- ディーラー車検は必要以上の予備整備費がかかる
- 民間車検はスズキディーラーより3万円以上安くなることもある
- 安さ重視なら民間車検を使って適切な費用で車検を受ける
「ディーラーに車検を依頼したら思ったより高くて驚いた」という方は意外と多いのではないでしょうか。
今回はスズキのディーラー車検に注目し、ディーラー車検が高額になってしまう理由、民間車検のお得な活用法などを中心に解説していきます。
車検業者選びで迷っている方、車検を安く済ませたい方の参考になればと思います。
スズキディーラーの車検費用の相場はいくら?
初回車検の費用相場
スズキディーラーに車検を依頼した場合、初回(3年目)の相場は約80,000円~110,000円となっていました。
軽自動車~普通車など、重量や排気量などによって相場は変わりますが、おおよそ上記の範囲内で収まることが多いかと思いますね。
法定費用と車検整備費用を合わせ、オイルなどの消耗品的なパーツ代を含めたもので、この費用が嵩むことによって相場を超える可能性も出てきます。
2回目(5年目)以降の費用相場
次に2回目(5年目)以降の相場を見てみたところ、約100,000円~150,000円といった金額になっていました。
2回目以降になりますと、交換するパーツなども増えてきますので、その金額が反映された形ですね。
パーツの寿命も永久ではありませんので、車検の回数を重ねるたびに累進的に金額が上がっていくものと考えられます。
スズキのディーラー車検は高い?!オートバックス(民間車検)と費用を比較
それでは、実際に民間車検との費用差を比較するために、重量や排気量別で代表的な車両をピックアップし、それぞれの費用目安を見ていきましょう。
車種 | スズキディーラー | オートバックス(民間車検) |
アルト | 約80,000円 | 約45,000円 |
スイフト | 約95,000円 | 約57,000円 |
ジムニー | 約100,000円 | 約65,000円 |
ランディ | 約110,000円 | 約73,000円 |
上記のような結果となり、ものによっては2倍近くの金額差がついているものもありますね。
基本的な車検費用の概算となっていますので、パーツ交換が増えるほど金額も上がっていきます。
こうして並べてみると、その違いが如実に分かりますよね。
【スズキの軽自動車】車種別ディーラー車検費用の口コミ
アルト
- 合計56,000円(部品代16,000万円)
- 部品代を除いて69,000万円
- 走行距離28,000kmでオイル類交換で77,000円
- 走行距離75,000kmで76,000円
- 安心メンテナンスパックに新規加入で87,000円
- 走行距離79,000kmで60,000万円
- 85,000円
- 129,000円
- 3回目:走行距離47,000kmで80,000円
アルトワークス
- 走行距離52,000kmで62,000円
- 走行距離41,000kmで64,000円
- 走行距離35,000kmで81,000円
- 走行距離30,000km、ミッションオイル、ブレーキフルード交換でで100,000円
- 走行距離72,000kmで79,000円
- 走行距離92,000kmで140,000円
エブリイワゴン
- 走行距離21,000kmで67,000円
- 走行距離13,000kmで78,000円
- 走行距離86,000km、ブレーキパッド交換で86,000円
- 走行距離60,000kmで90,000円
- 走行距離100,000kmで96,000円
- 走行距離77,000kmで116,000円
- 3回目:走行距離40,000kmで120,000円
ジムニー
- 走行距離21,000kmで69,000円
- 走行距離23,000kmで77,000円
- 走行距離77,000kmで68,000円
- 走行距離76,000kmで113,000円
- 走行距離100,000kmで120,000円
- 3回目:走行距離126,000kmで75,000円
スペーシア
- 走行距離7,200kmで77,000円
- 走行距離52,000kmで61,000円
- 2回目:90,000円
スペーシアカスタム
- 走行距離12,000kmで164,000円(メンテナンスパック56,700円加入)
- 走行距離43,000kmで80,000円
- 走行距離66,000kmで76,000円
