車内の内装(樹脂パーツプラスチックパーツ)は、

  • 簡単に落ちないベトつき
  • ヤニ汚れ
  • 傷・くすみ
  • 劣化

こうした汚れが目立ってしまします。

今回は、これらの汚れの落とし方について詳しくご紹介していきます。作業内容は難しいものではありません。ちょっとした工夫をすれば効果的に汚れが落とせますので、新車時のように綺麗な内装が蘇ります。

ただ、間違ったクリーナーなどを使ってしまうと大切な愛車を傷つけてしまうこともあるため、注意点や作業のポイントを抑えながら解説していきます。

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1. 内装の樹脂パーツ汚れの落とし方【基本編】

車の樹脂パーツは、ダッシュボード、インパネ、センターコンソール、ドアパネルなど、数多くの部位に使われています。これらの手入れを怠ると、ベタつきヤニ汚れ日焼けくすみがついて目立つようになってしまいます。

カー用品店に行けば、こうした樹脂パーツ用のクリーナーが数多く販売されていますが、日常的に使うとコストがかかりますし、クリーナー選びにも迷ってしまいます。

もちろん、最適なクリーナーを利用すれば、愛車を綺麗にすることができますが、その前に、基本的な掃除方法の確認をしておきましょう。クリーナーを使うにしても、まずはこれらの掃除を行わないと、傷や劣化の原因にもなったり、満足な効果が得られないからです。

基本的な掃除方法は次の通りです。

  • マイクロファイバークロス拭き
  • 綿棒、割り箸、歯ブラシで細部の汚れを落とす
  • 車に常備させておくと便利なシートタイプのクリーナー

それぞれ詳しく確認していきましょう。

1-1. マイクロファイバークロス拭き

車の掃除には欠かすことができないマイクロファイバークロスですが、内装の樹脂パーツ汚れにも効果を発揮します。

マイクロファイバークロスの特徴は、非常に細かな繊維で磨き傷ができないことですが、それ以外に汚れを落とす能力にも優れています。通常のタオルと比べると繊維の密度が濃いため、汚れをかき取るような働きがあるからです。

マイクロファイバークロスを水に濡らして硬く絞ったら、樹脂パーツを優しく拭きあげていきましょう。落ちにくい汚れは、繰り返し磨くことで綺麗になります。

それだけでいいのかと思われるかもしれませんが、思った以上に綺麗になります。また、ケミカルを使用した時のように、樹脂パーツを傷めてしまう危険もありません。

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1-2. 綿棒、割り箸、歯ブラシで細部の汚れを落とす

マイクロファイバークロスでは拭き取れない部分、例えばエアコンの吹き出し口やパーツの隙間などの汚れ落としには、綿棒、割り箸、歯ブラシを利用すると便利です。エアコンの吹き出し口の場合には、マイクロファイバークロスを割り箸に巻きつけたり、濡らした綿棒を利用すると狭い部分の汚れも落とせます。

また、パーツの隙間の汚れは、歯ブラシを使うとかき出すことができますので、隅々まで綺麗にすることができます。

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1-3. 車に常備させておくと便利なシートタイプのクリーナー

車の洗車は定期的に行っていても、内装の掃除の頻度は少ないという方も多くいらっしゃいます。しかし、樹脂パーツの汚れや劣化を防ぐためには、こまめな掃除・メンテナンスが一番です。

そこで、汚れが付いたり、汚れを発見した時にすぐに掃除ができるように、シートタイプのクリーナーをひとつ用意しておくと便利です。いくつか種類がありますが、汚れ落とし以外にも艶出しや紫外線保護成分の含まれているものもあります。具体的には、次のようなものがありますので参考にしてください。

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ホコリや手垢はもちろん、タバコのヤニ汚れにもおすすめです。さらに、UVカット効果、静電気防止効果、除菌効果もありますので、樹脂パーツの劣化予防にもなります。また、落ち着いた艶が出るので、ギラギラした艶を出したくないという方にもおすすめできます。

