これから車検を控えているMINIにお乗りの方で、ディーラーから見積もりをとって「なんでこんなに高いの?!」と驚かれている場合も多いと思います。
そのような方へMINIのディーラーで車検をした方がいいのか? 民間車検を利用した方がいいのか?
1. MINIディーラーの車検費用の相場はいくら?
MINIのオーナーになって維持していく上で、最も大きな出費になるのは車検費用です。
初回の車検はどれくらい費用がかかるのか?
2回目(5年目)以降の費用はどれくらいかかるのか?気になります。
1-1. 初回車検の費用相場
初回の車検は3年目になりますが、新車を購入した場合は3年保証がついているのでMINIディーラーで受けた方が良いです。
3年保証というのは、対象部品が故障をしたとしても保証期間中(3年以内)であれば無料で修理が受けられるディーラー保証です。
ですから購入後3年間の故障については心配する必要がありません。
車の状態や車種によって車検費用に多少の誤差はありますが、一般的な初回車検費用の相場がどのくらいになるのかご紹介します。
■MINIディーラーの初回車検費用参考例
内訳 | 費用 |
重量税(1~1.5t未満) | 37,800円 |
自賠責保険料(24ヶ月) | 29,780円 |
車体検査印紙代 | 1,700円 |
車体検査代行手数料 | 12,600円 |
自動車リサイクル料金 | 16,270円 |
法廷2年定期点検 | 23,520円 |
下廻りスチーム洗浄料金 | 5,040円 |
エンジンオイル交換
|
15,407円 |
初回車検費用総合計 | 142,117円 |
MINIディーラー初回車検の料金相場は15万円前後です。
後ほど車検費用の内訳についてはもう少し詳しくご紹介いたします。
1-2. 2回目(5年目)以降の費用相場
2回目(5年目)以降の車検については、どうしても初回の車検費用と比べると高くなります。
その理由いついては後の章で詳しくご紹介しますので、お見逃しなく!
2. MINIのディーラー車検は高い?!オートバックス(民間車検)と費用を比較
MINIディーラー車検とオートバックス(民間車検)の車検基本料金を比較しました。
以下の表を見て頂くとわかりますが、どうしても民間車検(今回はオートバックス)に比べるとMINIディーラー車検の方が高いです。
MINIディーラー車検と民間車検では約7万5千円もの差が出てきます。
MINIディーラー | オートバックス(民間車検) |
142,117円 | 65,354円 |
なぜこのようにMINIディーラー車検と民間車検で約7万5千円もの差が出てしまうのでしょうか。
3. MINIの車検費用が2回目(5年目)以降に高くなる理由
MINIを新車で購入して2回目(5年目)の車検は、初回の車検費用よりも高くなります。
その理由についてご説明いたしますね。
3-1. 車検費用の内訳
MINIに限らず車両の車検にかかる費用は「法定費用」「車検整備費用」「部品交換費用」と大きく3つに分けることができます。
①「法定費用」・・・自動車重量税、自賠責保険、印紙代
②「車検整備費用」・・・定期点検料、代行手数料
③「部品交換費用」・・・タイヤ、バッテリー、ブレーキパッドなど
劣化したり、故障した場合に部品交換が必要になります。
上記から②「車検整備費用」③「部品交換費用」には消費税が課税されます。
※①「法定費用」には消費税は課税されません。
法定費用
重量税(自動車重量税)
車両重量 | ||||||
車検期間 | ~0.5t | 0.5t~1t | 1t~1.5t | 1.5t~2t | 2t~2.5t | 2.5t~3t |
1年 | 2,500円 | 5,000円 | 7,500円 | 10,000円 | 12,500円 | 15,000円 |
2年 | 5,000円 | 10,000円 | 15,000円 | 20,000円 | 25,000円 | 30,000円 |
自賠責保険料
車種 | 24ヶ月 |
普通車 | 25,830円 |
軽自動車 | 25,070円 |
印紙と証紙代
