2013年からスタートしたワンメイクレース【86/BRZレース】。国際大会でも活躍しているプロのドライバーも参加するこのレースは、86とBRZのどちらかであればアマチュアも参加することが出来ます。
もちろんプロが公式に参加するレースですから、アマチュアとはいえ参加するためには必要な参加資格やレギュレーションなどもきちんと守る必要があります。それでもプロと同じ会場でうで試しが出来るということもあって、多くの86オーナーたちが毎年参加しています。
そこで今回は、86ファンであれば一度は参加してみたい「86/BRXレース」の魅力や参加資格、レギュレーションなどを紹介します。
1. 86/BRZレースとは
正式にはGAZOO Racing 86/BRZ Raceといわれています。もともとはトヨタが未来の86オーナーとなる若い世代をターゲットに開催したレースだったのですが、初回開催時から数多くのプロが参加したため2015年開催からはプロとアマチュアを分けて開催すようになりました。
そのため現在ではプロ向きのレースを「プロフェッショナルシリーズ」、アマチュア向けのレースを「クラブマンシリーズ」として開催しています。
年間8大会全9戦で行われるこのレースは参加するのはもちろんですが、国内トップレベルのプロたちの走りを目の前で見ることが出来るということもあって多くのギャラリーも毎年会場に訪れます。
もちろんこれだけ注目のレースとなれば、エントリー数もハンパなく多いです。なんと2018年大会では、プロ・アマ併せて参加台数が過去最高となる150台をマーク!では一体どんな魅力があるのか、詳しくみていきましょう。
プロフェッショナルシリーズに参戦する主なドライバー
- 谷口信輝
- 脇阪寿一
- 織戸学
- 服部尚貴
- 平仲克幸
- 佐々木雅弘
- 山野直也
- 井口卓人
- 佐々木孝太
- 阪口良平
- 坪井翔 他
クラブマンシリーズに参戦する主なドライバー(過去参加者も含む)
- 山崎武司(元・プロ野球選手)
- 古場博之(トヨタのチーフエンジニア)
- 黒岩唯一(ラジオパーソナリティー・タレント)
- 塚本奈々美(レーシングドライバー・タレント・モデル)
- いとうりな(ラリードライバー・レースクイーン・タレント)
- 橋本洋平(モータージャーナリスト)
- 斉藤聡(モータージャーナリスト)
- 小塚崇彦(元・フィギュアスケート選手)
プロフェショナルシリーズ歴代チャンピオン
年 | チャンピオン名(マシン) |
2013 | 山野直也(P.MU RACING86) |
2014 | 谷口信輝(KTMS 86) |
2015 | 谷口信輝(KTMS 86) |
2016 | 佐々木雅弘(assetテクノBS86) |
2017 | 近藤翼(神奈川トヨタ☆DTEC86R) |
クラブマンシリーズ歴代チャンピオン
年 | チャンピオン名(マシン) |
2015 | 遠藤浩二(CGROBOTかえる君BS86) |
2016 | 松原怜史(assetテクノBS86) |
2017 | 神谷裕幸(N中部ミッドレススノコ86) |
クラブマンシリーズに参加するとこんな特典もある
もともとトヨタが「未来の86オーナーを育てる」ということを目的に開催したレースということもあって、アマチュアが参加出来るクラブマンシリーズにはいろいろな賞が準備されています。
たとえば初めて参加したドライバーに送られる「ウェルカム賞」は、誰でも1度参加すれば貰うことが出来る章典です。他にも最も遠い場所から参加してきたドライバーに贈られる「グッドトリップ賞」なんていうちょっとユニークな章典もあります。
影山正彦氏から無償でレクチャーしてもらえる
実はこの大会では、プロドライバーである影山正彦氏がアドバイザーを務めています。そのためアマチュアでも「スポーツドライブロガー」を装着していれば、影山氏からのレクチャーを無償で受けることが出来ます。これは86ファンならずとも嬉しい特典といえるはずです。
2. プロも参加する86/BRZレース
一覧でも紹介した通り、このレースには多くのプロたちも参戦します。歴代チャンピオンとなったプロの経歴を見てみましょう。
2013年チャンピオン【山野直也】
1977年生まれ。兄も同じくレーシングドライバーの山野哲也です。1980年にアメリカ、1984年にはドイツに移住し1984年に帰国。