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車の傷補修用品でおなじみのホルツと、メラミンスポンジで有名な「激落ちくん」がコラボした商品があります。こちらはソフト99製品と比べると枚数が多く、コストパフォーマンスが高いので、常備用としておすすめできます。

セスキ炭酸ソーダ、重曹水

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シートタイプではありませんが、セスキ炭酸ソーダや重曹水も日頃の掃除にはおすすめです。汚れ落とし効果も高く、100円〜300円程度で購入できます。スプレータイプのものを用意しておけば、シュッと吹きかけてマイクロファイバークロスで吹き上げるだけで綺麗になります。

2. 樹脂パーツのしつこい汚れ、ベタつきをキレイに取り除く方法

車内パーツの基本掃除で綺麗にならない汚れの場合には、次の方法を試していきましょう。

  • 家庭用中性洗剤を薄めて使う
  • ルームクリーナーを使う

費用をかけたくない場合は、家庭用中性洗剤を利用するといいでしょう。また、樹脂パーツに余計な艶や光沢を出したくない場合にもおすすめです。特にダッシュボードの場合には、艶が出てギラギラしてしまうと、フロントガラスに写り込んでしまい、視界を悪くしてしまうこともありますが、洗剤を利用すればそうした心配もありません。ただし、水に薄めたり、汚れの落ち具合を見て濃度を調節するなどの手間がかかります。

これらが面倒だという場合には、市販のルームクリーナーを利用するといいでしょう。汚れが落ちるだけでなく、艶出しや紫外線保護成分が含まれているものがあるので、樹脂の劣化を防ぐことにも役立ちます。

2-1. 家庭用中性洗剤を薄めて使う

食器洗い用の中性洗剤を薄めて使うと、樹脂パーツを傷めず綺麗にすることができます。100倍程度に薄めた洗剤にマイクロファイバークロスを濡らして硬く絞ってから拭きあげていきましょう。

次に水拭きをして、洗剤を拭き取っていきます。洗剤をすすぎ落とすためです。そして、最後に乾拭きをして仕上げましょう。細かい隙間などは、綿棒、割り箸、歯ブラシも併用すると綺麗にすることができます。

家庭用洗剤を使う時の注意点としては洗剤を入れすぎないことです。拭き取りが大変になりますし、拭き残しは樹脂パーツの劣化の原因にもなりますので注意してください。初めは薄めにしておき、汚れの落ち具合を見て調節してもいいでしょう。

また、マジックリンを薄めて使用されていることもありますが、色落ちや焼け尽きの原因になることもありますので、中性洗剤を使用した方法がおすすめです。

2-2. ルームクリーナーを使う

内装の樹脂パーツ汚れを落とすためには、内装用のクリーナー(ルームクリーナー)を使いましょう。エクステリア用のものを併用することもできますが、ルームクリーナーなら樹脂パーツ以外にも、窓ガラス、シート、ドアのファブリック部分、天井など、車内丸ごと対応しているものがあるので、1つ用意してあると便利です。

使用方法は中性洗剤の時とほとんど同じで、ルームクリーナーを吹きかけたらマイクロファイバークロスで水拭きをして、最後に乾拭きで仕上げてください。

ただ、ボコボコとしたシボ加工がされている場合には、クロスで拭き取るだけでは隙間の汚れを落とすことができません。その場合には、ルームクリーナーを吹きかけてから柔らかいブラシでブラッシングをしてから、水拭き、乾拭きをするとより綺麗にできます。樹脂パーツを傷めないように、毛の柔らかいブラシを使いましょう。

また、ルームクリーナーの種類によっては、艶出し効果のあるタイプがあります。艶を出したくない場合には、注意して選ぶようにしてください。つや消しタイプのクリーナーには、次のようのものがありますので、参考にしてください。

KeePer技研 コックピットクリーナー

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艶を出したくない場合には、こちらのクリーナーを利用するといいでしょう。つや消しタイプで、サラサラとした仕上がりになります。

SONAX(ソナックス) エクストリーム コクピットクリーナー

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こちらはノンシリコンタイプのクリーナーです。つや消しでありませんが、ギラギラせず、自然な仕上がりになります。

