車のエンブレム汚れは意外と目立っています。黒ずみやくすみ、水垢汚れは、後続車からも常に見られているでしょう。これではせっかくの愛車も台無しです。

しかし、エンブレム周囲は、丁寧に洗車をしたり洗車機にかけていても綺麗にすることができません。クロスやスポンジが狭い隙間まで届かないからです。そこで今回は、エンブレムの汚れを効果的にクリーニングする方法についてご紹介します。

車を大切にされる方のために、細部まで綺麗することができるおすすめの方法になりますので、ぜひ最後までご覧ください。

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1. 車のエンブレム汚れの種類と原因

車のエンブレム汚れには、次のような3つの種類と原因があります。

  • 隙間や周囲の黒ずみは水垢やワックス、コーティング剤が原因
  • エンブレム自体のくすみやブツブツはメッキの傷や白サビが原因
  • エンブレムから流れ出た黒いスジは水垢汚れが原因

それぞれクリーニング方法が異なるのですが、その理由について詳しく見ていきましょう。

1-1. 隙間や周囲の黒ずみは水垢やワックス、コーティング剤が原因

エンブレムの周囲や隙間が黒ずんでいる車をよく見かけます。これは、水垢や流れ落ちたワックス、コーティング剤が原因です。こうした汚れがエンブレムとボディーの隙間に入り込み、ホコリや排気ガスなどを巻き込んで黒ずんでしまうのです。

また、丁寧に洗車をしていても、クロスやスポンジが届かない場所でもあるため、汚れが蓄積しやすく、硬くこびりついてしまっていることもよくあります。

こうなると、通常の洗車だけでは綺麗にすることができません。隙間に入ったしつこい汚れを落とすには工夫が必要になります。詳しい方法についてはこの後順番にご紹介していきます。

1-2. エンブレム自体のくすみやブツブツはメッキの傷や白サビが原因

エンブレム自体がくすんでしまい、新車時のような輝きがなくなっていたり、よく見ると白いブツブツができていることがあります。これは、エンブレムに施されているメッキにダメージが生じていることが原因です。具体的には、細かな磨き傷や白サビです。

エンブレムなどの樹脂パーツへのメッキ加工は、特殊な方法で行われているため、クリーニング方法にも注意が必要です。

また、メッキのダメージだと思っていたら、イオンデポジットなどで表面が汚れていただけということもあります。その場合には、メッキクリーニングは逆効果になってしまうことがあるため、この点も踏まえた安全な方法をご紹介していきます。

1-3. エンブレムから流れ出た黒いスジ汚れは水垢が原因

エンブレムから流れ出たような黒いスジ汚れは、水垢が原因です。これは他の2つと比べても比較的クリーニングしやすいものです。

ただし、コーティング施工車の場合には、コーティングを剥がさないように注意して作業をすすめる必要があります。

エンブレム周囲の黒ずみ汚れは、ボディーとの隙間に入り込み、固くこびりついているため、簡単には洗い落とすことができません。しかし、力強く擦ってしまえば傷ができてしまいます。特に、黒や濃色のボディーカラーの場合には、磨き傷が目立ち後悔してしまうでしょう。

そこで、ボディーを傷つけず、効果的に黒ずみ汚れを除去する方法をご紹介します。

ステップ1:3つのクリーニング道具を準備

今回必要になる道具は、次の3つです。

  • 水垢除去クリーナー、もしくはメンテナンスクリーナー
  • 洗車用ブラシ、もしくは極細の柔らかい歯ブラシ
  • クロス

それぞれ注意点がありますので、詳しくお伝えします。

水垢除去クリーナー、もしくはメンテナンスクリーナー

エンブレム汚れを取り除くためには、水垢除去クリーナーを利用するのがおすすめです。なぜなら、隙間に入り込んだ汚れも落とせたり、固着している場合にも効果的だからです。強く磨く必要がありませんので、ボディーに傷をつける心配もありません。

通常のカーシャンプーや中性洗剤で代用すると、水垢を除去する効果が弱いため、結果的に傷を作ってしまうことになります。愛車を守るためにも、水垢除去クリーナーを使う方が安全だと言えます。