1997年からモータースポーツの1つであるジムカーナを始め、その後JAF関東ジムカーナ選手権やスーパー耐久ST4クラスなどに出場しています。ちなみに2006年にはスーパー耐久ST4クラスのシリーズチャンピオンになっています。
2014・2015年チャンピオン【谷口信輝】
1971年生まれ。ミニバイクレース出身のプロドライバーです。18歳の時に参加したミニバイクレースで国内チャンピオンとなったことをきっかけに複数のバイクチームからのオファーもあったものの、その後偶然出会ったAE86の力強い走りを目にしたことからドリフトに興味を持ち始めます。
これをきっかけにAE86のオーナーとなって走りにのめり込んでいき、地方で開催されたドリフト大会に出場しいきなり3位を獲得。全国大会への出場を決めます。この頃から雑誌などで取材が集中し、一気に知名度が上がります。
豆腐屋の配達の仕事やバイトをしながら雑誌ドライバーをつとめていましたが、2001年からはレーシングドライバーとして活動を始めます。
ストリート出身の異色のドライバーとして今も多くのファンから人気があります。
2016年チャンピオン【佐々木雅弘】
1975年生まれ。24歳の時にはデビューを果たし、その年にはオプション2カップに参戦し8戦全勝を達成したことで一気に注目されました。
ところが2001年に参加したF1の前座レースでは、本線どころか予選でも惨敗し自身も大きな挫折を味わったと語っていました。その後は順調にレースでも成績を収めていき、2005年には念願のチャンピオンの座を獲得します。
その後もスーパー耐久シリーズやスーパーGRシリーズなどに参戦し活躍しています。
東日本大震災の年には支援体制が整わないとしてスーパーGTを断念したものの、その翌年に2年ぶりに復帰することが発表された時にはファンや支援者から大きな歓声で迎えてもらいました。
3. 86/BRZレースへの参加資格と費用
このレースでは、①86またはBRZで参加すること ②国内Aライセンスを持っていること の条件が整っていれば、レース初心者であっても参加することが出来ます。
国内Aライセンスの取得方法
資格を取得するためには、Aライセンス講習会に参加し、筆記試験と実技試験を受ける必要があります。また試験を受けるためにはJAF会員に入会することも必要です。
ライセンス取得に関する詳しい内容は、公式サイトを参考にしてください。
http://jaf-sports.jp/license/index.htm
参加費用
レギュレーションに規定された通りの装備が揃っている場合は、ライセンス取得料(JAF会員加入費含む)で5万円、1大会あたりの参加料(クラブマンシリーズの場合)が4万3,000円、その他レースにかかる費用と練習走行費用がおよそ30万円となります。
ただしメカニック2名をつけるように規定されていますので、プロのメカニックを頼む場合は依頼費&宿泊費・交通費が別途必要になります。
4. 86/BRZレースのレギュレーション
4-1. 車両規定
車両規定においては、公式ホームページで正式版のレギュレーションブックが公開されています。参加の装備に関することだけでなくゼッケンをつける位置や罰則なども詳しく記載されていますので、そちらを確認してください。
https://toyotagazooracing.com/pages/contents/jp/86brz/pdf/2018/86BRZ2018_RB_web_0401.pdf
4-2. 競技規定
プロも参加する公式のレースだからこそ、地方レースよりもかなり細かな協議規定が定められています。2018年競技規定(暫定版)がありますので、まずはこちらに必ず目を通すようにしておいてください。
https://toyotagazooracing.com/pages/contents/jp/86brz/pdf/2018/86BRZ2018_RB_web_0209.pdf
5. まとめ
プロと同じ会場でレースに参加することが出来る86/BRZレース。参加条件を満たしていれば、レース初心者であっても参加することが出来る夢のような大会ですから興味のある人はぜひどうぞ!
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