4・5ナンバー | 印紙400円と証紙1,300円の合計1,700円 |
普通車3ナンバー | 印紙400円と証紙1,400円の合計1,800円 |
車検整備費用
【定期点検料】
定期点検は車検を受けるためには、必ず受けなければならない24カ月定期点検のことです。
ディーラーで24カ月点検を行った場合の定期点検料は以下の通りです。
- 軽自動車:1万6200円
- 1500cc:2万1600円
- 2500cc:2万9160円
【代行手数料】
代行手数料とは、「あなた(ユーザー)に代わって車検を引き受けます」という、車検の手続きをあなた(ユーザー)の代わりに代行で行ってくれる手間賃(手数料)になります。
この代行手数料というのは、法定費用ではありませんので、請け負ってくれるディーラーやオートバックスなどの民間車検業者により金額に差がでます。
3-2. 5年目、7年目を迎えるMINIは部品の交換時期
当り前なのですが5年目、7年目を迎えるということはそれなりに走行距離が増えているはずです。
個人差はあるのですが、通常でしたら3万キロ付近になっているはずです。実は走行距離が3万キロになると消耗品の部品交換が必要になってきます。新車から5年目、7年目を迎えるMINIは部品の交換時期になるのです。
3-3. MINIは部品交換や修理費用、工賃が高い
MINIの場合は国産車ではありません。
ですからその部品交換や修理費用、工賃が高いのです。
とくにブレーキディスク、ブレーキパッドは3万キロくらいになるとフロントの交換が必要で、5万キロくらいでリア用の交換が必要になるのです。
もしMINIディーラーで交換をするとしたら、フロントに10万円前後がかかります。
他にも純正品のバッテリーへMINIディーラーで交換した場合は5万円前後がかかるのです。
要するにMINIの車検費用が2回目(5年目)以降に高くなる理由は、この消耗品の部品交換が必要になってくることで発生する部品代や修理費用、工賃が高いからなのです。
3-4. 実はディーラー車検は外注マージンがかかる
メーカー保証などの修理や車検はディーラーが行いますが、板金・塗装などは専門性が高いので、できる整備士はほとんどいません。
ですから板金・塗装をディーラーが行っている所はほとんどないのです。
その理由として板金・塗装は特殊技術なので、その育成をしたりするよりも外注で行った方が、効率が良いからです。
仮にディーラーで行うとしても整備場とは別に板金・塗装用のブースを作らないと他の車両へ塗料が付いたりすると大変なので、そのリスクを考えてほとんどのディーラーでは板金・塗装は行っていないのです。
このようにディーラー車検時に特殊技術を要する板金・塗装などに関しては、外注になるので、その分の外注マージンがかかってしまうのです。
4. MINIのディーラー車検と民間車検の違い
車検を受ける場合に、ディーラー車検と民間車検とでは費用や整備などの品質が異なるのでしっかり理解をしたうえでディーラー車検にするのか?民間車検にするのか?判断をした方が良いです。
これからディーラー車検と民間車検にどんな違いがあるのか?詳しく説明します。
4-1. 車検費用の違い
車検を受ける場所によって、車検費用は変わります。
以下の表を見てください。これは車検の基本料金(点検・整備料金+代行手数料)です。
その違いを確認してください。
車検を受ける場所 | 車検費用(故障などがない場合) |
MINIディーラー | 150,000円前後 |
民間整備工場(車検専門店) | 90,000円前後 |
フランチャイズ車検(ホリデー車検や車検のコバックなど) | 75,000円前後 |
ガソリンスタンド | 70,000円前後 |
カー用品店(オートバックスやイエローハットなど) | 65,000円前後 |
このようにガソリンスタンドやカー用品店(オートバックスやイエローハットなど)と比べるとディーラー車検の車検費用が最も高いことがわかります。
では、なぜこのような違いがあるのか?について説明します。
4-2. 車検内容(点検・整備内容)の違い
ディーラー車検と民間車検ではなぜ車検費用に、このような違いがあるのでしょうか?
