ガリっ。。。車を止めて嫌な音がした方向を確かめると、ホイールにガリ傷が。。。今から出かけると言うのに、せっかくの楽しい気分が台無しだ。。。
車に乗っていると、こんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。かく言う私も、何度か経験しました。ホイールだし、ボディーじゃないし、まあいいか!なんて思う時もあるのですが、不思議と傷に目がいき、気になるのですよね。
今回は、ホイールについてしまったガリ傷の修理について、その方法などをご紹介していきます。
1. そもそも、ガリ傷ってなに?
「ガリ」傷という書いて字のごとく、ホイールなどに何か硬いモノなどが接触したことによってつく、引っかき傷や塗装をえぐり取られるような傷のことを指します。車を運転されていらっしゃる方でしたら、一度は経験したことがあるのではないでしょうか。
車は移動手段でしかない、車の見た目は関係ない、などとお考えの方だと、ガリ傷くらい付いても、気にならないしへっちゃらかもしれません。しかし、車好きの方や、お気に入りの愛車に乗られている方だと、周りの人が気にならないくらいの小さな傷でも気になってしまうものですよね。
今回はそんな方々に向け、ガリ傷の修理方法についてお届けします。
2. ガリ傷を修理するには?
まず、ガリ傷を修理する方法についてです。大きく分けて、以下2つの方法が考えられます。
専門業者に依頼する
一番確実な方法です。ご自身の手間は専門業者への持ち込みと引き取りだけですし、仕上がりも文句なしの綺麗さです。気になる修理費用については、業者やガリ傷の大きさなどによって変わるため、ここで一概には言えませんが、安くとも1本10000円以上は必要になります。
また、修理にかかる時間についても、業者やガリ傷の状況によって変わってきますが、数時間から1日など比較的短い待ち時間で対応してくれます。ただ、ダイヤモンドカットのような特殊な加工が施されたホイールの場合は、修理に1週間以上かかることもありますので、注意しましょう。正確な修理費用や修理時間が知りたい方は、実際に専門業者に持ち込んでガリ傷やホイールの状態を見せ、査定してもらってから依頼することをおすすめします。
自分で修理する
修理方法や使用道具、製品などを知っていれば、自分で修理することができます。専門業者に持っていく時間がない、今すぐ治したい、愛車の手入れはできるだけ自分で行いたい、などとお考えの方は一度、試してみると良いでしょう。
専門業者に依頼すると、もちろん、その道のプロですし、仕上がりには満足できるでしょう。しかし、その一方で予算の問題で難しいという方、今すぐに修理したいという方もいらっしゃると思います。そこで今回は、自分で修理する方法について掘り下げて、ご紹介したいと思います。
3. 自分で修理するには、どうすればいいのか
それでは早速、ガリ傷を修理するにはどのようにすれば良いのか見ていきましょう。まずは準備すべき、ガリ傷の修理に必要な道具や製品についてご紹介します。
3-1. ガリ傷の修理にはこれらを用意しよう!
以下を参考に揃えていきましょう。
ホイールクリーナーとホイールスポンジ:ガリ傷の修理を始める前に、ホイールや傷部分を綺麗にするために使う洗剤と道具です。こちらはホイールに特化した薬剤ですので、ホイールを傷める心配がありません。念のため、ホイール素材に優しい「鉄粉除去成分」が含まれているか確認しましょう。地面に接しているホイールは、私たちが思っている以上に汚れています。修理前にクリーナーを使って洗浄することで、綺麗な仕上がりを目指しましょう。
ハンマー:ガリ傷が大きく、深くえぐれている場合には、紙やすりをかける前にハンマーなどで叩いて傷を平らにしておくと良いでしょう。やすりがけの作業を短縮できます。
紙やすり:またの名を「サンドペーパー」や「耐水(性)ペーパー」などとも言います。こちらは、ガリ傷の尖った部分を削って滑らかにしたり、付着した塗装を削り落としたり、パテを塗った後の表面を滑らかにしたりするために使います。そのため、目の荒いものから細かいものまで、数種類用意しておきましょう。
マスキングテープ:紙やすりとともに使って欲しいのが、マスキングテープです。ガリ傷のやすりがけをする際に、傷口以外の部分に貼ることで、他の傷のない綺麗な部分を傷つけないように守ってくれます。このほか、ガリ傷にパテを塗る際にも、傷のない綺麗な部分にパテが付着するのを防いでくれます。また、他のテープではなくマキングテープを推奨する理由に、剥がしやすい点が挙げられます。もともと剥がすことを前提に作られたテープのため、剥がした後に粘着剤が残る心配がありません。ガリ傷の修理に適したテープだと言えるでしょう。
脱脂剤:パテを塗る前に使用します。パテとホイールが十分密着するように、傷表面の余分な脂を取り除いてくれます。こちらを使用するとしないのとでは、修理後の持ちが違ってきます。
アルミパテとパテヘラ:ガリ傷を埋めるために使います。アルミホイールには、同じ素材のアルミパテを使いましょう。また綺麗に塗りこむためにも、専用のパテを使うことをおすすめします。手を汚さずに作業できます。
ホイールペイント:いわゆる塗料です。素人でもムラなく塗れて使いやすい、スプレータイプを使うのが無難でしょう。色も何種類かありますので、事前にお車のホイールの色を確かめておき、合うものを購入しましょう。
3-2. ガリ傷の修理方法は?
