車のシート汚れは、クリーニングに出すと効果的です。メニューと費用はここで詳しく紹介しています。また、応急処置についてもお伝えしますので緊急時に役立ててください。
車のシートが汚れたら、クリーニングに出して綺麗にする方法があります。衣類をクリーニングに出すのと同じように、自分では落とせない汚れまで綺麗にすることができたり、シートに与えるダメージも最小限にすることができます。
ただ、どんな汚れを落とせるのか、費用はどれくらいかかるのかなどが気になると思います。頻繁に利用する衣類のクリーニングとは違い、シートクリーニングを利用したことが無い方は、特に不安に感じているでしょう。
そこで今回は、車のシートクリーニングについて詳しくご紹介していきます。クリーニングに出す前にできる応急処置についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
1. 愛車のシート汚れをクリーニングに出す前にできる応急処置
車のシートは様々な原因で汚れてしまいます。例えば、食べこぼしや飲みこぼしはよくあることですが、同乗者が嘔吐(おうと)してしまったり、小さなお子さんがお漏らししてしまうこともあります。また、ペットで汚れてしまうこともあるでしょう。
正しく対処しないとシミや臭いの原因になってしまいますが、こうした緊急時にもシートクリーニングはおすすめです。ただし、その場ですぐに業者に運び込むことも難しいと思いますので、まずはクリーニングに出す前にできる応急処置についてご紹介していきます。
1-1. 食べこぼし、飲みこぼし
シートの上に食べこぼしや飲みこぼしをしてしまうと、シミや臭いの原因になってしまいますので、すぐに対処しましょう。特に布シートの場合には、シートの奥まで染込まないように注意が必要です。
まずは、とにかく早く汚れを拭き取ることです。ティッシュやタオルを利用してください。その時のポイントは、汚れを広げないようにすることです。汚れの外から内に向かって拭き取るといいでしょう。
また、特に革シートの場合には、強くこすってしまうと傷がついてしまいますので、慌てずに優しく拭き取るようにしてください。
帰宅後には、水に濡らして硬く絞ったタオルやクロスを使い、シートを軽く叩くようにして汚れを浮かし取ってください。その後に乾拭きもすると取り残しがないでしょう。
また、革シートの場合には、水が原因でシミになることがありますので、しっかりと絞ったタオルやクロスを利用するように心がけましょう。
1-2. 嘔吐(おうと)、汚物
車内で嘔吐してしまったり、小さなお子さんがお漏らししてしまった場合には、汚れ落としだけではなく、臭いも気になってしまうでしょう。そんなときには、消臭効果のある重曹を利用するといいでしょう。スーパーやドラッグストア、100円ショップでも手に入ります。
まずは、食べこぼしや飲みこぼしと同じように、吐物や汚物を綺麗に取り除き、濡れたタオルやクロスで叩きながら汚れを浮かしとります。汚れを広げてしまわないように注意しましょう。
帰宅したら、重曹を利用して消臭します。その方法は非常に簡単で、汚れた部分に重曹の粉をふりかけて一晩待つだけです。その後は、掃除機を使って重曹を取り除いてください。重曹は体に無害なものですが、取り残しは傷や汚れの元になりますので、しっかりと取り除きましょう。
もし、車に使える掃除機がない場合には、ガソリンスタンドの掃除機を利用してください。5分間で100円程度の料金です。重曹を取り除くついでに、車内にも掃除機をかけておきましょう。
2. シートクリーニングで落とせる汚れの種類
業者にシートクリーニングを依頼すれば、自分では落とせない汚れや臭い、経年劣化なども綺麗にすることができます。
具体的には、次のような汚れをクリーニングすることができます。
- シミ
- 嘔吐、汚物
- タバコのヤニ汚れ、黄ばみ
- 黒ずみ、色移り
- ペットの汚れ
- 消臭、除菌
2-1. シミ
食べこぼしによる油ジミや、飲みこぼしのシミだけではなく、手垢や化粧品、日焼け止めなどによるシミをクリーニングすることができます。
