ヘッドライトフィルムとは、ヘッドライトカバーの上から貼り付けるフィルムのことです。車のサイドガラスにスモークフィルムを貼るのと似ていますね。

このヘッドライトフィルムの魅力は、簡単にドレスアップができて、傷や汚れからも守ることができるところです。

さらに、

  • 車のカスタム入門としても最適
  • フィルムを貼るだけなので配線や加工技術も不要
  • 千円以下の安い費用でカスタムできる

などの車好きなあなたの好奇心を揺さぶるものでしょう。

特に、

  • DIYで車をいじってみたい
  • DIYのカスタムが趣味
  • お金はかけられないけど車が好き
  • とにかく車を格好良くしたい
  • 傷や汚れをつけたくない

という方なら一度は通るカスタムです。

ここでは、そのために必要な情報をわかりやすくまとめました。車検対応のフィルムの種類や効果、初めてでもできる綺麗な貼り付け方についてご紹介しています。これを見れば、あなたに最適なフィルムを見つけて、今すぐにでもカスタムを始めることができるようになります。

ぜひ最後までじっくりと読み進めていただき、愛車を格好良くドレスアップして、さらに傷や汚れからも守っていきましょう。

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1. ヘッドライトフィルムの種類と効果

ヘッドライトフィルムで愛車をカスタムしたいと考えている方は、

  • 愛車のドレスアップ
  • ヘッドライトの保護

このどちらか、もしくは両方が目的になると思います。

ただ、ヘッドライトフィルムには3種類あり、それぞれ目的や効果が異なっているので、フィルム選びの際には注意が必要です。まずは、それぞれのヘッドライトフィルムの特徴を確認していきましょう。

1-1. スモークフィルム、カラーフィルム

まず一つ目は、スモークフィルムカラーフィルムと言われるヘッドライト全体を覆うタイプです。主にドレスアップが目的になります。ヘッドライトのスモーク化を見たり聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、スモークフィルムを貼れば簡単にスモーク化ができます。また、カラーフィルムには様々なカラーバリエーションがあり、例えば青や黄色、レインボーカラーのものまであります。

ヘッドライト全体をドレスアップする場合には、こちらのタイプを利用しましょう。

また、どのように貼り付けるのかも気になると思います。詳しい作業方法はこの後お伝えしていきますので、DIYでも挑戦できそうなのかチェックしてみましょう。

1-2. アイラインフィルム

次にアイラインフィルムと言われるタイプがあります。こちらは、ヘッドライトの一部分だけをカスタムするものです。アイラインの文字通り、ヘッドライトの下端に細いフィルムを貼り付けてドレスアップすることが目的です。

最近は、LEDテープなどを使ってデイライト風にするカスタムも人気がありますが、配線技術などが必要になりますので難易度が高くなります。一方でアイラインフィルムなら貼り付けるだけですので、LEDテープにはまだ手が出せないという方にもできるカスタムになります。

こちらもカラーバリエーションは豊富ですし、車種専用設計のされているものを選べば、作業時間は10分もかからないでしょう。簡単にドレスアップがしたいならアイラインフィルムを選ぶといいでしょう。貼り方も特に難しいものではありませんので、誰でも簡単にできます。

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1-3. プロテクションフィルム

プロテクションフィルムは上記2つとは目的が異なり、ヘッドライトの保護を目的とするものです。通常のフィルムよりも分厚くなっているため、飛び石が当たって傷ついたり割れることを防いだり、紫外線による黄ばみ予防として利用されています。

フィルムの色は透明(クリア)なものがほとんどですので、ドレスアップよりも愛車を綺麗に守りたいという方はこちらを利用しましょう。

特に新車を購入した時やヘッドライトを交換した時に施行されることが多くなります。他には、ヘッドライトの黄ばみを除去した後のコーティング代わりにも使うこともできます。

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2. ヘッドライトフィルムの施工料金一覧

ヘッドライトにフィルムを貼る方法は、DIYと業者に依頼する方法の2種類がありますので、それぞれの施工料金を一覧にしてご紹介します。

DIYを考えている方でも、業者に頼むといくらかかるのかは気になると思いますし、料金を見てから施工方法を考える目安にもなりますので、ぜひチェックしておきましょう。

DIY費用業者の施工費用
スモークフィルム
カラーフィルム
800円〜1,500円15,000円〜30,000円
アイラインフィルム1,000円〜1,500円(主にDIYでの施工)
プロテクションフィルム6,000円〜15,000円15,000円〜50,000円

DIYならお金をかけずにドレスアップすることができます。一方で業者に依頼すると15,000円以上は必要となりますが、この費用の違いは技術料となります。

フィルムは上手に貼らないとシワや気泡が入り込んでしまいます。スマホの画面に貼る保護フィルムでも気泡が入り込んでしまうことがあると思いますが、面積が大きく湾曲したヘッドライトなら、貼り付けが難しくなることは想像できるのではないでしょうか。