注意点としては、ガラスコーティングなどを施工している車の場合には、コーティング車対応のクリーナーもしくは、専用のメンテナンスクリーナーを利用することです。市販のものだとコーティングまで落としてしまったり、保証の対象外となる可能性もあるからです。

洗車用ブラシ、もしくは極細の柔らかい歯ブラシ

クリーナーで浮かした汚れをかき出すために、ブラシを使うのが効果的です。

ボディーを傷つけないために、できるだけ柔らかいものを用意してください。筆やハケのような洗車専用のブラシも販売されていますが、極細で柔らかい歯ブラシを代用してもいいでしょう。特に、毛先が細くなっているものがおすすめです。エンブレムの隙間に毛先が入り込むため、効果的に汚れをかき出すことができるからです。

クロス

今回のクリーニング方法は、クリーナーで汚れを浮かし、さらにブラシでかき出すようにして綺麗にしていきます。そのため、浮き出た汚れを素早く拭き取る必要があります。そのまま放置していると、汚れの原因になるからです。必ず拭き取り用のクロスを用意してください。

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キッチンペーパーや割り箸、爪楊枝は逆効果

エンブレムの細かな隙間を掃除するために、キッチンペーパーを折りたたんだものや割り箸や爪楊枝にクロスを巻いたものが使用されていることもありますが、おすすめできません。力が入りやすく、傷を作ってしまうからです。

今回お伝えするように、クリーナーの洗浄効果を利用すれば、柔らかいブラシでも綺麗にすることができますので安心してください。

ステップ2:水洗い

道具の準備ができたら、早速クリーニングを始めていきます。

まずは、水洗いで余分な汚れを洗い流しましょう。ホースの水圧を利用して、表面についている砂やホコリをしっかり取り除きます。

ステップ3:水垢除去クリーナーを塗布

水洗いができたら、黒ずんで汚れている部分に水垢除去クリーナー、もしくはメンテナンスクリーナーを塗布していきます。

ただし、広い範囲に塗ってしまうとムラの原因になるため、洗車用ブラシや歯ブラシにクリーナーをつけてから、エンブレムとボディーの隙間に流しこむようなイメージで行うといいでしょう

ステップ4:ブラッシング

クリーナーの効果で浮き上がった黒ずみをブラシを使ってかき出していきます。ちょうど歯磨きをするように、エンブレムとボディーの隙間にブラシを当てて優しく磨いてください。

取り除いた汚れはクロスで適宜拭き取りながら作業を進めましょう。

ステップ5:綺麗に仕上げるための磨き方

ブラッシングはボディーに傷をつけないように優しく行うようにしてください。そして、一度で綺麗にならない場合にも、強く擦らないように気をつけましょう。

その場合には、ステップ3と4を繰り返し行なってください。クリーナーの力で汚れを浮かし、ブラシでかき出すイメージを忘れずに作業を進めると、ボディーに傷をつけることもないでしょう。

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3. くすんだ愛車のエンブレムに新車の輝きを取り戻す方法

エンブレムのくすみは意外と目立っていますし、たとえ高級車であっても、風格を失いかねません。ここからは、そんなエンブレムの輝きを取り戻す方法をご紹介していきます。

ただし、エンブレムなどの樹脂パーツには、特殊な方法でメッキ加工がされています。そのため、万が一失敗した場合には、DIYで修復することが非常に難しくなりますので、慎重に作業を進めるようにしましょう。

それでは具体的な方法を確認していきましょう。

ステップ1:汚れの種類を確認

エンブレムなどのメッキパーツは、メッキのダメージによって、くすみや白カビが発生し、白く汚れる特徴があります。しかし、実はイオンデポジットによる白い汚れだという場合もあるので、汚れの種類を確認することが必要です。

まずは、水垢除去クリーナーを利用して、エンブレム表面を拭きあげてみましょう。これで綺麗になる場合には、次の作業に進む必要はありません。綺麗にならない場合には、次のステップへ進みましょう。

ステップ2:道具の準備

今回使用するものは、次の3つです。

  • メッキクリーナー、もしくはメッキ対応の金属磨きクリーナー
  • マスキングテープ
  • クロス2枚

クリーナーに関しては、必ずメッキ専用、もしくはメッキ対応しているものを用意してください。特に、金属クリーナーの中には、メッキ非対応のものがありますので注意しましょう。

