車のシートは、人の肌や服が触れているため、知らず知らずのうちに、汗や手あかなどの汚れを吸収しています。汚れを取り除き、快適なシートでドライブを楽しみましょう。

子どもが小さいうちは、ジュースをこぼす、ポテトチップスなどのスナック菓子のカスを落とすということは日常茶飯事です。ケチャップを付けたフライドポテトを落とし、ケチャップをシートに付けるといったこともあります。

この記事では車の汚れのうち、シートの掃除方法をまとめました。全文を読むことで、普段のお手入れからシートに頑固な汚れが付いてしまった場合の落とし方までがわかるようになるでしょう。

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1. シート掃除の基本

シートを叩いたとき、シート内部から浮き上がったゴミが外部へ出てくれるよう、すべてのドアを開けて、掃除を始めるのが車内掃除の基本です。

車は、基本的に車内で水や石けんを使って掃除をすることを想定して作られていません。このため、車内の掃除は、極力、水を使いたくありません。家のソファを掃除するのに、水洗いをする人がいないのと同様です。

掃除機が必需品となります。車のシートは思いのほか、複雑な形状をしています。隙間に入り込んだホコリを逃がさないよう念入りに掃除機をかけます。

1-1. 使用する道具

掃除機、硬めのブラシ、エチケットブラシ、乾いたウエス

1-2. 清掃手順

すべてのドアを開けて風通りをよくしておきます。

ブラシを逆さにして、持ち手の部分でシートを叩きます。こうすると、中に入り込んだホコリやゴミが浮き出てきます。

先端がブラシになっている掃除機で、繊維の中のゴミをかき出しながら吸い取り取ります。シート掃除もボディ洗車と同様、「上から下へ」が原則です。背もたれに掃除機をかけてから、座面に移ります。

シートの切り替え部分や、よく座る運転席や助手席は汚れが蓄積しているので、ブラシで叩いたりこすったりしながら掃除機で吸い取っていきます。

座面と背もたれの間は、食べカスが落ちて、ここに溜まっていることも多いので、背もたれを倒して、ゴミを吸い取ります。

シートの裏側にも驚くほどゴミや泥が入り込んでいることが多いので、忘れずに掃除機で吸い取ります。

掃除機をかけ終わったら、ウエスで乾拭きをします。グルグルと円を描くように拭くと、ホコリや汚れを拡散させてしまいます。シートの目に沿い、同じ方向にていねいに乾拭きをします。

なお、髪の毛やペットの毛は、掃除機がけではまず取れません。エチケットブラシを使えば、シートの毛足に絡んだ髪の毛などを取ることができます。

2. シートの洗浄

シートの洗浄では、水分を付けすぎてしまうと中のフレームがサビついてしまうことがあるので、くれぐれも濡らしすぎには注意します。

2-1. 使う道具

シートクリーナー、硬めのブラシ、ウエス

2-2. 手順

まずは大きめのブラシを使って、ファブリック部分に入り込んだホコリ、砂、ゴミを掃きながら出していきます。

水で濡らしたウエスを固く絞り、汚れやシミの気になる部分を拭いていきます。ウエスの下4分の1を水に浸け、固く絞ったうえで、濡れた部分を内側にして拭いていくのがポイントです。

シートの汚れが付いている部分に直接シートクリーナーを吹きかけます。シートクリーナーのキャップに付いているブラシで洗剤をすり込むように、汚れたところをこすり洗います。汚れを浮かして洗浄します。

浮き上がってきた汚れを、先ほどと同じように水で濡らしたウエスを固く絞り、シートクリーナーで洗浄したところを拭いていきます。

乾いたウエスで水分と残った汚れをていねいに拭き取ります。上から押さえるようにすると、よく拭き取れます。

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3. シートのシミ抜き

3-1. 薄いシミ

シミ抜きはシートクリーナーをかけたらしばらく待ち、汚れが浮いてきてからウエスで吸い取るようにします。拭くときも、こするのではなく、叩くようにします。

使う道具

シートクリーナー、ウエス

手順

明るい色のシートのシミは案外目立ってしまいます。これをシートクリーナーで落とします。

シミの部分にピンポイントでシートクリーナーをかけます。1分ほどおくと、汚れが浮いてきます。ウエスで叩くようにして、シートクリーナーごと拭き取るようにします。たていのシミはこれだけで落ちてしまします。

3-2. 頑固なシミ

使う道具

シートクリーナー、ウエス、乾湿両用掃除機、スチームクリーナー

手順

シミの部分にピンポイントでクリーナーを多めにかけます。1分ほどおくと、汚れが浮いてきます。

乾湿両用掃除機のノズルにウエスをかぶせ、クリーナーと浮き上がってきた汚れを一緒に掃除機で吸い込みながら拭きます。頑固なシミもこれで落ちます。

もう1つの方法は、スチームクリーナーを使ってシミを落とします。スチームクリーナーは頑固な汚れを高温の蒸気で浮かして落とします。

シートにペーパータオルをかぶせ、その上からスチームクリーナーをかけます。汚れがペーパータオルに融けだしてきます。蒸気は瞬時に気化するため、シートがベチャベチャに濡れることはありません。

3. シートについた嘔吐物の処理

ティッシュと濡らしたウエスで嘔吐物を拭き取った後、乾いたウエスで拭き、汚れ部分に重曹をふりかけます。重曹は汚れだけでなく、臭いも取り除いてくれます。

一定期間、重曹をふりかけたまま放置した後、掃除機で重曹を吸い取ります。その後、クエン酸水を布にスプレーし、シートの目に沿い拭きます。

レモンや梅干しの酸っぱさの正体がクエン酸です。クエン酸には、抗菌効果があります。お弁当に梅干しを入れるのは、菌を増やさないためです。嘔吐物には、菌やウイルスが残存している恐れがありますので、クエン酸水で除菌します。

クエン酸水の作り方は簡単です。スプレーボトルにクエン酸小さじ1/2と水100ミリリットルを入れ、よく振ってクエン酸を溶かせば完成です。

4. まとめ

シートの清掃は、とにかく掃除機でホコリやゴミを吸い上げることに尽きます。掃除をする場所以外のドアもすべて開け、ブラシを使って叩いたり掃いたりしながら浮き上がった汚れを残らず吸い取ります。座面と背もたれの間も忘れずに掃除します。

シートに汚れが付いてしまったら、シミになって落ちなくなる前にクリーナーで洗浄します。ピンポイントでシート専用のクリーナーを付ければ、汚れ落としはそう難しくありません。ウエスは濡らす用と乾いたものをそれぞれ用意します。

シートに飲み物や食べ物をついこぼしてしまい、シミになると結構気になるものです。明るい色のシートならなおさら目立ってしまいます。そんなときは、早めにシミ抜きをします。シミの部分だけにピンポイントでシートクリーナーをかけるのがポイントです。

シートの汚れや臭いを取り除き、キレイになり、気持ちよくなったところで、ドライブに出かけましょう。

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