車の窓ガラスについた汚れは、拭いてもなかなか落ちなくて困ります。フロントガラスが汚れていると安全運転に支障が出ますし、窓ガラスが汚れていると見た目の悪さが目立ちます。

ここでは、窓ガラスの外側についた汚れとその取り方について解説していきます。

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1. 窓ガラスの清掃のコツ

窓ガラス、特にフロントガラスはきれいにしておかないと視界が悪くなり安全面で問題になってきます。また、汚い窓だと乗っていても気持ちよくないですよね。窓ガラスはどのように洗ったらいいのでしょうか?その洗い方を見ていきましょう。

1-1. 水洗いが基本

乾いた雑巾で窓ガラスをゴシゴシと拭く風景はよくみると思いますが、これはあまりお勧めしません。拭く時に、ガラス表面についた砂埃や細かなゴミを一緒にこすってしまい、細かな傷がついてしまうことがあります。ガソリンスタンドなどでサービスで窓ガラスを拭いてくれますが、ありがたいんですけど困りものです。

窓ガラスを掃除するときは、ボディの洗浄と同じように水を流しながら洗うようにしましょう。また、ワイパーにはゴミや砂がたまりやすいです。ゴミや砂がついたままワイパーをかけると傷がついてしまいますので注意しましょう。

1-2. ボディ用のクリーナーなどをガラスには使用しない

窓ガラスにボディ用のワックスやコーティング剤を使うのはやめましょう。ワックスは油膜の原因となります。ボディ用のコーティング剤は、窓ガラスに使用すると水垢の原因になったり、その他弊害が出ることもあります。

1-3. 窓ガラスの内側も外側も掃除する

窓ガラスの内側は汚れてないと思っていても、外から入ってきたゴミやホコリ、手の油やその他汚れが付着しています。窓ガラスが曇りやすくなっているようでしたら、まずは窓ガラスを拭いてきれいにしましょう。ガラス用クリーナーか、台所用洗剤を薄めたもので拭き取り、水拭きと乾拭きをします。きれいに拭き取れば、曇り止めスプレーを使わなくても曇らなくなります。

2. 車の窓ガラスの汚れの正体は?

窓ガラスにつく汚れは油膜、ウロコ、イオンデポジット、ウォータースポット、水垢などと呼ばれます。

2-1. 油膜とは?

油膜の汚れは、ワックスの油分や大気中の汚れや油分が雨と混ざって流れ落ちて窓ガラスに付着して乾いた状態です。主な成分はシリコンです。また、シリコン系の撥水剤が劣化して油膜の原因になってしまうこともあります。

雨が降った時や夜間にフロントガラスの視界が悪くなったり、対向車のライトがギラギラする、ワイパーを動かすと跡が残ったり、水はけが悪くなった時など、油膜が原因です。

油膜の汚れは水垢と混ざり合い、夜間や雨の日の走行時に視界を悪くしてしまいます。対向車のヘッドライトがフロントガラスに当たって乱反射して見えにくくなります。

安全のためにもきれいにしておくことをお勧めします。

2-2. ウロコとは?

ウロコは、水滴がウロコ状の模様のシミになってしまったものを言います。油膜が混ざった水垢だと言う人もいますし、ザラザラ感がある場合、イオンデポジットやウォータースポットである可能性もあります。これができてしまうとなかなか取れません。

2-3. イオンデポジットとは?

イオンデポジットは、水道水に含まれるカルキや塩素、井戸水などではカルシウムや鉄分などのミネラル分、雨水であれば大気中にある汚染物質などが、水分が蒸発した後に残り、ガラス面や塗装面に付着して硬化したものです。それが堆積して、太陽光が当たって焼きついた状態になり、硬化していくと取れにくくなります。ワイパーのところに白いシミがあれば、それがイオンデポジットです。

2-4. ウォータースポットとは?

ウォータースポットは、洗車や降雨後に残った水滴に日光が当たると、水滴がレンズとなって、水滴内部を熱してしまいます。そのため塗装面が焼けてしまってシミになってしまいます。

2-5. イオンデポジットとウォータースポットはどう違うの?