- 2回目:走行距離70,000kmで90,000円
- 2回目:90,000円
- 2回目:70,000円
ハスラー
- 走行距離20,000kmで73,000円
- 走行距離22,000kmで72,000円
- 2回目:80,000円
- 2回目:走行距離39,000kmで99,000円
- 2回目:走行距離77,000kmで100,000円
- 2回目:走行距離52,000kmで70,000円
ラパン
- 走行距離24,000kmで60,000円
- 走行距離62,000kmで84,000円
- 走行距離43,000kmで83,000円
ワゴンR
- 走行距離50,000kmで86,000円
ワゴンRスティングレー
- 78,000円(部品代8,000円)
- 走行距離60,000kmで75,000円
- 2回目:走行距離40,000kmで78,000円
- 3回目:走行距離25,000kmで70,000円
MRワゴン
- 3回目:走行距離71,000kmで96,500円
- 4回目:走行距離98,300kmで99,700円
【スズキの普通車】車種別ディーラー車検費用の口コミ
イグニス
- 66,500円(早期予約割引)
SX4
- 走行距離26,000kmで70,000円
- 走行距離17,000kmで110,000円
- プラグ・ロアアームブーツ ・リアブレーキシューの交換で145,000円
- 2回目:走行距離26,000kmで100,000円
- 2回目:走行距離50,000kmで122,000円
エスクード
- 走行距離25,000kmで122,000円
- 走行距離24,000kmで120,000円
- 走行距離23,000kmで134,000円
- 走行距離82,000kmで157,000円
- 2回目:走行距離45,000kmで130,000円
- 3回目:走行距離45,000kmで81,000円
クロスビー
ジムニーシエラ
- 97,000円
- 2回目:105,000円
- 3回目:112,000円
スイフト
- 走行距離34,000kmで68,000円
- 走行距離24000kmで80,000円
- 走行距離43,000kmで87,000円
- 2回目:走行距離44,000kmで83,000円
- 2回目:走行距離45,000kmで93,000円
- 2回目:走行距離63,000kmで120,000円
スイフトスポーツ
- 走行距離24,000kmで97,000円
- 2回目:走行距離19,000kmで75,000円
- 3回目:走行距離42,000kmで98,000円
- 3回目:走行距離60,000kmで105,000円
ソリオ
- 走行距離49,000kmで107,000円
- 走行距離42,000kmで118,000円
- 2回目:走行距離84,000kmで134,000円
- 2回目:走行距離71,000kmで125,000円
- 3回目:走行距離5,700kmで82,000円
- 3回目:走行距離65,000kmで123,000円
バレーノ
ランディ
スズキの車検費用が2回目(5年目)以降に高くなる理由
車検費用の内訳
法定費用
自賠責保険や重量税、印紙代などの手続き的な費用が法定費用にあたります。
金額としては、自賠責保険25,000円~27,000円、重量税6,600円~40,000円、印紙代1,100円ほどとなっており、車検の種類や回数で費用が変動する事はありません。
つまり、法定費用に関しては、5年目以降に高くなる要素ではないという事ですね。
車検整備費用
法定費用が”手続きに関する費用”とすると、車検整備費用は”検査を行うための費用”と言ったところでしょうか。
比較対象として挙げたオートバックスでは、車検整備費用は車重などに関わらず12,800円で統一されていますが、スズキディーラーの料金表では40,000円~45,000円近い金額が表記されており、ディーラー車検と民間車検で金額が大きく異なります。
しかし、車検整備費用に関しても、車検回数と共に費用が上がっていくわけではありません。
つまり、3年目も5年目もほぼ同じ価格になるというわけですね。
その他のメンテナンス費用
ここまで解説してきた法定費用や車検整備費用に関しては、回数に応じて変動するものではありませんが、パーツ交換や交換費用などについては、回数を追うごとに増えていきます。
民間車検の場合は、修理や社外パーツの使用などで費用を節約することも可能ですが、ディーラー車検の場合は、メーカー純正パーツへの交換対応のみとなります。
