車のステップは、車の内装の中でも汚れやすい部分の一つです。雨や泥水で汚れたり、石や砂もしくは靴が擦れることで傷もできてしまいます。また、雨の日に車を走らせるだけ、タイヤが巻き上げた雨水や泥水が入り込んで汚れてしまうこともあります。

このように、車のステップは気づいた時にはひどく汚れて傷だらけになっていることも珍しくありません。大切な愛車を綺麗に維持するためには、ステップ掃除も欠かさずに行いましょう。

今回の記事では、汚れの種類別に詳しい洗浄方法をご紹介していきます。そして、汚れを落とした後には予防策も行いましょう。掃除の手間が省けますし、綺麗な愛車を維持することが簡単にできるからです。

それでは早速、具体的な方法について一緒に確認していきましょう。

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1. 車のステップ汚れの原因

車のステップとは、サイドステップ、ドアステップ、サイドシルとも呼ばれ、乗降するときの敷居の部分です。

車の汚れは、各パーツによってその原因は様々であり、汚れの落とし方や防止策も異なりますが、今回お伝えしていくステップ汚れの場合には、次の2つが主な原因になります。

  • 乗降時の靴の汚れや傷
  • タイヤが巻き上げた泥や雨

この原因を理解すれば、綺麗にするための効果的な掃除方法だけではなく、汚れを防ぐための防止策までよくわかるようになります。つまり、面倒な掃除の手間を省くことができるようになるのです。

また、いくら掃除をしていても長年乗っていれば、傷んできたり劣化してしまいますが、これらを予防して、いつまでも綺麗な愛車を維持することも可能です。

それでは、まずステップ汚れの原因について詳しく確認していきましょう。

1-1. 乗降時の靴の汚れや傷

まずは、乗降時の靴の汚れです。特に小さなお子さんを乗せたり、車高の高い車の場合にはステップ部分を踏んでしまうため、靴の汚れがついてしまいます。具体的には、砂や泥で汚れてしまったり、靴が擦れてできた傷があります。

砂や泥は拭き取ったりすることで取り除くことはできますが、すぐに対処しないと上から踏みつけてしまい、ステップに傷を作る原因にもなってしまいます

また、靴が擦れてできた傷の場合には、拭き取っても取り除くことができない汚れです。

1-2. タイヤが巻き上げた泥や雨

車のステップは、雨の日に車を走らせるだけでも汚れてしまいます。

これは、タイヤが巻き上げた雨や泥水が、ドアとステップの隙間から入り込んでしまうことが原因です。雨の翌日に汚くなっていることがよくあるでしょう。こうした巻き上げ汚れは、車種やカスタム状況によっても異なります。

例えば、マッドガードやマッドフラップが装着されている車や、車高の高い車の場合には、こうした汚れは少なくなります。逆に、車高が低かったり、タイヤのハミ出し具合が多ければ、汚れがひどくなることがあります。

2. 車のステップ汚れを綺麗にする方法

車のステップは、車内側の樹脂(プラスチック)の部分と、外装につながる部分で綺麗にする方法が異なります。

2-1. 樹脂ステップの汚れを綺麗にする方法

内側の樹脂パーツに付いた汚れについては、次の順番で綺麗にすることができます。

  1. マイクロファイバークロスで水拭き
  2. 中性洗剤を薄めたもの、もしくはルームクリーナーで拭く
  3. 艶出し保護剤などで仕上げる
詳しくは「愛車の内装は大丈夫?不快な樹脂パーツ汚れの落とし方まとめ」を確認してください。ステップだけではなく、ダシュボードやドアパネルなど、その他の樹脂パーツ汚れの落とし方もわかるようになっています。

2-2. 樹脂ステップに付いた靴の擦り傷

樹脂パーツに付いた靴の擦り傷を修復するためには、専用のクリーナーもありますので、こちらを利用するのも便利です。例えば、「RINREI(リンレイ) 車内の靴キズ復元コート F-10」などがあります。

使用方法は非常に簡単で、汚れやホコリの掃除をしてから、専用液を付属のクロスに染み込ませて磨いていくだけです。その時のポイントは、傷の部分だけを磨いていくとムラになりやすいので、ステップの樹脂部分を全体的に磨いていくようにしましょう。