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3. 樹脂パーツ用の艶出し保護剤やワックスで仕上げ

3-1. 艶出し保護剤、ワックスの効果

内装の樹脂パーツ汚れを綺麗にしたら、艶出し保護剤やワックスで仕上げをしましょう。樹脂パーツは経年劣化によって傷んでしまうため艶がなくなり、くすんでしまいますが、艶出し保護剤やワックスを使用すれば復活します。さらに紫外線、日焼け、ひび割れ防止効果の含まれているタイプもありますので、経年劣化の予防としても効果があります。

また、艶は出したくないけど樹脂パーツの保護をしたいという場合には、つや消しタイプもありますので、そちらを利用するといいでしょう。実際に使用するには、スプレータイプの艶出し保護剤が使いやすくて便利ですが、施工時にはムラにならないように注意が必要です。

3-2. ダッシュボードの日焼け、くすみ、白ボケにも効果的

特に、ダッシュボードは紫外線によるダメージが強いので要注意です。日焼けしたり、くすみや白ボケがあると運転席からは毎回目についてしまいますし、外からでも見えてしまいますので綺麗にしておきたい部分です。

艶出し保護剤やワックスには、こうしたくすんで白ボケてしまったダッシュボードを黒く修復する効果もあるので、ダッシュボードへの利用がおすすめです。

3-3. おすすめの艶出し保護剤

アーマオール プロテクタント

艶出し保護剤として定番の人気商品がアーマオールです。その中でも、内装の樹脂パーツにはプロテクタントというタイプを選ぶようにしてください。他の種類と比べてギラギラせず、自然な仕上がりになるからです。

また、経年劣化を防止する効果もあります。

人気のアーマオールですが、施工後にベトベトしたり、艶が出すぎてフロントガラスに反射するため、視界を悪くするなどのマイナス面をよく指摘されることがあります。そのため、ダッシュボードに使用する際には注意が必要です。これはちょっとした工夫することで解消できますので、この後ご紹介している施工方法もチェックしてください。

クレ工業 クレポリメイト ナチュラル

アーマオールの光沢やテカリが気になる場合には、こちらを利用してもいいでしょう。テカリを抑えた自然な仕上がりになります。

ただし、商品を選ぶときには注意してください。クレポリメイトには、ナチュラルの他に、クリアー、DX、スーパーという種類があります。ナチュラルと比べるとギラギラしてしまうため、ダシュボードには不向きと言えます。

3-4. 艶なし保護剤

オートグリム ビニール&ラバーケア

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アーマオールのようなギラギラ感が出ないタイプの保護剤です。ダッシュボードに塗布した後、すぐに拭き取ると、つや消し仕上げになるのが特徴です。

艶を出したくない場合は、こちらを利用してもいいでしょう。

3-5. ムラなくギトギトにならない塗り方

艶出し保護剤を使用する際に、ムラができてしまったり、ギトギトしたテカリやベトベトしてホコリがつくなど、うまく施工できなくて後悔することがあります。

これらの原因は、艶出し保護剤を塗る前の掃除ができていないことや、塗りすぎが原因になります。次の方法を試していただくと綺麗に仕上がるでしょう。

ステップ1:樹脂パーツの掃除

艶出し保護剤を使用する前に、先にご紹介している方法で樹脂パーツを綺麗に掃除してください。コーティング施工前に行う下地処理のようなイメージです。

ステップ2:クロスやスポンジになじませる

対象部分に艶出し保護剤を直接塗布するとムラの原因になります。水に濡らして硬く絞ったクロス、もしくはスポンジ(水には濡らさない)に塗布してから樹脂パーツに塗り込んでいきましょう。その際も、クロスやスポンジを揉むようにして、なじませてから使用するようにしてください。

ステップ3:乾拭き

塗布後に乾燥したら乾拭きを行いましょう。余剰成分を取り除くこともできますし、ベトつきやギラギラした艶を抑えることができます。

4. 樹脂パーツのキズの修復

ドアパネルやグローブボックスなどの樹脂パーツの場合には、乗車時に靴が当たったり、荷物が擦れたりして傷がついてしまうことがあります。ごく浅い傷の場合には、先ほどご紹介した艶出し保護剤を塗ることで解消できます。保護剤に含まれているシリコーンが傷を埋めて目立たなくなるからです。

