保険会社の老舗である東京海上と日動火災が2004年に合併して誕生した”東京海上日動(東京海上日動火災保険株式会社)”。
インターネット上で契約を済ませるダイレクト型ではなく、代理店で契約をする代理店型の自動車保険です。
今回は、東京海上日動の自動車保険の評判を始めとし、事故対応やロードサービスの内容、東京海上日動ならではのおすすめポイントなどを解説していきます。
自動車保険選びで迷っている方、東京海上日動の自動車保険が気になっている方は是非読んでみて下さい。
1. 東京海上日動の自動車保険の事故対応は評判が悪い?!
東京海上日動の事故対応について評判や口コミを見ていると、「対応が最悪だった」というようなネガティブな評判が上位に表示されます。
また、検索において”東京海上日動 自動車保険”と入力すると、表示されるワードは「高い」ですとか「評判 悪い」というように、こちらもネガティブな内容となります。
しかし、内容を見てみると、事故対応に対する良い評判も非常に多く見られます。
なぜこういった現象が起こるのかと言いますと、インターネット上の評判や口コミというのは、大半が匿名で書かれているものですので、悪い評判の方が書き込みやすい性質があるんですね。
例えば、「事故の時に保険会社がきちんと対応してくれた」という内容より、「事故の時に保険会社が全然役に立たなかった」という方が書き込む動機に繋がりやすいわけです。
「きちんと対応してくれた」というのは、言ってしまえば当たり前の事でもありますし、その時点で円満に解決しているわけで、わざわざインターネットに書き込まないケースが多いという事です。
思うように解決しなかった場合のストレスの捌け口が”インターネットの書き込み”に繋がり、その結果が悪い評判の多さに繋がるわけですね。
中には誇張して書かれているものもありますし、真偽の程も確かではありませんので、インターネット上の評判で自動車保険を決めるのはおすすめ出来ません。
もちろん、情報の取捨選択は大切ですし、1つの判断材料にする分には良いでしょう。
次項では、インターネット上に書き込まれていた良い評判や悪い評判について解説していきますので、1つの参考にしていただけたらと思います。
2. 東京海上日動の自動車保険の事故対応の口コミ・評判
2-1. 良い口コミ・評判
・深夜でもスムーズな対応
深夜12時頃に事故を起こした方からの評判ですが、相手側の車は右前部が損傷、加入者の車は前部が損傷し、ラジエーターから冷却水が漏れ出すほどの状態で自走不可能に。
深夜帯にも関わらず、数コールでオペレーターに繋がり、事故の状況説明やケガの有無などを伝え、現場にレッカーサービスを派遣してもらえたそうです。
警察の手続きなどに多少時間は要しましたが、深夜帯でもスムーズに対応してくれた保険会社には非常に満足し、安心して任せられたとの事でした。
・外資系より手厚い対応
ゴールデンウィーク中に事故を起こした方からの評判ですが、過失割合は0:10で相手側に非がある事故だったそうです。
対応はゴールデンウィーク明けだったそうですが、すぐに入院の手引きを送ってもらえたり、ケガや補償についての相談にも乗ってもらえたそうです。
相手側が外資系の保険だったそうで、相手側とは連絡がなかなか付かない中、東京海上日動は何度も連絡をくれて、安心感が高かったとのことでした。
・数日で事故処理が解決
車同士の事故を起こした方からの評判で、加入者側の車はミラーが破損するなどの損傷があったそうです。
保険会社に連絡したところ、数日後には書類が届き破損したパーツなどの詳細を記入して送り返し、更に数日後には補償額の振り込みも完了したとの事でした。
担当者の対応の良さも相まって満足度が高かったようです。
2-1. 悪い口コミ・評判
・担当者がコロコロ変わる
追突事故を起こされた方からの評判で、相手が東京海上日動の自動車保険に加入していたそうです。
ロードサービスや修理工場の対応は良かったそうですが、担当者の対応が良くなかったとの事でした。
修理の件について聞いてみても把握しておらず、補償などについて打合せした事に関しても「何の事ですか?」というような対応をされてしまい、電話するたびに担当が変わって話が全然まとまらなかったそうです。
この方の場合は相手方の自動車保険という立場ですが、「自分が加入していたら…」と考えるとゾッとする対応だったようです。
・連絡が取れない
保険会社に連絡が取れないという内容の評判はいくつか見受けられました。
「事故担当の方に何度電話を掛けても出ない」というものから、「受付時間ギリギリの時間帯に掛けてくるので折り返しても繋がらない」という内容の評判もありました。
折り返しても別の担当者が出るため、何の解決策も得られなかったという評判もあり、担当者自体の質を問う評判も見受けられました。
・論点のすり替えをされた
車同士の事故を起こした方からの評判ですが、事故当初の過失割合は3:7だったそうです。
加入者側が有利な割合ではあったのですが、納得がいかない旨を伝えると「人が相手の事故だったら大変な事になっていましたよ!」と関係ない話にすり替えられたそうで、それから1か月経ってから過失割合が2:8に変更されたとの事でした。
時間が掛かりすぎでは?と思い担当者に聞くと、「ご自宅に何度か電話したのですがお出になられなくて」と言われたのですが、加入者の自宅用電話は着信履歴が残るもので、その間着信履歴は無かったそうです。
それについて問いただすと、口ごもった後「もしかすると掛け間違えたのかもしれないですね」との事。
そういった対応が続いたため呆れてしまい、次年度からは別の自動車保険に乗り換えたそうです。
3. 契約前に要チェック!東京海上日動の事故対応(初期対応)やロードサービス内容とは?
