近年、ドライブレコーダーが急速に普及し、前方撮影のみのものだけではなく、前後や360°撮影できるものなど、様々なものが販売されるようになりました。そして、現在では、スマートフォンをドライブレコーダーとして使用することが出来るアプリも配信されています。
しかし、この方法はあまり一般的ではありませんので、実際にどの様にドライブレコーダーとして使用すれば良いか、電源の確保はどの様に行うかといった詳しい使い方や、メリットやデメリット等が分からない方も多いと思います。
そこで今回は、スマートフォンをドライブレコーダーとして使用する方法や注意点などを詳しくご紹介します。
スマホをドライブレコーダーにする方法
スマートフォンをドライブレコーダーとして使用する場合、ドライブレコーダー用のアプリをダウンロードし、そのアプリを使用する事になります。
アプリをダウンロード
アプリのダウンロード方法は、Androidスマートフォンでしたらplayストアから、iPhoneでしたらapp storeよりダウンロードをします。
まず始めにドライブレコーダーのアプリを検索します。ドライブレコーダーのアプリは基本使用料が無料となっており、課金をすることでその他の機能が使えるようになるものが多くなっていますが、中には最初から有料のものもあります。
しかし、スマートフォンのアプリは完璧ではないものも多く、有料であってもバグが発生したり、使用しているスマートフォンに対応していないアプリなどもありますので、事前にレビューを確認してからダウンロードをするようにしましょう。
スマホホルダーを設置
アプリのダウンロードが完了し、使える状態となりましたらスマートフォンを固定するための車用スマホホルダーを取り付けます。
スマホホルダーはネットでも買うことが出来ますが、スマートフォンのサイズに合わないものや、車の内装によっては取り付けが難しいものもありますので、カー用品店などで実物を確認してから購入するのが良いでしょう。どうしでもネットで購入したい方はスマートフォンのサイズと、購入するスマホホルダーの対応サイズ、車の内装の形状とスマホホルダーの形状をしっかりと確認してから購入するようにしましょう。
また、取り付ける際にも注意が必要です。スマホホルダーにスマートフォンを固定した際に、前方を撮影出来る場所に取り付けをする必要があります。その為、送風口などに取り付けるタイプのものを使用してしまうと、前方を撮影出来ない可能性もありますのでおすすめ出来ません。その他、取り付け部が弱いものだと、スマートフォンが揺れてしまい、しっかりと撮影出来ない可能性があるので、取り付け部もしっかりと確認しておきましょう。
次に、取り付け位置ですが、車体の中心に設置することで撮影範囲が偏らず、しっかりと全体の撮影出来るので、できる限り車体の中心に設置するようにしましょう。
電源の確保
スマートフォンをドライブレコーダーとして使用する場合、スマートフォン本体の電源を確保しなければなりません。これはそれ程難しいことはなく、シガーソケットから電源を取ることでスマートフォンの充電ができます。
しかし、充電の仕方によっては急速にバッテリーが劣化してしまいますので、普段使いしているスマートフォンを使用する場合には注意が必要です。例えば、充電しながらスマートフォンを使用し続ける、常に充電ケーブルに差しっぱなしで、バッテリー残量を長時間100%のままにしておく事をすると急速にバッテリー劣化が進んでしまいますので、この様な充電方法は避けましょう。
スマホをドライブレコーダーにするメリット
ここまで、スマートフォンをドライブレコーダーにする方法をご紹介しましたが、そのメリットを改めて確認しておきましょう。
通常のドライブレコーダーと比較し、安く使用する事が出来る
ドライブレコーダーは高価なものが多く、安心して使用できるものだと安くても10,000円はかかります。また、お店に取り付けを頼む場合には工賃が掛かり、最終的にはかなりの金額となってしまいます。
しかし、スマートフォンを使用する場合は基本的には無料で使用する事も出来る上、取り付けも自分で出来るため、それ程必要性は感じないけれど念のために使用しておきたいといった方にはおすすめです。
手軽に使用する事が出来る
通常のドライブレコーダーを使用する場合には、本体の購入から取り付けまで多くの時間と手間が掛かってしまいます。しかし、スマートフォンを利用する場合、アプリをダウンロードし、スマホホルダーを取り付けるだけですので手軽に利用することが出来ます。
また、この様に簡単に利用することが出来る事から、友人や家族の車を借りた際にドライブレコーダーがついていなくても、スマホホルダーさえ用意しておけばすぐにドライブレコーダーを使用できるメリットもあります。
スマホをドライブレコーダーにするデメリット
先ほどご紹介したように、スマートフォンをドライブレコーダーとして使用すると様々なメリットがあります。しかし、スマートフォンは本来、電話や通信等を行うものですので、ドライブレコーダーとしては完璧ではなくデメリットもありますので確認しておきましょう。
通常のドライブレコーダーと比較し、カメラ性能や機能が劣る
スマートフォンを利用したドライブレコーダーは、通常のドライブレコーダーと比較し、カメラ性能や機能がかなり劣ります。
ドライブレコーダーのカメラ性能は、走行中にしっかりと撮影が出来るように設定されているのに対し、スマートフォンはあくまでも携帯機器で、カメラ機能をメインとしていないためです。
また、ドライブレコーダーは走行中の撮影をメインとしますが、スマートフォンはそれだけではなく、静止画の撮影も多くすることから動画の撮影性能はあまり重視していないと言う理由もあります。
その他、機能面でも劣る部分が多く、ドライブレコーダーでしたら駐車監視機能やGセンサーを利用したイベント録画など、様々な機能がありますが、スマートフォンのアプリにはその様な機能が付いていない事が多いです。
この様に、スマートフォンを利用した場合には通常のドライブレコーダーと比べると性能が劣っていたり、使える機能も限られていますので、万全に備えたい方にはおすすめは出来ません。
スマートフォンのバッテリー劣化が激しくなることがある
スマートフォンをドライブレコーダーとして使用するとカメラを使い続けることになる為、電力の消費が非常に大きくなります。その為、常時使用していると充放電の回数が増え、バッテリーの寿命が短くなってしまいます。
また、スマートフォンを充電しながら使用する場合、通常使用時よりもバッテリーを酷使する事になりますので、よりバッテリー劣化が激しくなり、場合によってはスマートフォンが起動しなくなってしまったり、バッテリーに熱が溜まってしまいスマートフォン自体が使用できなくなってしまうこともあります。
不要になったスマホをドライブレコーダーにするのもおすすめ!
以上がスマートフォンをドライブレコーダーにする方法となります。
スマートフォンを使用すると、安くドライブレコーダーを使用する事が出来るようになります。しかし、カメラ性能や機能があまり良くない事やバッテリー劣化が激しくなるデメリットもあります。特に、バッテリー劣化のデメリットは大きく、普段使いしているスマートフォンのバッテリーが劣化してしまうと日常生活にも支障が出てしまいます。
この様な理由から、スマートフォンをドライブレコーダーとして使用する場合には不要になったスマートフォンを使用するのもおすすめです。不要になったスマートフォンでしたら、バッテリー劣化を気にする必要もありませんし、万が一劣化してしまっても日常生活にはあまり支障がない為、ドライブレコーダーに高度な性能を求めない方であれば試してみてもいいのではないでしょうか。