「CPCシーラント」という言葉、聞きなれないという方も多いかもしれませんが、簡単に言えば非常に優れたフッ素コーティングです。
新車購入時に「CPCシーラント」を施すと非常に車のお手入れが後々楽になるという優れものなのですが、どういったもなのでしょうか。
この記事では、「CPCシーラント」とは何なのか? 特徴は? 価格は? お手入れ方法は? と言った気になる点を紹介させて頂きます。
愛車をいつまでもピカピカに保ちたいという方は、是非チェックしてみて下さいね!
1. CPCシーラントとは?
まず「CPCシーラント」とは、そもそもどのようなものなのか。早速紹介していきましょう。
1-1. 特徴
「CPCシーラント」はフッ素コーティングの一種で、耐久性に優れたフッ素樹脂が塗装面に透明な保護膜を形成し、車本来の塗装を長時間継続させるというものです。
1-2. 成分
成分に関しては先述の通り、フッ素樹脂となります。専用のメンテナンスクリーナーには、珪藻土と有機溶剤が含まれています。
2. CPCシーラントの効果
一番気になるポイントと言えば、やはり「CPCシーラント」の効果ですよね。効果については主に2つの効果があります。
- 施工後のお手入れは基本的水洗いでOK!
- 新車購入時の本来の塗装を長期間継続する!
この2つが「CPCシーラント」の効果です。コーティングを施すことで、撥水能力も非常に高まり、汚れがついても簡単に落トスことが出来ます。
イメージとしては、フッ素加工されたフライパンをイメージして頂ければ分かりやすいのではないでしょうか。
油を使った料理をしてもフライパンの場合は簡単に汚れが落とせますよね?そういった加工を車のボディにも施していると、イメージして頂ければとお思います。
また、保護膜が外的要因による塗装の劣化を防ぐため、本体の塗装の輝きを維持することが可能です
3. CPCシーラントの価格
効果についてはご理解頂けたかと思いますが、「CPCシーラント」は果たしていくらで施工が可能なのでしょうか。
価格は車種(車の大きさ)、メーカー、そして施工するショップによって異なりますが、平均的には3〜6万円程度です。
下記は参考価格ですが、トヨペットで施工した場合の価格を紹介させて頂きます。
(例)トヨタ車の場合
- 軽自動車、アクア、シエンタ等→新車時=約43,200円 初年度登録から3ヶ月以内=48,600円
- 86、プリウス、プレミオ等→新車時=約48,600円 初年度登録から3ヶ月以内=約54,000円
- マークX、アベンシス、プリウスα→新車時=約54,000円 初年度登録から3ヶ月以内=約59,400円
- ハイエース、エスティマ、アルファード=新車時=約59,400円 初年度登録から3ヶ月以内=約64,800円
4. CPCシーラントの施工方法
基本的にDIY(自分自身)でもCPCシーラントは行うことが出来ますが、個人的にコーティングはプロにお任せすることをお勧めします。
理由としては、慣れている方でないと、コーティングに漏れがあったり、ムラがあったりする場合が非常に多いためです。
しかし、一部だけを自分でコーティングしたいということであれば、DIYで十分な場合もあるので、念のため施工方法を紹介しておきます。
- まずは洗車からスタートです。汚れをしっかりと落としましょう。
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- こびりついて落ちないような汚れは、コンパウンドなどで落としましょう。こういった作業は非常に面倒かもしれませんが、コーティングの乗りを左右する要素です
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- CPCペイントシーラントを塗っていきましょう。スポンジに適量を取って、薄く伸ばして行くような感覚で塗っていきましょう。汚れやすいボンネット、フェンダー回りは特に入念に塗るようにしましょう。
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- CPCペイントシーラントを塗り終わったら、1時間ほどは放置し、膜を形成する時間を確保します。
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- 最後の仕上げは拭き取りです。適当な雑巾などでやってしまうと、せっかくコーティングしたコーティング面に傷がついてしまう可能性があるため、必ず柔らかい材質の拭き取りシートを使用しましょう。
DIYでコーティングを行う場合はこのような流れです。
5. お手入れ方法
コーティングをしたものの、お手入れはどうすれば良いのか・・・気になるポイントですよね。先ほど別項目で軽く触れましたが、より詳しく紹介していきましょう。
5-1. 洗車方法
いくら洗車したとは言え、定期的な洗車は必須です。水洗いの洗車で十分なので定期的に水洗い洗車を行うようにしましょう。
このようにCPCシーラントをコーティングすると非常にお手入れが楽チンなのです。
5-2. 洗車機にかけても大丈夫?