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ステップ3:水洗い・マスキング

道具が揃ったら、まずは水洗いをして砂やホコリなどを取り除いておきましょう。また、メッキクリーナーや金属磨きクリーナーにはコンパウンドが含まれているので、安全に作業を進めるためには、マスキングを行なう方がいいでしょう。

ステップ4:メッキクリーナーで磨く

準備が整ったら、クロスにメッキクリーナーを少量取ってから磨いていきましょう。磨く際には力を入れずに軽く行ってください。研磨効果があるため、強く磨いたり、同じ場所を繰り返すとメッキを剥がしてしまうからです。

ステップ5:乾拭き

エンブレムが綺麗になったら、乾いたクロスでクリーナーを拭き取って終了です。

4. エンブレムのメッキが剥がれている場合の対処法

もしかしたら、エンブレムのメッキが剥がれ落ちていることがあるかもしれません。そんな場合にはどうしたらいいのでしょうか。

先ほどもお伝えしたように、樹脂パーツへのメッキ加工は特殊な方法で行われているため、DIY での修復は非常に難しいものです。そのため、もしメッキが剥がれている場合には、次のような方法で対処しましょう。

4-1. DIYで塗装する

メッキ加工の代わりに、シルバーやゴールドなどで塗装して補修する方法があります。ただし、メッキとは仕上がり具合が異なりますので注意してください。塗装する場合には、次の方法で行いましょう。

ステップ1:エンブレムを剥がす

塗装をする前には、エンブレムをボディから外してください。

ステップ2:下地処理

塗装前には必ず下地処理を行ないましょう。これを怠ると塗料が乗らないので、綺麗に塗装することができません。詳しくは、「車の塗装前の下地処理について知っておくべきこと」の記事でわかりやすくお伝えしていますので、こちらを参考にして下さい。

ステップ3:塗装

下地処理が終わったら、お好みのカラーで塗装しましょう。スプレーと乾燥を繰り返しながら、3~4回薄く塗るようにしてください。砂やホコリなどが付かないように、風のない場所や段ボールで囲ってからスプレーするといいでしょう

また、スプレー缶が冷えていると綺麗に吹けないので、人肌に温めてから使用するのが綺麗に仕上げるコツです。

ステップ4:クリア塗装

最後にクリア塗装で仕上げるようにしましょう。

4-2. 同じエンブレムを購入する

自分で補修することが難しい場合には、同じエンブレムを購入して張り替える方法もあります。インターネット通販やオークションで探してみるといいでしょう。エンブレムを剥がすためには、専用のキットも販売されていますので、そちらを利用してもいいでしょう。

4-3. 業者にメッキ加工を依頼する

塗装ではなくメッキがいいという方や、同じものを購入することができなかった場合には、業者に依頼してメッキ加工をしてもらうことも可能です。

その際の費用は、3,000円からできるものもあれば、1万円以上するものまで様々です。まずは、業者に相談と見積もりをとるといいでしょう。

5. 車のエンブレムから流れ出た水垢汚れの効果的な落とし方

最後に、エンブレムから流れ出た黒いスジ汚れになる水垢も綺麗に取り除いていきましょう。

最近はコーティングを施工されている車が多いので、コーティング車に対応した方法が必要です。そこで役立つのが、専用のメンテナンスクリーナーです。

その際の注意点や効果的なクリーニング方法については、「車のコーティング後にできる水垢の原因と落とし方まとめ」で詳しくご紹介してますので、ぜひこちらを確認してください。

エンブレム以外の水垢も綺麗にすることがでますし、しつこい水垢汚れを防ぐ方法もお伝えしています。

6. まとめ

車のエンブレム汚れは、意外と目についてしまいますが、汚れやすくクリーニングしづらい部分でもあります。しかし、愛車を大切にされる方は、こうした細かい部分まで綺麗にしています。今回は、その具体的な方法についてご紹介してきました。

エンブレム周りの黒ずみや水垢汚れ、エンブレム自体のくすみを綺麗にしたい場合には、これでスッキリ解消できるでしょう。また、汚れがこびりついてしまう前に、定期的なメンテナンスとしても活用してください。

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