な内訳は同じです。必ず払わなければいけない「法定費用」と、車の整備・点検に必要になる「車検基本料」の2つに分かれます。
法定費用は前項で説明した通りですが、車検基本料は車の状態によって変動します。故障や部品の交換の必要がなければかなり安いですが、状態が悪い場合はこれらの作業や部品の取り寄せに関する費用が追加になります。
ですから費用の見積もりを出す場合も、新しい車と比べると金額が高くなることを覚悟しておいてください。
車検業者ごとの相場の違い
小回りが利き女性や高齢者でも運転がしやすい軽自動車は、普通車よりも人気があります。
もちろん重量税や自動車税の金額が低いことも魅力の一つとして選ぶ人も少なくないのですが、逆に言えば軽自動車のユーザーほど「車のことをほとんど知らない」といえます。
車についての知識がある程度ある人であれば、車検の見積もりを見た時点で必要なものと不要なものに分けカットできる部分は省きます。
でもあまり車のことが分からない人は、見積もりを見てもその内容の意味がよく分からないことが多いです。
だから「この機会に交換をしたらどうですか?」と業者から勧められると、「交換しないと車検に通らないのかも?」と勘違いしてしまいます。でもこうした交換などはあくまでもオプションです。
検を通す上ではほとんど関係がなく、交換をしなくても車検には通ります。
つまり「必要なものと不要なものを判断できるか」によっても、費用は変わります。ですから見積もりの段階できちんと内容を理解することが、費用を抑えるポイントになります。
車検に出す業者の選び方
車検を通す方法としては、「ディーラー車検」「民間車検」「カー用品店」「ユーザー車検」があります。それぞれには費用相場だけでなくメリット・デメリットにも違いがあります。
ディーラー車検
車検費用の相場
「基本料金」は、40,000~50,000円が相場です。
メリット
安心して整備・点検を任せられる点が最大のメリットといえます。
デメリット
ディーラー車検が定める保安基準は、安全を重視するため高く設定しています。
ですからほかの車検業者であればクリアするレベルでも、「追加の整備・交換が必要」と判断されてしまうこともよくあります。また交換部品も純正品となるため、費用は高めです。
民間車検
車検費用の相場
「基本料金」は、22,000~28,000円が相場です。
メリット
メーカー・年式・車種を問わずオールマイティーに対応しているのが、民間車検のメリットです。自社工場内に検査ラインがある場合は、週末でも車検を通すことが出来ます。
デメリット
とにかく予約が取りにくいというのがデメリットです。特に検査ラインを持っている指定工場の場合は週末でも車検OKなので、人気が集中します。早めに予約を取らないと車検の期限内に通せないこともあります。
オートバックスなどのカー用品店
車検費用の相場
「基本料金」は、19,000~31,000円が相場です。
メリット
幅広い車種に対応しているのがメリットといえます。民間工場よりも費用相場が比較的安いこともメリットにあります。
デメリット
サービス面ではあまり良い評判がありません。費用を重視するのであればおすすめしますが、整備内容や交換箇所の詳しい説明がないこともよくあるためトラブルも起こりやすいです。
ユーザー車検
車検費用の相場
ユーザー車検の場合は自分で整備・点検を行いますから。「基本料金」は実費のみです。
メリット
「費用を抑えることが出来る」「整備・点検内容を自分ですべて把握できる」という点がメリットといえます。
デメリット
コストは抑えられますが、手間と時間がかかります。また検査場は平日の昼間にしか開いていませんので、平日に休みが取れる人でなければユーザー車検を利用することは出来ません。
まとめ
業者選びは難しいものです。でも費用を重視するにしても、それぞれのメリット・デメリットにも注目することが大切です。