コーティングして納車された後は、1週間程度は洗車機での洗車は控えましょう。ブラシなどで小傷がつく可能性があります。1週間経過した後であれば、洗車機での問題ありません。
5-3. メンテナンスクリーナーの使い方
- まずは水洗い洗車をしましょう(柔らかいスポンジや合成セームを使用しての洗車が推奨です)
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- メンテナンスクリーナーを柔らかいスポンジなどにつけましょう
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- ワックスなどを塗る際と同じように、薄く伸ばすようにメンテナンスクリーナーを塗りましょう。
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- 塗り終わったら、すぐにメンテナンスクリーナーを柔らかい布で拭き取りましょう。(乾かす必要はありません)
以上、メンテナンスクリーナーの使用法としてはこのような形です。定期的な水洗い戦車とメンテナンスクリーナーの併用で、コーティングを良い状態に保ち続けることがポイントです。
5-4. メンテナンスクリーナー使用のタイミング
水洗いの洗車で落ちないような部分の汚れに使用しましょう。
水洗いで落ちない汚れに遭遇した場合以外にも、1年に2〜3回はボディ全体にメンテナンスクリーナーを塗布することがベストです。
6. CPCシーラントの保証について
CPCシーラントの保証としては、最大5年間の保証を謳っています。これは、「1度コーティングしたら5年間、水洗いだけで汚れが簡単に落ちますよ」ということではありません。
新車を購入してから5年の間に1年ごとに定期点検を受け、明らかにコーティングによる光沢が落ちている、劣化していることが認められる場合にもう一度コーティングを無料で行うということです。
5年間保証を謳っているので、どうしても5年間「綺麗な状態を5年間キープしますよ!」という風に捉えられがちですが、そうではないのです。
7. CPCシーラントの誇大広告による裁判事件
CPCシーラントは以前、「5年間ノーワックス」といった誇大広告により、裁判を起こされています。
当初はCPCシーラントを販売している中央自動車工業に該当広告の差し止めおよび、1,000万円の賠償金の支払いが命じられる判決となったが、この判決に対して原告側、被告側双方が不満のため、控訴。
そして控訴後の判決は逆転裁判とも言える、「5年間新車の輝き」などとする宣伝・広告は虚偽表示とは言えない、1,000万円の賠償金の支払いも取り消し、広告差し止めも取り消しという結果になった。
という出来事が10年以上前にありました。
8. CPCシーラントの気になる評判について
こういった裁判沙汰にもなり、何かとお騒がせな?CPCシーラントですが、実際のところ評判はどうなのでしょうか?
実際のところ、5年間新車の輝きは維持できないという声も非常に多いです。
それでもCPCシーラントを施したことにより簡単なお手入れで美しい状態が維持できるのは事実で、そういった点では、非常に高い支持を得ているのもまた事実です。
5年維持するのは難しいけど、ある程度の期間、簡単に汚れが落ちる状態と美しさはキープすることが出来るという認識でコーティングをするのが一番良いのかもしれません。
9. 簡単に剥がれるフッ素樹脂!?その理由は?
CPCシーラントに限らず、フライパンなどのフッ素樹脂は剥がれやすいと感じている人も多いかと思いますが、そもそもその理由は何なのでしょうか?
それはフッ素樹脂が柔らかい素材だからです。そして、コーティングの膜厚も薄いので結果剥がれやすいということになるのです。
そして、汚れもついたまま放置していると、コーティングが剥がれる原因にもなります。
つまり、定期的なお手入れは必須ということなのです。逆に言えば、しっかりと定期的なお手入れをしていれば、それなりに長持ちする・・・ということでもあるのです。
10. まとめ
以上、CPCシーラントの価格・効果・お手入れ方法などを詳しくご紹介させて頂きましたが、如何でしたか?
CPCシーラントは5年間新車と同じ状態をキープすることは確かに難しいかもしれませんが、しっかりと手入れを定期的にすることで、数年は美しい状態をキープすることが出来ます。
本当にオススメです。新車を購入して、美しい状態をキープしたという方は、検討してみて下さいね。