3-1. 事故対応(初期対応)の内容
・24時間365日対応の事故受付
事故の際に最初に連絡する窓口についてですが、土日祝日など関係なく24時間365日の受付となっています。
”東京海上日動安心110番”という名称で、電話番号は「0120-119-110」です。
事故現場におけるアドバイス、修理工場や病院などの手配、相手側への連絡などを初期対応として行なってもらう事が可能で、初期対応を行なった場合は、24時間以内に加入者への状況報告が行なわれるシステムとなっています。
・ロードアシストサービス
事故を起こしてしまった際の応急対応として、東京海上日動のロードサービスである”ロードアシスト”の利用が可能です。
こちらも24時間365日の対応となっており、レッカー牽引や搬送、現場での応急修理作業を受ける事が出来ます。
ロードサービスの内容については次項で詳しく解説していきます。
・スマホアプリ ”モバイルエージェント”
事故の際は、「電話番号が分からない」「何をしたら良いのか分からない」という心境になってしまいがちですが、そういった時に便利なのが”モバイルエージェント”です。
スマートフォン用のアプリとなっており、GPS情報の発信や代理店情報の登録などが可能で、事故やトラブルの際にすぐ連絡が出来るシステムになっています。
緊急時の対処だけではなく、保険料や保険期間などの照会も出来ますので、自動車保険の契約後に必ずダウンロードしておきたいアプリと言えるでしょう。
3-2. ロードサービスの内容
・車両搬送費用補償、車両搬送サービス
事故や故障などのトラブルによって自走不可能となった場合に、修理工場までのレッカー牽引、搬送にかかる費用を補償するサービスです。
応急対応の費用と併せて、1回の事故に対して15万円を限度に補償されます。
注意点としては、キーの紛失によって走行不可能な場合、酒気帯び運転などの違反行為によって事故を起こした場合には適用されない事でしょうか。
地震などの災害による損害などについても対象外となりますので、契約前にしっかり把握しておきましょう。
・緊急時応急対応費用補償、緊急時応急対応サービス
事故や故障などによって走行不可能となった場合に、下記のような応急対応に掛かる費用が補償されるサービスです。
- バッテリーあがり時のジャンピング作業、点検など
- キー閉じ込み時の開錠作業
- スペアタイヤの交換作業
上記は一例となっており、東京海上日動が指定する業者での作業費を、搬送費用と併せて上限15万円まで補償されます。
交換が必要な場合のパーツ代、消耗品代などについては対象外となっています。
・付帯サービス
契約車両のトラブルの際に、東京海上日動に連絡を行う事で以下のサービスが受けられます。
- 燃料切れ時のガソリン(軽油)配送サービス
- おクルマ故障相談サービス
ガソリン(軽油)配送サービスに関しましては、保険期間中1回のみ利用可能となっており、10リットルをサービスするものとなっています。
契約車両が電気自動車の場合は、充電可能なスタンド等まで搬送するサービスとなり、搬送費用は有料となります。
ご自宅で燃料切れを起こしてしまった場合は、配送のみのサービスとなり、ガソリン(軽油)の費用は自費となります。
おクルマ故障相談サービスについては、契約車両が故障などを起こしてしまった場合に、整備に関する有資格者からアドバイスを受けられるものになっています。
これらのサービスは無料で付帯されるものとなっていますが、最初に書いた通り”東京海上日動に連絡をする”という事が必須で、加入者側で手配をしてしまうと補償を受けられない場合もありますので注意しましょう。
4. 東京海上日動の自動車保険が選ばれる理由
東京海上日動の自動車保険が選ばれる理由は、大きく分けて2つあると考えられます。
- ネームバリューの高さ
- 事故対応力や保険支払い実績の高さ
まずはネームバリューに関してですが、東京海上日動といえば日本における最大手の保険会社で、老舗中の老舗とも言える会社ですので、知名度の高さはトップクラスです。
”知名度の高さ=安心感”という考え方もあり、そういった理由で保険を選ぶ方も多いですので、ネームバリューは非常に大切です。
また、数多くの法人契約も請け負っている会社ですので、難しい案件に対する対応力の高さも持ち合わせています。
そういった背景から、事故における保険金の算出の早さにも長けています。
評判や口コミにも「保険金がすぐ支払われた」という書き込みが多く、その実績の多さは頷けるというものです。
保険料の安さを売りにしているダイレクト型自動車保険に対し、決して安い保険料ではない東京海上日動の自動車保険が選ばれているのは、補償内容の充実度や事故対応力、担当者の質などが優れているからであると言えるのではないでしょうか。
5. 東京海上日動の自動車保険はこんな人におすすめ!