こうした失敗をせずにDIYでも綺麗に貼り付けるにはコツがありますので、後から詳しくご紹介している貼り方も見逃さないようにチェックしてください。

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3. ヘッドライトフィルムは車検に通らない?!厳守すべき3ポイント

手軽で簡単、そして安くカスタムできるヘッドライトフィルムですが、車検に通るのかを気にされている方も多いでしょう。実際のところ、グレーな部分があります。フィルムの商品説明欄には、

  • フィルムの使用はユーザーの責任で行なってください
  • 商品を使用したことによる損害などの責任は負いません

こうしたことが記載されています。

つまり、車検に通らなかったり警察に注意されたりしても、販売会社は責任を取らないので自己責任で使用してくださいということです。これだけ聞くと無責任に感じますが、車検にも通る合法的なカスタムをするためには、次の3つの保安基準を厳守していれば大丈夫ですので安心してください。

逆に、これらを守らずにファッション性だけを追求したカスタムは違反車両となりますので注意しましょう。

3-1. 色は「白」と決まっている

まず、ヘッドライトを点灯した時の色は「白」と決められています。(平成17年12月31日以前の車の場合には「淡黄色」も可能です。)つまり、ヘッドライトにフィルムを貼ることによって、ライトを照射した時の色が白以外になるカスタムは違反だということです。

特にカラーフィルムの場合には色が変わる危険があります。基本的には、カラーフィルムは車検に通らないと考えた方がいいでしょう。また、アイラインフィルムでもライトの照射部位にかかっている場合には色が変化しますので車検に通らなくなります。

3-2. 明るさの基準値は「ルーメン」ではない

ヘッドライトにフィルムを貼り付けると、ライトの透過性が低下しますので暗くなることは避けられません。ライトの明るさが6,400カンデラ以上でなければ車検に通らず、違反車両となります。

ヘッドライトの明るさを表すものには「ルーメン」という数値もあります。このルーメン数が大きいほど明るいことになるのですが、ライトそのものの性能を表すもので、車検時の測定には関係ありません。

車検時に測定する「カンデラ」とは、車に装着してライトを点灯した時の実際の明るさのことになります。わかりづらいかもしれませんが、フィルムを貼るとヘッドライトが暗くなり、6,400カンデラを下回ると車検に通らないことを覚えておきましょう。

3-3. 新ルール!車検はロービームで検査

フィルムを貼ることによってライトの透過性が低下すると、ライトの照射範囲が不明確になる場合があります。照射部位と照射されていない部位の境界線が不明確になり、いわゆるカットオフラインが出なくなってしまうのです。

平成27年9月から車検の検査基準が変更され、ヘッドライトに関しては全てロービームで検査することになりました。そのため、フィルムを貼ったことでカットオフラインが綺麗に出ていないような状態になると、検査自体ができない場合が出てきているのです。

以上をまとめると、

  1. ライトの色は白
  2. ライトの明るさは6,400カンデラ以上
  3. カットオフラインが綺麗に出る

この3つをクリアするフィルムしか使用できないことになります。

①のライトの色に関しては、車検場の検査官の目視による判断となりますので、明確な基準をお伝えすることができないのですが、ヘッドライトにフィルムが貼られていれば慎重に検査されることが考えられます。色が変わってしまうようなフィルムは避けてください。

②と③に関しては、測定器(テスター)で検査をしなくては判断できません。予備検査場やテスター屋と言われる業者に車を持ち込み検査してもらいましょう。費用は1,500円程度です。

ヘッドライトにフィルムを貼る場合には、必ずこの3つの保安基準をクリアする必要がありますので注意しましょう。

4. ヘッドライトにフィルムを貼った場合に避けられないリスク

ヘッドライトにフィルムを貼るカスタムには、車検の心配以上に注意するべきことがあります。それは、フィルムを貼った車はディーラーやカー用品店へのピットインを断られることです。オイル交換、タイヤ交換、点検、修理、車検受付などどれも断られてしまいます。

その理由は、違反車両、もしくはその可能性がある車とみなされるからです。特に、ディーラーの年間メンテナンスパックなどに加入している場合には要注意です。フィルムを剥がすように求められるでしょう。

ヘッドライトにフィルムを貼る場合には、保安基準をクリアすることだけではなく、ディーラーやカー用品店の利用ができなくなるリスクも頭に入れておきましょう。

フィルムを貼ることのデメリットや施工後には検査を受ける必要があることを理解していただいた上で、DIYに挑戦したい方のために、フィルムを綺麗に貼る方法をお伝えします。