2-2. 嘔吐、汚物
吐物や汚物の処理はもちろん、除菌、消臭まで行うことができますので、快適な車内空間を取り戻すことができます。
2-3. タバコのヤニ汚れ、黄ばみ
タバコのヤニ汚れや黄ばみは簡単には取り除くことが難しい汚れです。愛煙家の方でも車内は綺麗に保ちたいと考えていると思いますし、中古で購入した車が汚れていたり、臭いが気になるということもあるでしょう。
こうしたタバコの汚れもクリーニングすることができます。
2-4. 消臭、除菌
シートの消臭だけを行うこともできます。シートは綺麗にしているけど臭いが気になるとか、中古車の臭いをなんとかしたいという場合に利用するといいでしょう。
また、車のシートにはダニやカビが発生しています。これらを除菌したり抗菌処理することも可能です。
2-5. 黒ずみ、色移り
長年利用しているとシートが黒ずんできたり、衣類が色移りしてしまうこともあります。特に、ベージュなどの淡色のシートの場合には目立ってしまいますが、こうした汚れもクリーニングできます。
2-6. ペットの汚れ
ペットを車に乗せる方は、ペットの汚れや臭いも気になるでしょう。汚れ対策をしていても防ぎきれないものです。こうしたペットの汚れも綺麗にすることができます。
3. シートクリーニングのメニューと費用
衣類のクリーニングと同じように、車のシートクリーニングにも様々なメニューが用意されています。その種類と料金をご紹介していきますので、愛車の汚れや予算に応じて選ぶようにしましょう。
ただし、依頼する業者によってクリーニングの内容が異なります。シート汚れをトータルに綺麗にするメニューが多いのですが、ピンポイントの汚れをクリーニングしてくれる業者もあります。
当然ですが、シート全体よりも、必要な部分だけクリーニングする方が費用が安くなりますので、業者選びの際には参考にして下さい。
それでは、シートクリーニングの詳しいメニューと費用をご紹介していきます。
3-1. シートクリーニング
一般的にシートクリーニングといえば、上でご紹介した汚れにトータルで対応しているものです。革シートでも布シートでも利用できます。
ただし、業者によってその詳細は異なっているため、あなたの愛車のシート汚れに対応できるのか、事前に確認するといいでしょう。電話もしくはホームページの問い合わせフォームなどを利用すれば、業者の対応や詳しい費用もわかりますので活用してみるといいでしょう。
シートクリーニングの費用は、シート1脚の場合は、3,000円〜5,000円、全シートの場合は、3万円〜5万円が目安になります。
汚れの種類や範囲、シートの種類、車のサイズによって異なりますので、何社か見積もりを取るのもいいでしょう。
3-2. ルームクリーニング
ルームクリーニングというのは、シートだけではなく、車内全体のクリーニングのことです。窓ガラス、ハンドル、フロア、天井などをまとめてクリーニングすることができます。
費用の目安は3万円〜5万円で、高級車は10万円以上します。
シート単独のクリーニングよりも費用が高くなりますので、1年や2年に一度の大掃除や中古車購入時などに活用するといいでしょう。
3-3. 嘔吐洗浄
嘔吐で汚れた場合には、業者に依頼すると衛生面でも安心できます。衣服は洗濯すれば綺麗にできますが、シートは洗い流すことができないからです。吐物は拭き取ることができても、消臭や殺菌消毒することはできません。
嘔吐のクリーニング費用は、1万円〜2万円が目安になります。
費用はかかりますが、今後何年も乗ることを考えると、快適な車内空間を取り戻すために活用してもいいのではないでしょうか。
3-4. 消臭、除菌、抗菌
シート汚れは車の嫌な臭いの原因になっていますので、シートクリーニングには消臭効果もあります。ただし、しつこい臭いの場合には、消臭メニューを追加利用することもできます。もちろん、消臭だけしたいという場合にも利用可能です。
また、車のシートは目に見える汚れ以外にも、カビやダニが繁殖しています。肌の弱い方や小さなお子さんがいらっしゃる方は除菌や抗菌もしておくといいでしょう。
