洗車というと外装に意識が行きがちですが、自分自身が車と過ごす時間のほとんどは、車の中です。気持ちよくドラブを楽しむためには、内装の清掃を忘れてはいけません。

この記事では、靴に付いた泥やゴミが溜まりやすいうえ、雨水で濡れることが多いため、カビが発生しやすいカーペット(フロアマット)の掃除についてまとめました。全文を読むことで、「なぜカーペットの汚れを取る必要があるのか」から「カーペットの汚れを手軽に取る方法」までがわかるようになるでしょう。

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1. 悪臭の巣になっているカーペット

いつも土足で踏みつけられ、砂、泥、枯葉、雨水、食べこぼしなどで汚れているのがカーペットです。消臭剤を吹き付けてもすぐに臭いが出て来るときは、エアコンかカーペットが原因になっていることがほとんどです。

特に、カーペットが汚れている場合、エアコンを使用すると、ホコリ、カビ、ダニなどを車内で循環することになります。そのまま放置すると喘息の原因にもなりかねません。

車内の汚れは、主にゴミやホコリです。子どもがいてファミリーで使用する場合には、食べ物のカスやジュースのシミなどもあります。掃除機をかけると驚くほどゴミが出てきます。また、駐車中の車は温度や湿度の調整がしづらいため、カビやダニが発生しやすくなります。

車内清掃の際、水分を車内に持ち込まない工夫も必要です。安易に水拭きをして乾拭きを怠ると、湿度が上昇してしまいます。また、外装の洗車で濡れた靴は、車内清掃では使用せず、履き替えるようにしましょう。

2. 水洗い

カーペットの汚れをほぼ完全に除去したいなら、やはり水洗いをすることになります。ただし、生乾きの状態で、車内に敷くと、洗浄前よりも悪臭が漂ってしまう危険性があります。特に、毛足の長いタイプは、乾くまで時間がかかるため注意が必要です。ここでは、水洗いの方法を紹介します。

2-1. 天日干し

カーペットを天日干しするのは、布団と同様の理由です。

布団を天日干しすることで、布団に付いた微生物が殺菌されることはよく知られています。太陽光に含まれる紫外線により、1時間で微生物が殺菌されるといわれています。天日干しにより、カーペットに付いた微生物を殺菌します。

天日干しは、濡れたカーペットを乾燥させます。乾燥は、細菌を減少させるもう一つの要因といわれています。雨で濡れたカーペットから漂う臭いの原因は、カーペットに繁殖した細菌です。細菌が繁殖するには水分が欠かせません。カーペットを乾かすことで、細菌は増殖することができなくなります。

天日干しは、カビにも有効です。カーペットは濡れたまま放置するとカビが生えやすいので、天日干しすることで、カビの発生を予防することができます。

1時間程度、天日干しした後、布団叩きと同様、カーペットを叩いて、チリやホコリを叩き出します。

2-2. 洗い作業

水を使って汚れを落とすわけですが、その時間を短縮させるためにも、まず掃除機がけをします。楽にとれるゴミやホコリはできるだけ取っておきます。

まずマット全体に水を含ませます。バケツでもできないことはありませんが、散水ノズルの付いたホースを使いたいところです。

全体に水を含ませたら、ノズルをカーペットに近づけたり、浅い角度から水をあてたりして、毛足の中に潜り込んだ泥や砂などをできるだけ追い出します。

中性洗剤を少量かけます。洗剤をある程度泡立てたら、カーペットの毛足に沿って一方向にブラシを動かし、浮いてきた汚れ混じりの泡を押し出すようにします。

右足のかかとがあたる部分など、明らかに汚れのひどい部分は、ブラシを前後させて毛足の奥の汚れを浮き上がらせます。

洗剤成分が残るとシミになることがあるので、十分な水で完全に洗い流します。ある程度流したら端からカーペットを立てていくと泡が切れやすくなります。

2-3. 柔軟剤による仕上げ

カーペット洗いの仕上げに、洗濯用の柔軟剤を使用します。洗剤のすすぎが終わったところで、適量を振りかけ、水をかけて全体に馴染ませてから再度すすぎます。

ふんわりとした仕上がりになるだけでなく、製品によっては抗菌、消臭、静電気防止といった効果を発揮するものもあります。

最後によくすすいで終了です。

2-4. 水切り・乾燥

カーペットを干します。夏場でも2~3時間、冬場は5時間以上かかることもあります。カーペットの角を下に向けて干すと、いくらか乾きが早くなります。

生乾きで使用することは絶対に避けてください。生乾き状態では、カビや細菌が繁殖してしまい、洗う前より臭いが悪化することになりかねないためです。

なお、水を吸える掃除機を持っていると作業時間が大幅に短縮できます。この掃除機を使うと、湿っぽい程度まで水分を吸い取れてしまうので、冬場でも2時間程度で完全乾燥させることができます。

カーペットの水洗いを頻繁に行うことを考えている人は、1万円程度で水を吸い取れる業務用掃除を購入することができますので、時間短縮の観点からも購入の検討をお勧めします。

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3. ドライクリーニング

カーペットは、靴の底が接触するため、泥や砂などの車外からの汚れが一番たまりやすい場所です。汚れを完全に除去するには水洗いがベストですが、ここでは日常的に手軽にできるドライクリーニングの方法を紹介します。

水洗いの場合と同様、掃除機がけをします。毛足の長いタイプのカーペットは、特に砂の量が多くなります。掃除機で奥に詰まった泥や砂をしっかり吸い取ります。

掃除機のノズルは先がとがったタイプが適しています。カーペットを折り曲げるようにすると、毛足の根元にたまったホコリも吸い取ることができます。

カーペットはシートクリーナーを使ってクリーニングすることができます。シートクリーナーを浸み込ませたマイクロファイバークロスでこすります。表面をこするだけでは、ムラになることが多いので、布地の奥まで揉むようにしてクリーニングを行います。

洗浄が終わったら、乾いたマイクロファイバークロスで洗剤分を拭き取ります。最後に、カーペットに残った洗剤分をしっかりと乾かします。日向に干すとシートクリーナーがバリバリなることがあるので、陰干しにします。

4. まとめ

カーペットを汚れたまま放置すると、喘息の原因になりかねません。カビやダニを車内循環するような車では、ドライブを楽しめません。外装の洗車だけでなく、汚れがたまりやすいカーペットは、こまめに掃除したいところです。

雨の日の後は、カーペットに泥がついていることがあります。ついバシャバシャと水洗いをしたくなりますが、完全に乾燥させる時間があるかを確認する必要があります。

表に毛足があり、裏が防水になっているカーペットは、一度びっしょりと濡らしてしまうと、簡単には乾きません。生乾きの状態で車内に敷くと、カビや悪臭の原因になります。

晴れていて、十分な時間があるときは水洗い、手軽にキレイにしたいときはドライクリーニングと使い分けましょう。

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