2-3. 樹脂パーツ以外の汚れの落とし方

ステップ外側の樹脂パーツ以外の汚れは、水に濡らしたマイクロファイバークロスで拭きあげていきましょう。傷がつかないように優しく拭いてください。

また、洗車時ならカーシャンプーで一緒に洗うこともできます。ただし、その際にはホースや高圧洗浄機で洗い流すことができませんので、濡れたタオルでよく拭き取り、乾拭きで仕上げてください。

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3. 愛車のステップを保護して汚れから守る便利な方法

車のステップの汚れを落とす方法はこれまでお伝えしてきた通りですが、やはり予防策も重要です。なぜなら、いくら掃除をしていても汚れは溜まってしまいますし、傷は防ぐことができないからです。

また、ステップに傷や汚れが付いたというだけでは、車を買い換えるわけにもいかないので、汚くなったままでも目をつぶらなくてはならないかもしれません。

しかし、ここでお伝えする方法を実践していただければ、愛車に汚れも傷もつかずに、綺麗な状態を保つことができるようになります。

具体的には、次の方法をご紹介していきます。

  • ステップマットを敷く
  • スカッフプレートを貼る
  • ステップ保護シート、フィルムを貼る
  • カーボン風シートを貼る
  • 巻き上げ汚れを防ぐ

それぞれ順番にお伝えしていきますので、あなたの愛車にあったものを選んで、ぜひ実践してみてください。おすすめの車種なども一緒にご紹介していきます。

3-1. ステップマットを敷く

ミニバンやSUV、ワンボックスカーにおすすめなのが、ステップマットを敷くことです。

ステップマットとは、フロアマットのステップ用と考えていただければいいでしょう。ステップの上に敷いて、両面テープとマジックテープで固定するものが多く、誰でも簡単に設置できて、ステップ汚れを防ぐことができます。

また、フロアマットと同じように、取り外して洗うこともできますので、掃除も非常に簡単です。

ステップマットを選ぶ時には、車種専用設計のものを選ぶといいでしょう。車種のサイズや形に合わせてぴったりと設置できるようになっています。

価格も3,000円から6,000円程度から購入することができます。

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3-2. スカッフプレートを貼る

セダンやスポーツカーなどには、スカッフプレートがおすすめです。

スカッフプレートとは、ステップを保護する板状のパーツです。傷や汚れを防止するだけではなく、ドレスアップにもなります。

取り付けは両面テープで貼り付けるだけですので、非常に簡単に汚れや傷防止ができます。純正品もありますし、車種ごとに設計されている市販品もあります。市販品の場合には、汎用タイプなら2,000円から3,000円程度、車種ごとに設計されているものだと、3,000円から8,000円程度が目安になります。

3-3. ステップ保護シート、フィルムを貼る

DIYが好きな方や得意な方は、ステップ保護シートやフィルムを貼るのもおすすめです。クリアタイプのものやカーボン調のものもあります。

また、DIYに慣れていない方でも、クリアタイプのものを選べば、貼り付けた後にも目立たないため、挑戦してみる価値はあるでしょう。この後お伝えする施工のコツを確認して、綺麗に貼り付けてみましょう。

費用は2,000円前後から購入することができます。汚れた場合に、新しいものに張り替えたとしても安くすみますので、コストパフォーマンスも高いと言えるでしょう。

具体的な施工方法は次の通りです。

ステップ1:シートをカット

まずは、施工部分に合わせてシートをカットします。角を丸くしておくと剥がれにくくなるのでおすすめです。

ステップ2:ステップの掃除

シートがしっかり貼りつくように、ステップ汚れを綺麗にします。

ステップ3:薄めた中性洗剤をスプレー

シートを貼る時に、位置がずれたり気泡が入らないようにするために、薄めた中性洗剤を使うのがおすすめです。

水に家庭用の中性洗剤を数滴垂らしたものをスプレーボトルに入れてください。これをステップとシートの接着面にしっかりと吹きかけましょう。

ステップ4:位置決め

シートを施工面に貼り付けましょう。中性洗剤をスプレーしておけば、界面活性剤の効果で、簡単に滑らせながら位置の調節ができます。

ステップ5:ゴムヘラ(スキージ)で貼り付ける

貼り付け位置が決まったら、ゴムヘラ(スキージ)を使って、水分と気泡を押し出すようにして接着させていきましょう。シートの中心から外側に向かってヘラを動かします。シートがずれないように押さえながら作業しましょう。