これらの費用は、3,000円〜1万円が目安になります。
最近は、車用の空気洗浄機やイオン発生器もありますが、シートの中から綺麗にしたい場合には、クリーニングと合わせて利用するといいでしょう。
3-5. スチームクリーナー
シートクリーニングの場合には、シートクリーナーと言われる洗浄液を利用することが多くなります。車専用の洗剤と考えていただければいいでしょう。
一方で、スチームクリーナーとは、高圧・高温の蒸気によってしつこい汚れを取り除くツールです。タバコのヤニや黄ばみにも有効だったり、シートの奥から洗浄するため、除菌消臭効果もあります。また、シート以外の車内クリーニングも可能です。
部分的なクリーニングにも利用できるため、別メニューとして用意している業者もあります。シート全体のクリーニングよりも費用を抑えることができる場合がありますので、上手に活用してください。
ただし、革シートには利用できませんので注意しましょう。
スチームクリーナーの費用は、全シートのクリーニングで2万円から4万円が目安になります。
また、スチームクリーナーは、車以外にも自宅の掃除にも役立つ道具です。一台用意すれば、車だけではなく家の中も綺麗にできます。気になる方は、「車のシート汚れをスチームクリーナーで根こそぎ洗浄する方法」でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
3-6. フロアマットクリーニング
業者によっては、フロアマットのクリーニングも行なっているところがあります。
ただし、シートとは違ってフロアマットは外して洗浄することができますので、ご自身でクリーニング可能です。嘔吐などで汚れがひどい場合には利用してもいいでしょう。
費用は5,000円〜8,000円が目安になります。
4. おすすめのクリーニング業者
最後に、おすすめのクリーニング業者をご紹介します。
4-1. カーディーラー
まずはカーディーラーや購入店に相談するといいでしょう。この後ご紹介する車内クリーニング専門店や洗車業者、カー用品店に依頼するよりも費用を抑えられる場合があります。
ただし、細かなメニュー設定がなく、部分的なクリーニングは難しいことがありますので、まずは一度相談してみましょう。
4-2. 車内クリーニング専門店
車内クリーニングを専門としている業者があります。こちらに依頼すれば、ほとんどの汚れに対応できるでしょう。
また、部分的なクリーニングもできるところがありますので、カーディーラーに相談しても満足な内容や費用ではなかった場合に相談するといいでしょう。
4-3. キーパー
ガソリンスタンドに併設されているコーティングと洗車の業者であるキーパー(KeePer)でもシートクリーニングが可能です。
ただし、料金が特別安くなるわけではないので、クリーニング技術を考えるとディーラーやクリーニング専門店に依頼した方がいいでしょう。
ただ、近場で手軽にクリーニングしたいという場合や、外出時の嘔吐など緊急を要する場合には、近くのガソリンスタンドを探してみてもいいでしょう。営業時間も夜8時ごろまで開いていますので、ディーラーや専門店が閉まった後にも利用できます。
4-4. オートバックス
オートバックスやイエローハットなどの大手カー用品店でもシートクリーニングが可能です。ただし、上記の業者と比べても特別なメリットが見当たりません。
車内の掃除機がけや窓拭きなどの簡単な清掃なら、1,400円から2,300円ほどでできますので、買い物のついでに清掃を頼むのならいいでしょう。
5. まとめ
車のシートは衣類とは違い、洗濯することができないため、汚れが溜まっていたり、自分では落とせない汚れがあります。
そんな時には、シートクリーニングに出すといいでしょう。
シミ、嘔吐、タバコのヤニや黄ばみ、黒ずみ、色移りなど、様々な汚れに対応しています。
おすすめの業者についてもご紹介しましたので、ぜひ参考にしていただき、気持ちのいい車内空間を取り戻しましょう。