その一番の理由は「点検・整備内容の違い」にあります。
点検・整備と言うのは、これから2年間(次の車検まで)安全に乗るためにおこなった方がいい点検と整備のことです。
※24ヶ月定期点検費用とは別になります。
※この点検・整備は車検を通すだけであれば必要はないです。
ディーラーの点検・整備 | 民間の点検・整備 |
交換部品がすべて正規品で高い | 交換部品は低価格のものを選択できる |
事務員、販売員、営業などの人件費が高い | 業務の人件費は一般的 |
整備士やエンジニアにかかる工賃が高い | 整備士やエンジニアは時給制か月給制で一般的 |
①交換する部品がすべて正規品で高い>交換部品は低価格のものを選択できる
例えば、タイヤ交換です。タイヤの溝が規定値よりも多ければ車検に通すことができます。
しかし車検に通ったとしても車検後に交換が必要だと考えられる場合には、車検と一緒にタイヤ交換をしておいた方が、あとで車を持ち込んだりする手間が省けるので、車検の際に整備としてタイヤ交換を勧められることがあります。
でもディーラーの場合は正規品なのでかなりの追加費用が必要になります。
しかし民間車検の場合は、依頼者が自分で部品を選べますから低価格のものを選択することが可能です。
②事務員、販売員、営業などの人件費が高い>業務の人件費は一般的
ディーラーの場合は、すべてはブランド重視です。
販売員や営業、事務員など一定水準以上のスキルやキャリアが求められます。そのため教育のコストや雇用のコストがかかり人件費が高くなるのです。
一方で民間の場合は、アルバイトやパートを雇い教育や雇用でかかるコストは最小限に抑えられるので人件費が高くなることはなく一般的です。
③整備士やエンジニアにかかる工賃が高い>整備士や専任スタッフは時給制か月給制
整備士やエンジニアの場合も事務員や販売員と同様に一定水準のスキルがなければ雇ってもらえません。よって点検・整備は専門職になり整備士やエンジニアの専門教育にも力を入れています。ですからディーラーで働く専門職の人たちにかかる人件費も高いのです。
しかしそれ故に工賃も高くなるのです。
民間の場合は、先程説明した通りで教育や雇用にかかるコストは最小限に抑えられるので人件費は一般的で工賃が高くなることはありません。
4-3. 信頼性の違い
ディーラーはメーカーとしてのプライドがあります。
ですから信頼性が高く、設備にしても整備の技術にしても高いレベルを誇っています。
しかし設備や整備技術が高く信頼性が高い代わりに、民間車検などと比べると車検費用にかかる費用が高くなっているのです。
ですが決して民間車検のレベルが低いと言う訳ではありません。
先程、紹介したオートバックス車検のスタッフも一定基準の整備技術を持っていますし、丁寧な対応がネットでも評判となっています。
5. MINIの車検を民間車検で受けるメリット・デメリット
MINIの車検を民間車検で受ける場合に、どのようなメリット・デメリットがあるのか詳しくご紹介します。
5-1. メリット
民間車検を受ける場合のメリットにはどんなものがあるのか見ていきましょう。
ディーラー車検と比べて車検費用がかなり安い
民間車検で一番のメリットは車検費用がかなり安いという点です。
先程の表でも紹介しましたが、ディーラー車検と比べて民間車検の場合は最大で8万円も安くなります。
最短1日で車検が完了する
車検の申込みを事前にしていれば基本的に即日1日車検となります。事前に無料で点検も受けられます。その際に部品交換が必要な場合は見積もりを出してくれます。
また部品交換などがある場合でもほとんどの場合は、即日1日車検が可能です。
アフターサービスが充実している
オートバックス車検の場合、「安心3つ星保障」というオートバックスで車検を受けると1年間無料で3つの補償が受けられるアフターサービスが付いてきます。
サービス内容 | 詳細 |
①パンクによるタイヤ交換補償 | お客様負担額が1千円のみで、最大3万円までタイヤ交換を補償してくれます。 |
②窓ガラス修理・交換補償 | お客様負担額が1千円のみで、最大3万円まで窓ガラスの傷や割れなどを補償してくれます。 |
③バンパー傷の修理・交換補償 | お客様負担額が3千円のみで、最大2万円までバンパーの傷などを補償してくれます。 |
5-2. デメリット
民間車検を受ける場合のデメリットにはどんなものがあるのか見ていきましょう。
対応にバラつきがある
民間車検の場合は、どうしても知識や技術、サービスなどにバラつきがあります。
例えば、Aの場合は台車の貸し出しが無料だが、Bの場合は台車の貸し出しさえもない。
Cの場合は車を引き取ってくれるサービスが無料だが、Dの場合は車の引き取りサービスもない、などです。
ディーラーのような専門的知識がない
どうしても民間なので特定の車種・メーカーを扱う訳ではないのでディーラーのような専門的知識がないのが実情です。
とくに新しい車は電子デバイスが多いので専門性を必要とする点検や修理には対応できません。