さて、修理のための道具は揃いました。あとは実際に修理をするだけですね。以下で修理の方法についてご紹介します。
ホイールを洗おう!
まずはホイールクリーナーとスポンジを使い、ホイールを洗いましょう。ガリ傷の部分だけでいいやと思いがちですが、作業中に汚れが移るかも知れません。ホイール全体を綺麗にして防ぎましょう。
パテを塗る下準備をしよう!
ホイールの汚れを綺麗に落としたあとは、水分を綺麗に拭き取りましょう。次にマスキングテープをガリ傷周辺に貼り、紙やすりで出る粉塵や傷口を埋めるパテ、塗料などが付着しないように保護します。貼り終わったら、目の荒い紙やすりで傷口を磨いて凹凸をなくしましょう。その上から脱脂剤を塗り、表面の余分な油分を取り除くと下準備は完了です。
ガリ傷にパテを塗ろう!
パテヒラを使ってアルミパテを塗っていきます。傷口を綺麗に埋めるためにも、塗り込むような感覚でつけると良いでしょう。また、パテが硬化するには、気温が20度の場合で約4、5時間かかります。塗り終わったあとは触らず、なるべく乾燥していて粉塵などの舞わない綺麗なところに安置しましょう。
傷口表面を整えて塗装しよう!
パテが硬化したら、目の細かな紙やすりを使って表面を整えていきます。表面が整ったら、ホイールペイントで周辺との色むらを無くしましょう。これで修理は完了です!
いかがでしたか?道具を用意できれば4ステップと、素人でも比較的容易に修理ができます。また特殊な機械や道具も必要としませんので、まずは一度、試してみると良いでしょう。
4. 番外編〜引っ張りタイヤは、ホイールにガリ傷がつきやすい!?
「引っ張りタイヤ」という言葉をご存知でしょうか。車好きの方の中には、聞いたことがあるという方も多くいらっしゃると思います。この引っ張りタイヤ、メリットもあるのですが、デメリットの一つにガリ傷がつきやすい、というのもあるんです。そこで、ここで少し引っ張りタイヤについても触れておこうと思います。
4-1. 引っ張りタイヤとは?
引っ張りタイヤとは、ホイールの太さに対して、本来の適切な太さのタイヤよりも細めのタイヤを履かせ、ホイールの肩の部分を寝かせる履き方をさせることを言います。こうすることで、、見た目がレーシングカーのようになる、操縦性が向上してドリフトコントロールがしやすくなる、などのメリットがあります。
しかし、その一方でデメリットも多く、常に高めの空気圧が必要であったり、ホイールの太さに対してあまりにも細いタイヤを履かると、最悪の場合はタイヤがホイールから外れてしまったりといった危険性も孕んでいます。また、通常のタイヤとホイールの適正な組み合わせに比べ、空気が抜けやすい、パンクを起こしやすいなども挙げられます。
4-2. なんで、引っ張りタイヤはガリ傷がつきやすいの?
ではなぜ、引っ張りタイヤにするとホイールにガリ傷がつきやすくなるのでしょうか。理由は、ホイールに対してタイヤが小さい分、ホイールを覆うタイヤの面積も小さくなってしまうため、ホイールがタイヤよりも外に突出する形となります。故に、縁石などに当たってしまうと、通常ならタイヤでカバーできる場合もダイレクトにホイールが当たってしまい、傷がついてしまうのです。引っ張りタイヤにする前に、上記のようなデメリットもあることを知っておくと良いでしょう。
まとめ
- ガリ傷の修理は意外と簡単!まずは道具を準備しよう!
- 修理方法は4ステップ!業者に持ち込む前に挑戦するのもOK!
- 引っ張りタイヤはガリ傷ができやすい!デメリットも知っておこう!
いかがでしたか?今回は車のホイールについてしまった「ガリ傷」の修理という観点から、その方法などについてご紹介しました。セルフ修理は意外と簡単にできますので、専門業者に持ち込む前に挑戦してみるのも良いかも知れません。