ただし、ちょっした擦り傷程度の修復のために、艶出し保護剤まで取り出してくるのは非常に面倒な作業になってしまいます。

そんな場合には、消しゴムを使った方法が便利です。

4-1. 消しゴムを使った傷消し方法

この方法はいたってシンプルで、細かな擦り傷を消しゴムで擦っていくだけです。傷の修復具合を確認しながら進めてください。これでは綺麗にならない深い傷の場合には、ヒートガンもしくはドライヤーを利用した修復方法があります。

4-2. ヒートガンを使った傷消し方法

ステップ1:サンドペーパーで傷を均す

まずサンドペーパーを利用して、傷を均してください。施工面以外は養生しておくといいでしょう。

ステップ2:ヒートガンで暖める

次にヒートガンで対象部分を暖めてください。徐々に傷が目立たなくなりますので、適宜確認しながら暖めるようにしましょう。

ヒートガンを使う際の注意点

ここまでの説明でお分かりかもしれませんが、この方法は、樹脂が溶けることにより、傷が目立たなくなるというものです。そのため、サンドペーパーで簡単に均せないような深い傷の場合には注意が必要です。

ヒートガンで暖め続けると傷は修復されていくのですが、樹脂がテカってきたりシボ加工がなくなってしまうことがあります。これでは、逆に見た目が悪くなってしまいますので、必ず傷の修復状況を確認しながら作業を進めるようにしてください。

5. 輸入車の内装樹脂パーツのベトベト汚れの除去

5-1. ベトベト、ネチャネチャ汚れの原因

ドイツ車(BMWやメルセデスベンツなど)イタリア車(フィアット、アルファロメオ、フェラーリなど)フランス車(プジョーシトロエン、ルノーなど)の輸入車の場合には、内装樹脂パーツがベトベトしてしまう悩みを抱えている方が多くいらっしゃいます。また、国産車でも同じ現象が起こる車もあります。

その原因は、プロテイン塗装と言われる塗装にあります。新車時には高級感がありますが、経年劣化によりベトベトしたりネチャネチャした汚れになってしまうのです。これは、日本の高温多湿となる環境に適していないためです

このベタベタを取り除くためには、次のような除去剤を使った方法があります。

  • 無水エタノール
  • エンジンルームクリーナー
  • プロテイン塗装剥離剤

この中でも、ベタベタ、ネチャネチャ汚れ落とし専用のプロテイン塗装剥離剤を使用するのが安心でしょう。例えば、Nリムーバー200mLなどがあります。

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具体的な除去方法は次の通りです。

5-2. おすすめの除去方法

ステップ1:マスキングテープで養生

作業面以外は、剥離剤が付かないようにマスキングテープで養生しておきましょう。

ステップ2:プロテイン塗装剥離剤を塗布

作業面にプロテイン塗装剥離剤を塗布します。先ほどのNリムーバーの場合には、塗布後およそ10秒程度放置します。

ステップ3:クロスで拭き取る

クロスでふき取りながら塗装を剥離していきます。剥がれにくい場合は、除去剤をもう一度塗布したり、ヘラや定規などを使って擦り落としていきましょう。もちろん、傷がつかないよう慎重に作業を進めてください。

ステップ4:コーティングや保護

塗装を取り除くと樹脂パーツの素地が現れますので、樹脂パーツコーティングや艶出し保護剤などで仕上げをするといいでしょう。

ご自分で作業を行うことに不安を感じる場合には、こうした輸入車の内装クリーニングを得意としている業者がありますので、一度相談していただくといいでしょう。

6. まとめ

今回は、内装の樹脂パーツ汚れの落とし方について詳しくご紹介してきました。たくさんの方法がありましたが、上から順番に取り組んでいただけるといいでしょう。どれも作業内容は簡単なものばかりですので、ぜひ今回の記事を参考にしていただき、車の内装も綺麗にしていきましょう。

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