ディーラー車検の特徴として、”次回の車検までに不具合や故障が予期されるパーツ”の交換も提案されます。
安心して車に乗るためには大切な事ではありますが、予備的な交換なども全て承諾してしまうと、見積り金額に驚く結果にもなり兼ねません。
ディーラー車検で費用を抑えたい場合は、このあたりの取捨選択が大切と言えるでしょう。
5年目、7年目を迎えるスズキは部品の交換時期
購入時は新車でも、5年、7年と年数が経つにつれてパーツの寿命が訪れます。
3年目の車検では、オイル周りの交換やバッテリー交換、ブレーキ周りの交換程度で済む場合が多いですが、5年目以降になりますと、それらに加えてタイヤ交換やエアクリーナーの交換など、交換する項目が増えていくわけですね。
スズキは部品交換や修理費用、工賃が高い
前述もしましたが、ディーラー車検はパーツ自体を修理して再利用という手法は取らず、交換対応のみです。
民間車検業者の場合、修理対応も可能としている業者もありますが、ディーラー車検においては皆無と言っても過言ではないでしょう。
「自社の車を安心・安全に乗ってもらうための検査」をするのがディーラー車検、「お客様のニーズに応え、車検を通過させるための検査」が民間車検というようなスタンスの違いがあり、チェックの厳しさ故にディーラー車検の交換費用が高額になってしまうわけですね。
実はディーラー車検は外注マージンがかかる
ディーラー車検は、販売店で直接車検を行うわけではなく、スズキが提携している整備工場に依頼する形がほとんどです。
そのため、外注するための手数料が発生し、結果として車検費用が上がることに繋がります。
スズキのディーラー車検と民間車検の違い
車検費用の違い
ディーラー車検と民間車検を比較する際、パッと見てすぐ分かる違いは費用の違いですよね。
場合によっては金額が2倍近く違う事もありますので、「車検費用を抑えたい」と思っているのであれば、選択肢は民間車検一択になるかと思います。
車検内容(点検・整備内容)の違い
点検や整備の内容についてはディーラー車検の方が優れていると言えます。
スズキディーラーの車検場には、スズキの自動車を熟知したスタッフ、スズキの自動車を見るための専門的な機械なども揃っています。
民間車検業者の場合、幅広いメーカーの車種に対応するため、専門的な知識も持ちづらい状況にあります。
そのため、ディーラー車検の方が不具合や故障などを見落としづらい環境にあり、クオリティの高い検査が可能というわけですね。
信頼性の違い
ディーラーの車検場は、”スズキの自動車を見るための環境”が全て整っていると言って過言はありませんので、「民間車検業者に信頼を置ける知人がいる」などの特殊な例を除けば、信頼性の高さにおいて民間車検業者がディーラー車検を上回るという事は考えづらいですね。
スズキ車の車検を民間車検で受けるメリット・デメリット
メリット
費用の安さ
民間車検で受けるメリットと言えば、何を差し置いても費用の安さではないかと思いますね。
しかし、単純に”費用が安い業者”は山ほどありますので、その中でどのような違いがあるのかを見極める力が大切です。
作業に要する日数、アフターサービスなど、見るべきポイントは多々ありますので、安さだけで決めないように注意することも必要です。
修理対応で済む場合も
民間車検業者の中にはパーツの修理で対応を済ませてくれる業者もあります。
交換よりも格段に費用は安く済みますし、交換の場合も純正ではない社外パーツなどを使用する場合、費用が割安になります。
こういった順応性の広さは、民間車検業者ならではのメリットと言えるでしょう。
土日対応してくれる業者も
ディーラー車検は、車検場が土日休みというケースが多いため、ほとんどのディーラーは土日非対応となっていますが、民間車検業者は土日も対応可能な事が多く、土日祝日しか空かないという方にとって嬉しい仕様になっています。
また、1day車検などの即日対応を行っている業者もありますので、「空いたその日に車検を完了させたい」という贅沢な要望にも応えてくれる場合もあるわけですね。
デメリット
業者を決めるまでの手間が掛かる
ディーラー車検は、車を購入した販売店に持ち込むだけですので、”車検業者で悩む”という現象が起こりづらいですが、民間車検の場合、カー用品店、ガソリンスタンド、近隣の整備工場や車検専門店など、選択肢がかなり広いです。
