事故やあおり運転等のトラブル時に非常に役に立つ事から、急速に普及しているドライブレコーダーですが、2019年より自動車保険会社もドライブレコーダー特約の取り扱いを始めました。
ドライブレコーダー特約は非常に便利なサービスとなっていますが、まだまだ一般的では無いため、サービスの内容や料金などを分からない方も多いと思います。
そこで今回は、このドライブレコ-ダー特約について詳しくご紹介致します。合わせて、自動車保険会社ごとのドライブレコーダー特約を比較しましたので、保険会社を迷っている方もぜひ参考にして下さい。
自動車保険のドライブレコーダー特約とは?
ドライブレコーダー特約とは、月々650~850円でドライブレコーダーを自動車保険会社からレンタルする事が出来るサービスです。
レンタル出来るドライブレコーダーは通常のドライブレコーダーでは無く、様々な機能が付いています。例えば、事故やあおり運転の被害にあった時に、警備会社や警察に連絡をしてくれる機能や、家族のスマートフォンなどに位置情報や映像を送信してくれる機能など、自動車保険会社によって様々となっています。
自動車保険会社別ドライブレコーダー特約を比較
上でもご説明した通り、ドライブレコーダー特約は自動車保険会社によってサービスや料金が変わっています。
そこで、自動車保険会社別にドライブレコーダー特約を比較しました。どこの自動車保険会社にしようか、迷っている方はぜひご覧下さい。
保険会社 |
あいおいニッセイ同和損害保険 |
損保ジャパン日本興亜 |
東京海上日動火災保険 |
三井住友海上火災保険 |
保険料 |
月々850円 |
月々850円 |
月々650円 |
月々850円 |
サービス内容 |
事故緊急自動通報サービス 見守りサービス 安全運転支援機能 運転診断レポート 安全運転割引サービス |
事故時自動通報サービス ALSOKかけつけサービス 車間アラート 運転診断レポート
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事故自動連絡対応サービス 事故防止支援機能 安全運転診断
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事故緊急自動通報サービス 運転診断レポート 見守りサービス 安全運転支援アラート 後方撮影用カメラの取り扱い有(別料金) |
ドライブレコーダー特約のメリット
上の表を見て分かるとおり、ドライブレコーダー特約の内容は自動車保険会社により様々です。その為、ドライブレコーダー特約を使用する場合には困惑してしまいます。
そこで、ドライブレコーダー特約を使用するメリットについて詳しくご説明致します。
事故時の対応をしてもらえる
通常、事故に遭った際には、警察、救急への通報、交通整理や怪我人の救護等、様々な対応をしなければなりません。しかし、事故時には慌ててしまいますし、大きな怪我をしてしまう場合もあり、正しい対応をスムーズに行うのは難しくなってしまいます。
その様な場合に、ドライブレコーダー特約を使用していれば、ドライブレコーダーから自動車保険会社のオペレーターと通話し、どの様な対応をすれば良いかを確認できる為、慌てずに事故対応をする事が出来ます。また、警察や救急などへの通報をしてくれる等、本来は自分自身で行わなければならない事も自動車保険会社が代わりに対応してくれる事から、スムーズな事故対応をする事が出来ます。
事故のトラブル時に警備員が駆けつけてくれる
事故の際には、事故相手とトラブルになってしまい揉めてしまうこともあります。あまりに酷い場合ですと、暴行事件にまで発展してしまうこともあります。その様な場合にも、ドライブレコーダー特約を使用していれば警備員が駆けつけ、その場の対応をしてくれます。
もちろん、通常のドライブレコーダーでも使用している事で事故の証拠を残せるため、万が一の場合には役に立ちます。しかし、事故現場での状況整理等は自分で行う必要があり、大きな負担となってしまいますので、警備員が駆けつけ、対応してくれるのは負担も軽くなりますし、非常に安心できます。
自分の運転を診断してもらう事が出来る
自分の運転は、あまり第三者目線で見てもらう事が無い上、見てもらう事があっても運連を評価してもらう事はあまりありません。また、通常のドライブレコーダーでも、運転映像を後から確認することで、運転の見直しをする事が可能ですが、かなりの手間となってしまいますし、時間も掛かってしまいます。
しかし、ドライブレコーダー特約のドライブレコーダーを使用していれば、自動的に自分の運転を診断してもらう事が出来る為、自分がどれくらいの安全運転が出来ているかを簡単に確認することができます。