フィルムを貼る時の問題点は、

  • シワができる
  • 気泡が残る
  • フィルムがズレる

この3つがありますが、今回お伝えする方法で行えば、綺麗に貼り付けることができるでしょう。それでは具体的な方法を確認していきましょう。

ステップ1:道具を準備する

フィルムを綺麗に貼り付けるためには、次のような道具を用意してください。

  • フィルム
  • スプレーボトル
  • 中性洗剤
  • スキージ
  • タオル
  • ドライヤー
  • マスキングテープ
  • カッター

スプレーボトルは100円ショップでも手に入るような霧吹きタイプのものを用意しましょう。水を入れたら中性洗剤を数滴入れて下さい。フィルムにシワや気泡ができないために重要なツールになります。また、気温の低い日にはお湯を利用した方が綺麗に貼れます。

スキージーとはゴムヘラのようなものです。これでシワや気泡ができないように貼り付けるのですが、ヘッドライトを傷つけないようにタオルを巻いて使うといいでしょう。

道具の準備ができたら次のステップに進みます。

ステップ2:フィルムをカットする

フィルムをヘッドライトより1回りほど大きめにカットしてください。余った部分は最後にカットしますので、おおよその形に切り取れば構いません。

ちなみに、車種専用設計のカット済みフィルムならこの作業は必要ありません。特にプロテクションフィルムの場合には、フィルムが分厚いのでカット済みのものを選んだ方がいいでしょう。

ステップ3:ヘッドライトの洗車と脱脂&マスキング

フィルムを貼る前には、必ずヘッドライトを綺麗に洗車してください。洗車が終わったら油を取り除く脱脂をします。これでフィルムが張り付きやすくなります。

ただし、ヘッドライトにはポリカーボネイトという素材が使われており、一般的な脱脂剤(シリコンオフ)ではダメージを与えてしまう可能性があります。そのため、家庭用の中性洗剤で代用するといいでしょう。水に薄めた中性洗剤でヘッドライトを洗えば洗車と脱脂が同時にできますのでおすすめです。

洗車と脱脂ができたら、ヘッドライト周辺にマスキングテープを貼って養生しましょう。余分なフィルムをカットする際やスキージで傷をつけないようにするためです。

ステップ4:ヘッドライトとフィルムの接着面を濡らす

準備が整ったらフィルムを貼り付けていきます。まずは、ヘッドライトとフィルムの接着面をスプレーで濡らしましょう。フィルムがすぐに張り付いてしまうことを防いだり、修正ができるようになりますので忘れないようにしましょう。

気温の高い日や直射日光の当たる場所などではすぐに蒸発してしまうため、なるべく気温の低い日や日陰で作業するといいでしょう。また、風の強い日はホコリや砂が舞っていますので、可能であればガレージ内で作業するようにしてください。

スプレーで濡らしたらヘッドライトの中心部分からフィルムを置いていきましょう。

ステップ5:シワと気泡を押し出す

次に、フィルム内の気泡やシワを伸ばしていきます。平らな部分はスキージ(タオルを巻いて保護したもの)を使い、曲面は指や手のひらを使いましょう。手も濡らしておくと滑りが良くなります。

基本的にはヘッドライトの中心部分から外側に向けて押し出すようにします。シワが取れない場合には、ドライヤーを当ててフィルムを柔らかくしてから引っ張るように貼り直してみましょう。ただし、温めすぎたり引っ張りすぎると後で縮んでしまいますので、少しずつ確認しながら作業を進めてください。

また、2人以上で作業できる場合には、一人が温めながらもう一人がフィルムを引っ張ると綺麗に貼ることができます。

ステップ6:余分なフィルムのカットと仕上げ

綺麗に貼れたら余分な部分をカットしていきます。カッターの古い刃は折って、新しいものを利用するようにしましょう。カッターで縁をなぞるように切り込みを入れていきますが、深く切る必要はありません。浅く切り込みを入れたら、貼り付けたフィルムが剥がれないようにゆっくりと切り離していきましょう。

最後にフィルムの縁をドライヤーを使って乾かしてください。フィルムが浮いているところがあればスキージでしっかり押さえておきましょう。

これで、フィルムの貼り付け作業は完了です。フィルムが濡れていても乾燥すれば綺麗になりますので安心して下さい。1〜2日ほど自然乾燥させるといいでしょう。

6. ヘッドライトフィルムは手頃なカスタム!保安基準を守ってドレスアップ&愛車を保護しよう!

ヘッドライトフィルムは手頃な価格で行えるカスタムです。また、配線や加工技術も必要ありませんので、DIYに挑戦したい方にもおすすめです。簡単にドレスアップすることができ、傷や黄ばみからも守ることができます。

今回お伝えした手順で貼り付けていただければ、シワや気泡も残らず綺麗にカスタムできるでしょう。

ただし、ヘッドライトの保安基準をクリアしないと車検に通らないと違反車両となりますので、必ず検査を受けるようにしましょう。

また、フィルムを貼った車はディーラーやカー用品店ではピットインを断られることがありますので注意してください。

ヘッドライトフィルムにはデメリットもありますが、クルマ好きなら一度は通るカスタムとも言えますので、今回の記事をマニュアルとして活用してください。

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