5-1. 安さではなく安心感で自動車保険を選びたい人
前述もしましたが、東京海上日動の自動車保険は、決して安い保険料の自動車保険ではありません。
ダイレクト型自動車保険と比較すると、1.5倍以上の保険料になるとも言われています。
しかし、保険料が安くても事故を起こした時の対応が悪いと意味がありませんよね。
評価や口コミを見ているだけでも、ダイレクト型自動車保険と東京海上日動では、悪い評判の数が全然違いますし、ダイレクト自動車保険にありがちな「結局自分で交渉した」というような評判は皆無です。
自動車保険に加入するからには、保険会社に全て任せられるに越したことはありませんし、安さよりも安心感を得たいという人には特におすすめです。
5-2. インターネットが苦手な人
昨今ではインターネットで契約を済ませる”ダイレクト型自動車保険”を提供する会社が多く存在しますが、インターネットでの契約に抵抗がある人や、インターネット自体が苦手という人もいるでしょう。
東京海上日動の自動車保険は、担当者と相談して保険内容などを決める”代理店型自動車保険”ですので、インターネットが苦手という人には特に安心できるシステムです。
代理店の選び方についてですが、保険のみを扱う”専業代理店”と、自動車ディーラーや整備工場などが保険を扱う”副業代理店”という形式があり、保険に特化している専業代理店での契約がおすすめです。
5-3. 自動車を複数台持っている人
東京海上日動の自動車保険には、”セカンドカー割引”という割引システムが存在します。
こちらは、2台目以降の自動車保険加入の際に7等級からスタート出来るというもので、保険料が大幅に割引される形となります。
セカンドカー割引の特徴としては、1台目の自動車が東京海上日動以外の自動車保険に加入している場合でも、2台目以降は対象となりますので、自動車を複数台持っている人には非常におすすめです。
5-4. 友人や家族の車を借りる機会が多い人
東京海上日動の自動車保険には、1日単位の契約が可能な”ちょいのり保険”というプランが存在します。
1日限定の保険とはいっても、対人対物は無制限、搭乗者傷害保険は上限1000万円など、一般的な自動車保険と遜色ない補償が受けられます。
車両保険無しの場合は1日あたり1000円、車両保険を含める場合は1500円となっており、車両保険は上限300万円まで補償されます。
ちょいのり保険に関しては、インターネット上で加入手続きが可能で、代理店に足を運ぶ必要はありません。
自分の車以外で事故を起こしてしまうと、自分の車以上に取り返しのつかない事になるリスクがありますので、ちょいのり保険の存在は非常にありがたい存在と言えるのではないでしょうか。
5-5. 外資系の保険に抵抗があるという人
保険を選ぶ際に意外と多いのが「外資系は不安」という声です。
現在では多くの外資系企業が保険商品を提供していますが、外資系のリスクとしては、業績が悪い場合、日本から撤退してしまう可能性があるという事です。
もちろん日本企業に関しても業績悪化で破綻してしまう可能性はありますが、東京海上日動が破綻するという可能性は非常に低く、日本企業の大手という事で安心感を感じるという方も多いかと思います。
そういった点から、外資系が不安という方にもおすすめ出来る保険と言えます。
6. 東京海上日動の自動車保険の事故対応の評判まとめ
東京海上日動の自動車保険の評判、事故対応やロードサービスの内容などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
昨今では安さを売りにしている自動車保険が多いため、東京海上日動のような保険料が高めに設定されている代理店型自動車保険が脚光を浴びる機会が少ないように感じられますが、安心感を得られるという意味ではダイレクト型自動車保険よりもおすすめ度は高いと言えます。
事故対応やロードサービスの充実度だけではなく、プランや特約なども充実しており、自由に選べるシステムとなっていますので、自分に合った自動車保険をしっかりと組み立て、いざという時のための備えにしたいところですね。
自動車保険選びで悩まれている方に参考にしていただけたら幸いですね。