クレジット会社が発行している法人カードにはとても厳しい審査が設けられています。法人カードに付帯するETCカードも取得が難しいのが現状です。

しかし、高速道路会社が発行している法人ETCカードにはクレジット機能がついていないものがあります。こちらは審査が通りやすくなっています。

理由は、審査がない(ゆるい)代わりにデポジットと呼ばれる保証金が設定されているからです。デポジットは組合への入会金として預けますが、退会時に返還されるものがほとんどです。

この記事では、法人用のETCカードの中でも審査が通りやすいものをご紹介しています。

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1. 法人用ETCカードで審査が通りやすいのは高速情報協同組合の法人ETCカード

法人用のETCカードの中でも高速情報協同組合の法人ETCカードは取得しやすいです。なぜなら、クレジット審査がなく作れるカードだからです。

ただし、法人・個人事業主限定に発行しているカードのため、きちんと事業をしているかという審査があります。

とはいえ、事業をしているかの確認は書類を揃えるのが大変くらいで、揃えるのに難しい書類や、厳しい審査基準はありません。

取得に必要な費用は下記の通りです。

  • デポジットとして10000円
  • 利用手数料として高速道路利用料金の5%
  • カード発行手数料として1枚につき540円(税込)
  • 年会費として毎年540円(税込)

また、カード一枚を従業員間で使い回すことも可能です。

1-1. 審査基準

高速情報協同組合の法人ETCカードには事業をしているかの確認の審査があります。審査基準はとてもおおらかで、自分で車を持っていなくとも取得できます。

高速情報協同組合は立場の弱い中小企業や個人事業主が助け合っていくことを目指した組合のため、開業から6ヶ月以内の会社でも審査が通ります。

従業員が自分一人の会社でも問題なく審査が通ります。個人事業主でも同様です。開業届を出しておらず、個人で確定申告をしている、という状況の人でも審査が通っているようです。

また、確定申告すらまだ行っていなくとも、開業届を提出することで高速情報協同組合の審査に通ったという声もあります。

これほど審査基準が低めに設定されているETCカードは珍しいです。

1-2. 信用情報がブラックの人でも作れる

一般の法人カードは個人の信用情報まで審査対象ですが、高速情報協同組合ではほとんどの場合審査に使いません。

過去に自己破産や長期延滞をしてしまい、個人の信用情報がブラックとなった人でも問題なく高速情報協同組合の法人ETCカードは取得できるのです。

これから新たに事業を始めようとする人でも速情報協同組合の法人ETCカードは頼りになる存在と言えるでしょう。

2. もし高速情報協同組合の審査に落ちたらETC協同組合がある

審査の通りやすい高速情報協同組合でも審査に落ちてしまっても、諦める必要はありません。ETC協同組合が発行している法人ETCカードは、さらに審査に通りやすいと言われています。

高速情報協同組合の発行するETCカードと同様に、個人の信用情報を用いずに審査が行われます。信用情報がブラックの人であっても作成できます。

2014年1月に設立されたETC協同組合は組合運営歴が短いものの、会員数も多く、安心して申し込めるETCカードのひとつといえます。

2-1. 高速情報協同組合で退会させられた人でも発行できる真相

かつて高速情報協同組合の法人ETCカードを利用していて、支払いが延滞して退会させられた経営者でも、ETC協同組合の法人ETCカードを取得できています。

どうしてここまで審査が通りやすいのか疑問に思われるかもしれませんが、理由はETC協同組合と高速情報協同組合は姉妹団体であるためです。

もともと高速情報協同組合を運営していたものの、全ての人に法人ETCカードを発行できていなかったこともあり、さらに発行しやすい組合を用意しようと作られたのがETC協同組合なのです。

ETC協同組合では、設立して間もない法人や個人事業主であっても法人ETCカードを入手できることから、より多くの人にETCカードの恩恵を与えられるよう活動していることが伺えます。

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3. 多くの法人カードが厳しい審査をしている理由

審査が通りやすい法人ETCカードもあれば、クレジットカード会社の法人ETCカードのように審査がとても厳しいカードもあります。

審査を厳しく設定しているのは、クレジットカード会社が発行している法人カードにクレジット機能があるためです。

クレジット機能はカード会社が利用する企業に代わって、1ヶ月~2ヶ月の間利用した経費を立て替えているということです。

たとえ経営が大赤字の企業に法人カードを発行して、100万円分の経費を利用されてからすぐ倒産されると、100万円の損失はクレジットカード会社が被ることになるのです。

クレジットカード会社の視点で見れば、立て替えている分を確実に支払ってくれる企業や個人事業主にだけにしか法人カードを発行したくない、という心理が理解できるでしょう。

審査が厳しい分、クレジットカード会社発行の法人カードや法人ETCカードを持っているだけで「信用力がある」と見なされるという利点があります。

有名なクレジットカード会社の法人カードはステータスにもなるため、可能であればこちらの取得を目指したいものです。

3-1. クレジットカード会社の法人カード審査の内訳

クレジットカード会社では多くの項目を元に法人カードの発行審査を行っています。審査項目は以下の通りです。

  • 事業歴
  • 法人の信用情報(他社借入の状況・返済履歴・滞納の有無)
  • 業種
  • 資本金
  • 帝国データバンクの掲載
  • 経営状況
  • 経営者の個人信用情報(他社借入の状況・返済履歴・滞納の有無)
  • 経営者のクレジットヒストリー

特に重要なのが企業の「事業年数」と「他のビジネスローンなどの借入状況」です。起業直後の企業が審査に通らないのはこのためです。

こうした厳正な審査があることで、高速情報協同組合などが発行する法人ETCカードと異なりデポジットは不要となっています。

4. まとめ

法人用ETCカードを確実に取得するなら、高速情報協同組合が発行している法人ETCカードがお勧めです。

これでも審査に落ちたら姉妹団体であるETC協同組合の法人ETCカードに申し込みましょう。

どちらも個人の信用情報がブラックでも取得できる可能性が高く、便利なETC機能を確実に使うことができます。

クレジットカード会社が発行する法人ETCカードは、審査が厳しいです。審査が厳しい分、会社としての信用力に箔がつくとも言えますので、可能であればこちらの取得を目指しましょう。

どんな信用状況の人でも、法人ETCカードを取得できる可能性があるほど日本は恵まれた環境です。便利なETC機能を使い、快適に事業を行いましょう。

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