民間車検は土日祝日が休みの場合が多い
民間車検は土日祝日が休みの場合が多いと言うことは覚えておきましょう。
基本的に車検を頼む場合は、車を持ち込まければならないですし、車検が終わったら車を取りにいかなければなりません。
民間に頼む場合は平日営業が多いので会社勤めの人には大変です。
6. MINIディーラーの車検費用が高い!困った時の民間車検の選び方
MINIディーラーの車検費用が高くて困っている方へ、民間車検を受ける場合の選び方についてご紹介します。
6-1. 民間車検の種類
民間車検にはどのような種類があるのか見ていきましょう。
オートバックスなどのカー用品店
カー用品店の大手には「イエローハット」や「オートバックス」があります。
車のパーツやカーナビ、アクセサリーなどからタイヤやホイールなど、あらゆるカー用品が揃っている専門店です。
最近では、そのカー用品店でも車検を請け負っているところが多くなってきました。
民間整備工場やディーラーに比べるとカー用品店の場合は、気軽に立ち寄ることができるので利用者も増えています。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは元々給油がメインだったのですが、最近では車検を請け負っているところが多くなってきました。
ほとんどの場合は、決まったガソリンスタンドで給油をする方が多いと思います。
顔なじみの店員さんもいて安心感があり、車検の見積もりを勧められるとすんなりお願いをしますが、意外と低価格なので、そのまま申込みをする人も多いです。
民間整備工場
民間整備工場は、いわゆる「○○モータース」や「○○整備工場」という看板がある自動車整備工場のことです。
民間整備工場は指定工場と認証工場があり車検も請け負っています。
指定工場は検査ラインの設備があり自社の工場で車検を行うことができます。
民間車検場とも呼ばれています。
認証工場の場合は、検査ラインの設備がないので自社の工場で車検を行うことができません。
ですから点検整備を行った車を検査場へ持ち込み、検査場で審査を受けてから車検を通すことになります。
フランチャイズ店
フランチャイズ店というのは、車検のみを行っている車検専門のフランチャイズ車検のことを言います。
「ホリデー車検」や「車検のコバック」はテレビでもおなじみです。
先に民間整備工場を紹介しましたが「ホリデー車検」や「車検のコバック」は、そのような民間整備工場をフランチャイズ化しているところもあります。
フランチャイズ店は料金やサービスが均一で明確な価格設定が実現されているので、車検を頼む場合には、ある程度の基本サービスや車検費用がネット上でもチェックできるので安心感があります。
6-1. 民間車検を選ぶ時の3つのポイント
民間車検を選ぶ時にポイントとなる3つを紹介しますのでぜひ参考にして下さい。
①車検業者の種類を選ぶ
先に紹介しましたが、車検業者によって大きく特徴が異なります。
自分がなにを重視するのか?しっかり見極めたうえで自分に合った業者を選ぶ必要があります。
「民間車検の種類」で紹介した、各業者のメリット・デメリットをもう一度見直して「オートバックスなどのカー用品店」を選ぶのか?「ガソリンスタンド」を選ぶのか?「民間整備工場」を選ぶのか?「車検専門のフランチャイズ店」を選ぶのか?しっかり決めてください。
②車検にかかる日数を調べる
業者によって車検にかかる日数が異なります。
オートバックスなどのカー用品店は、ほとんどの場合で1日車検が基本です。
しかし民間整備工場などは車を預けて数日かかる場合があるので車検にかかる日数は事前に必ず調べておいてください。
また民間車検の場合は、土日祝日が休みの場合が多いですから平日の持ち込みができない方は、休みの確認もしておいてください。
③事前に見積もりを取る。
どの車検業者にするのか、ある程度の候補を絞ったら見積もりを行いましょう。今はインターネットで「web見積り」ができる業者が多いので足を運ぶ手間が省けます。
複数の「web見積り」がわかったら比較をしてみましょう。
しかし「web見積り」はあくまでも基本料金なので、どの業者にしても整備が必要な場合は店舗へ持ち込まないと整備費用まではわかりません。
オススメなのは「web見積り」で一番安い業者へ車を持ち込むといいです。
7. MINIの車検費用を抑えるなら民間車検業者の選び方がポイント!
MINIのディーラー車検費用が高い!と悩んでいる方が、安い民間車検を賢く利用するための方法を紹介してきました。
民間車検には「オートバックスなどのカー用品店」「ガソリンスタンド」「民間整備工場」「車検専門のフランチャイズ店」があり、それぞれのメリット・デメリットを比べました。
ポイントは以下の3つです。
- 車検費用を安く抑えられる
- 1日で車検が完了できる
- 信頼性があり安心して車を預けられる
このように3つのポイントをすべて満たしているのは「オートバックスなどのカー用品店」です。
これからMINIの車検を控えている方の参考にしてください。