3-4. カーボンラッピング

ステップの樹脂パーツは取り外すことができますので、カーボンシート(カーボン調カッティングシート)を使ってラッピングする方法もあります。汚れや傷を防ぐことはもちろんですが、手軽で費用も押さえたドレスアップができます。

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具体的な方法は次の通りです。

ステップ1:ステップを取り外して採寸

まずはステップの樹脂パーツを取り外してください。その後、カーボンシートの上に乗せて採寸します。細かくトレースする必要はありませんが、ステップよりも1〜2cm大きめにしておくと、失敗も少ないでしょう。

採寸できたらシートをカットしてください。

ステップ2:ステップを洗浄、脱脂

家庭用の中性洗剤を使って、取り外したステップをしっかり洗浄しましょう。洗浄後には脱脂もすることで、油汚れをしっかり取り除き、シートの接着力が高まります。

ステップ3:シートを貼る

シートの台紙を半分剥がしてください。その後、中心部分から外側に向かってシートを貼り付けます。片側半分を貼り付けたら、反対側の台紙を剥がして同じように貼り付けましょう。

ポイントは、中心から外に向かって貼り付けることです。この時に、なるべく気泡やシワができないようにゆっくりと作業を進めてください。

ただ、完璧に綺麗に貼り付けることは難しいので、なるべく気泡やシワが少なくなるように心がけましょう。

ステップ4:気泡をゴムヘラ(スキージ)で押し出す

シートを貼り付けた後に気泡ができている場所は、ゴムヘラ(スキージ)を使って押し出すように取り除いて行きましょう。

シートの中心から外側に向かってヘラを滑らせるようにしましょう。

ステップ5:ドライヤーを当てながら気泡を取り除く

ゴムヘラで取り除けない気泡は、ドライヤーを使ってシートを暖めてみましょう。その後、ヘラを使って同じように気泡を押し出してみると取り除くことができます。

ステップ6:ドライヤーでシワを伸ばし仕上げる

次に、ステップのカーブした部分や断端の処理をします。

ステップ5と同じように、シワの部分にドライヤーを当てます。するとシートが柔らかくなって伸びるようになりますので、軽く引っ張りながらシワを伸ばしていきます。

そのままステップの裏側に巻き込むようにして仕上げて行きましょう。

ステップ7:余分なシートを切る

最後に余分なシートを切り取りましょう。ステップの場合には、シートの端を裏側に回り込ませて処理することで、表からは見えなくなります。

3-5. 巻き上げ汚れを防ぐ

雨の日に車を走らせた時に生じる雨や泥水の巻き上げによるステップ汚れは、ドアとステップの隙間を防ぐことで予防することができます。

具体的には、上の写真のドアの下(赤線の部分)にゴムモールなどを貼り付けて、ステップとの隙間を無くしていきます。

具体的には、「3M スコッチ室内ドア戸あたりP型テープ(型番: EN-52)」などを用意して、貼り付けるだけです。

ちなみに、こちらの車種の場合には、初めから樹脂パーツが取り付けられています。しかし、写真を見てもわかるように、それでもひどく汚れてしまっています。

車種によっては、樹脂やゴムパーツなどが装着されているものもありますので、愛車の状況を確認してから実践してみてください。

4. まとめ

今回は、車のステップ汚れの落とし方や防止策について詳しくお伝えしてきました。

ステップ汚れの原因は、乗降時についた砂や泥、靴の汚れと、雨の日に走行したことによる雨や泥水の巻き上げが入り込むことが考えられます。

どちらの汚れも、今回お伝えした方法を実践していただければ綺麗にすることができるでしょう。

さらに、汚れや傷の防止策まで実践していただければ、掃除の手間を省くこともできますし、愛車をいつまでも綺麗な状態で維持することができます。

誰でもできる簡単な方法から、DIYが得意な方にもおすすめの、ドレスアップまで兼ね備えた方法について詳しくお伝えしましたので、今回の記事を参考にしながら、ぜひ実践してみましょう。

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