イオンデポジットもウォータースポットも、洗車後や雨が降った後に水分が蒸発した後できるシミです。見た目の違いはよくわからなく、見分け方は難しいです。

どちらも水と太陽光が必要となりますので、夏場にボディ表面温度が高くなりやすい時期に多くなります。またシミが白い色になりますので、ホワイト系の車では目立ちにくいですが、黒などのダーク系の車では目立ちます。

2-6. 水垢とは?

水垢は、大気中に飛んでいる汚れや、排気ガスに含まれる成分や工場から排出された化学物質などが雨に溶け込んで車に付着し、油脂と混ざり合い、そのまま乾燥してしたものです。イオンデポジットやウォータースポットを水垢と呼ぶ人もいます。

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3. 車の窓ガラスについた油膜を見極める方法

窓ガラスのどこに油膜がついているかは水をかければわかります。水を弾くところが油膜です。油膜が劣化していると、水の流れも悪く、油分が他の油性のものや汚れを吸着し、汚れが混ざった油膜になってしまいます。

フロントガラスがそのような汚れた皮膜になっていると、ワイパーの滑りが悪くなり、きれいにガラスを拭くことができません。日が当たると虹色の油模様が見えて視界が悪くなります。

3-1. ガラスクリーナーでは油膜は取れない?

油膜は撥水性がありますので水洗いでは落ちません。ガラスクリーナーも市販のものがたくさんあります。油膜をきれいに取り除いてくれるものはあまりないようです。水拭き後、拭いた跡が残ってしまい、乾拭きをしなくてはいけないこともあります。

3-2. 油膜は台所用の食器洗いの洗剤で磨く

車の窓ガラスの油膜を簡単に落とすのにいい方法は、台所用の食器洗いの洗剤で磨くことです。最初に窓ガラスを水洗いします。汚れがガラス表面に残ったままだと、拭いた時に擦って傷をつけてしまうかもしれません。そんなことのないように砂や汚れをしっかりと落とします。

その後、洗剤を水で薄めたものをスポンジや柔らかい布に含めて磨いていきます。油膜が取れていないところは水を弾きますので、その場所を見つけたらまた磨きます。

きれいに磨いたら、その後きれいに洗い流します。この時に油分や洗剤が残らないようにしましょう。窓ガラス全体に水をかけてみて、水をはじくところがないか確認します。なければ、油膜がきれいに落ちた状態です。

最後に乾いた布でふきあげます。ワックスなどを塗ったことのある布を使うとまた油脂がついてしまいますので、気をつけましょう。そのままにしていてもいいですが、ガラス保護のためにコーティングを施工するのもいいでしょう。

3-3. 油膜はウーロン茶で落ちる!?

私たちが飲むウーロン茶には脂肪や油分を分解する働きがあります。ウーロン茶を飲むと痩せるというのはそのためです。軽い油膜であれば、布にウーロン茶を染み込ませてふき取ってみましょう。内側の窓のクリーニングにも使えます。

3-4. 研磨剤入りや油膜除去用のクリーナーを使う

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頑固な油膜を落とすには、研磨剤入り油膜除去用クリーナーを使うといいでしょう。水垢もある程度までなら落とすこともできます。

窓ガラスを水洗いして、クリーナーをスポンジに含めて濡れたガラスを拭きます。水が弾かれる箇所があれば、それが油膜の汚れです。クリーナーでゴシゴシとこすって弾かなくなればOKです。その後は、水で洗い流します。

4. ウロコ状の汚れを落とす方法

窓ガラスをきれいに拭いたつもりなのに、乾くとウロコ状の汚れが現れてなかなか取れないととても困りますね。フロントガラスがそうなると、視界が悪くなるので気をつけたいところです。

ウロコ状になった汚れは、洗車時の水道水や雨水に含まれていた成分が水分が蒸発したのち残ったものです。ミネラル分や汚れなどです。ワックスやコーティング剤の油分が混ざっていることもあります。太陽光が当たり、油分が酸化したところに汚れが付着して乾燥してしまうとなかなか取れません。

4-1. 窓ガラスの汚れは新聞紙で落とす

まず最初にやっていただきたいのは、新聞紙です。新聞紙を手で握るサイズに調整して折りたたんだり、丸めたりします。そして水で濡らして、ガラスを拭きます。新聞紙は繊維でできていますし、インク成分が油分を落としてくれます。