そのため、”自分が納得できる車検業者”を選ぶにあたって、それなりに手間を要してしまうわけですね。
業者によって設備や整備士の質にムラがある
ディーラー車検ほどのクオリティは難しいとしても、技術的にある程度安心して任せられる業者に依頼したいですよね。
昨今ではマニュアルが完備されている事もあり、大手の業者であれば一定水準を満たしている場合が大半ですが、昔ながらの整備工場など、設備や技術などの面が未知数なケースもあります。
高水準の検査設備が整っているディーラー車検と比較しますと、そういった面はデメリットと言えるのではないでしょうか。
最新技術が施された電子機器などのチェックが出来ない
最近では自動車メーカーごとに、独自の技術を使用した電子機器を搭載している事が多く、スズキも例外ではありません。
ディーラーにはそういった電子機器の診断を行う設備が揃っていますが、民間車検業者にはそういった設備がありません。
そのため、民間車検を利用する場合、そういった細かい部分のチェックは出来ず、万が一不具合があったとしても見落とされてしまうデメリットがあります。
スズキディーラーの車検費用が高い!困った時の民間車検の選び方
民間車検の種類
オートバックスなどのカー用品店
普段のカーライフへの関わりの深さで言えば、カー用品店での車検は依頼などもしやすいのではないかと思います。
カー用品をインターネットで購入する人は別ですが、普段利用する店舗があるのならば選択しとしてアリかと思いますね。
料金などの表示も分かりやすいですし、スタッフの水準も比較的保たれています。
ガソリンスタンド
カー用品店と同様に、普段のカーライフで訪れる機会の多いガソリンスタンド。
こちらも料金体系などは分かりやすく記載されている事が多いですね。
給油やオイル交換などの際に車検の相談をすることも出来ますし、車検に対して腰が重い方には、カー用品店やガソリンスタンドといった普段訪れる場所での車検がおすすめですね。
民間整備工場
民間整備工場は大きく2種類あり、1日車検などを行っている”指定整備工場”、そうではない”認定整備工場”に分けられています。
設備や整備士のムラに関しては、民間車検業者の中で最も大きいと言える業種ですが、修理対応などの融通が利きやすいメリットもあります。
修理対応によって車検費用が大幅に安くなる事もありますので、費用の面では最も安くなる可能性を秘めている業種とも言えますね。
フランチャイズ店
元々ある整備工場をフランチャイズ化し、チェーン店のような扱いで営業している業態ですね。
”車検の○○”ですとか”○○車検”という店名(社名)がこの業態にあたりますね。
別名”車検専門店”とも呼ばれており、費用の安さや作業の早さなどを売りにしているお店が多くあります。
インターネット上で広く展開している会社も多いため、料金や割引プランなどに関しては分かりやすく掲載されている事が多いですね。
民間車検を選ぶ時のポイント
民間車検業者を選ぶ際に大切なのは、”安さ”だけに注目しない事ですね。
どの業者も同条件であれば費用に大差はありませんので、アフターサービスや補償プランなどをチェックし、”安さ以外の部分”を重要視しましょう。
土日でも車検が受けられたり、1日で作業を終えられたりと、民間車検業者ならではのメリットもありますので、その辺りも加味して決めると良いかと思います。
民間の整備工場を利用する場合は、スズキ車の取り扱い実績なども注目点ですね。
大手のカー用品店やガソリンスタンド、フランチャイズ店ですと、メーカーによっての得意不得意の記載はありませんが、整備工場の場合は「○○車ならウチにお任せ!」というように、得意なメーカーや車種などを宣伝をしているケースもあります。
民間車検業者は選択肢が豊富にありますので、気になった業者にはとりあえず見積もり依頼をしてみるのが良いでしょう。
車検に関しては、見積もりを見てみないと分からない部分が大きいですからね。
スズキの車検費用を抑えるなら民間車検業者の選び方がポイント!
「費用を抑える」という名目であれば民間車検を選択して間違いないと断言出来ます。
しかし、ディーラー車検と民間車検を比較したメリット・デメリットも然ることながら、民間車検業者の中だけでもメリット・デメリットが存在します。
インターネット等の情報だけで決めるのではなく、気になる業者には見積もり依頼を出し、見積もり結果を比較して決める事が大切です。
一括見積りが出せるサイトなどもありますので、そういったツールも活用してみてはいかがでしょうか。