安全運転が出来ている方でしたら必要ない機能となりますが、自分の運転が不安な方や、家族の運転が不安な方にはおすすめの機能となります。また、安全運転をしているつもりでも実際には危険な運転となってしまっている場合もありますので、自分の運転を見つめ直したい方にもおすすめとなります。
家族に事故の知らせや映像、運転診断の結果を送信することが出来る
ドライブレコーダー特約を使用する事で、事故の知らせや、ドライブレコーダーの映像を家族等に送信することが出来ます。上でもご説明した通り、事故時にはやらなければならない事が多くなっている上に、怪我などの可能性もあることから、家族への連絡も難しい状況となってしまうことがあります。
その様な場合にも、ドライブレコーダー特約を使用していれば自動的に家族に事故の知らせをしてくれる為、家族もすぐに事故の対応を行うことが出来ます。通常のドライブレコーダーにはこの様な機能は無いため、家族が心配な方は通常のドライブレコーダーを使用するのでは無く、ドライブレコーダー特約のドライブレコーダーを利用するのが良いでしょう。
ドライブレコーダー特約のデメリット
これまで、ドライブレコーダー特約やそのメリットについてご紹介しましたが、もちろんデメリットもありますので、詳しくご説明致します。
お金が掛かる
ドライブレコーダー特約を利用した場合、通常よりも保険料が高くなってしまいます。具体的には、月々650~850円、年間だと7,800~10,200円高くなってしまいます。
通常の前方撮影のみのドライブレコーダーは、安いものでしたら10,000円程度で購入出来ますし、壊れない限りは使い続ける事が出来ますので、ドライブレコーダー特約が不要な方でしたら、通常のドライブレコーダーを使用した方が良いでしょう。
音声や映像が確実に見られる
ドライブレコーダー特約を使用した場合、事故時の映像や音声はすぐに自動車保険会社へ送信されるため、確実に見られることとなります。
映像に関しては、それ程問題ありませんが、音声はあまり人に聞かれたく無い発言や音を聞かれてしまうこともあります。通常のドライブレコ-ダーでしたら、音声録音機能をオフにする事が出来ますが、ドライブレコーダー特約でレンタル出来るドライブレコーダーでは、音声録音機能をオフに出来るとは限りませんので注意が必要です。
駐車監視機能や後方カメラの取り扱いがない
ドライブレコーダー特約でレンタル出来るドライブレコーダーには、駐車監視機能や後方カメラがありません。通常のドライブレコーダーにはこれらの機能がついているものも多く、トラブル時の証拠として非常に有効となりますが、前方カメラのみですと後方からの事故や、当て逃げ等の場合に証拠を残せない可能性があります。その為、駐車監視や後方撮影機能を使用したい場合には、別のドライブレコーダーを購入する必要があります。
また、三井住友海上火災保険のみ、リア用ドライブレコーダーの取り扱いをしていますが、レンタルでは無く、自分で購入する必要がある上に、他のドライブレコーダーと併用する事も出来ないため、よく検討してから利用しましょう。
ドライブレコーダー取り付け車の保険料割引(保険特約)もスタート!
上でご説明した様に、ドライブレコーダー特約を使用すると保険料は高くなってしまっていました。しかし、2020年1月から、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社より、安全運転をする事で保険料が安くなるサービスが開始されます。
具体的なサービス内容は、速度超過、急ブレーキ、急アクセルで安全運転の評価を行います。割引率は
- 59点以下は割引無し
- 60~79点は4%割引
- 80点以上は8%割引
となっています。
現在、この様な割引制度はあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の一社のみとなっていますが、今後この様な割引制度を取り扱う会社も増えると予想されます。
少しでも保険料を下げたい方は、この様な割引制度を検討してみましょう。
まとめ
以上が、ドライブレコーダー特約のまとめとなります。これまでにご説明したように、ドライブレコーダー特約は、事故の際には非常に役に立ちますし、それ以外にも普段の運転の診断をしてくれることから、自分の運転が不安な方にもおすすめのサービスとなっています。
また、上の表でご紹介した様に、ドライブレコーダー特約は自動車保険会社によって異なります。その為、自分に合った自動車保険会社を選ぶのが重要となりますので、ドライブレコーダー特約を利用する際には事前に下調べをしっかりと行いましょう。