4-2. 台所用洗剤を使ってみる

新聞紙を使って落とせなかった汚れに対しては、台所用の食器洗い中性洗剤を使ってみましょう。洗剤を水に溶かして、スポンジや雑巾でガラスを拭きます。その後、乾いた布できれいに拭き取ります。

4-3. クエン酸を使ってみる

水道水などに含まれているカルシウムなどのミネラルはアルカリ性です。アルカリ性の汚れは反対の性質の酸で中和して落とすことができるためクエン酸が活用できます。

クエン酸は掃除用や食用として、100円ショップやホームセンター、スーパーマーケットなどで売られています。1リットルの水であれば、クエン酸10gを溶かします。汚れの度合いに合わせて、クエン酸の量は調節しましょう。

クエン酸を混ぜた水に布やキッチンペーパーを含ませ、車の窓ガラスに貼り付けます。しばらく放置しておくとクエン酸が水垢を中和します。その後、乾いた布でガラスを拭きます。

酢やレモンをクエン酸の代わりに使ってみるのもいいでしょう。鉄部分につくと錆びることがありますので気をつけましょう。

4-4. 研磨剤や除去剤を使う

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それでも取れない場合は、市販の水垢クリーナーやガラス用の研磨剤や除去剤を用いて対応します。除去剤には、研磨剤が入っているタイプと、溶剤で溶かして除去するタイプがあります。

溶剤で溶かして除去する除去剤は、合わせガラスに用いるとガラスが白くなってしまいます。フロントガラスは合わせガラスになっているものが多いですので、フロントガラスには使用しないでおきましょう。

それでも取れない場合は、研磨剤が入ったクリーナーやコンパウンドで磨きます。

5. 窓ガラスの汚れを発生させないために

洗車してガラスを水拭きした時に薄くうろこ状の跡が現れてきたら、それは頑固な水垢になる手前の段階です。乾いたら見えなくなりますが、早めにきれいに除去しておくと、あとあと面倒になりません。初期段階の時に除去しておきましょう。

雨に含まれた汚れとガラスに付着している油膜や汚れが混ざり、乾燥して蓄積していくことでシミになっていきます。マメに洗車したり、窓ガラスの油膜を除去することが大事です。

雨水には汚れが含まれていますので、蒸発した時に残留物が残り蓄積されていきます。雨が降って濡れたら、雨水を拭き取っておくことも防止策になります。夏の夕立後など、カーッと日が照ると汚れが固着しやすくなります。

そんなに洗車できないという場合は、窓ガラスを拭き取るだけでもいいです。濡れタオルでまず拭いて、その後、乾拭きしましょう。

5-1. シリコン系の撥水剤はうろこ状の汚れの原因

シリコン系の撥水剤はうろこ状の汚れの原因となります。撥水剤の中にはシリコン成分が含まれているものが多くあります。このシリコン成分が劣化してしまうと頑固な油膜となってしまいます。そうならないためには油膜除去をしてから新たに撥水剤を塗りましょう。つまり古い撥水剤を除去してから新たに塗れば、油膜になりにくくなります。

5-2. 窓ガラスをコーティングする

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窓ガラスを撥水コーティングすると皮膜ができ、汚れが付着しにくくなります。拭き取る時も汚れをスムーズに取り除くことができます。しかしコーティングをしても汚れや油膜は付着しますので、メインテナンスは必要です。

フッ素系のコーティング剤であれば、シリコン系のように油膜にはなりませんが、値段が少し高くなります。ガラスコーティングをするのもいいでしょう。

コーティングする際は、きれいに油膜や汚れを落としてからコーティングをしましょう。

6. まとめ

窓ガラス、特にフロントガラスが汚れていると、視界が悪くなり、事故の元です。視界の悪い夜や雨の日にはもっと見えにくくなります。安全のためにも窓ガラスはきれいにしておきたいものです。

ボディの汚れも同じですが、放置しておくとどんどんと落ちにくくなっていきます。早めに対処すれば手間も少なくてすみます。雨に濡れっぱなしにせず、軽く水で流して拭き取るだけでも違います。日々のお手入れを心がけましょう。

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