タイヤ交換時にナットが外れない原因としては締めすぎや錆など様々な原因がありますが、自分で対応出来ることもあれば、修理を依頼しなければならないケースもあります。

誤った対応をすれば症状が悪化したり無駄な工賃が発生する場合もあるため注意しましょう。

今回は、ナットが外れない時の対処法について詳しく解説していきますので、早速作業に取りかかりましょう。

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タイヤのナットが外れない5つの原因

タイヤのナットが外れない原因には次の5つがあります。

  1. ナットの締めすぎ
  2. ハブボルトの空転
  3. ナット頭のなめ
  4. ねじ山の錆び
  5. ねじ山の潰れ

ナットを緩めようとしても全く動かない場合は、前回のタイヤ交換におけるナットの締め付けが原因です。力づくで緩めようとするのではなく、効率良く力をかける事で解決する事がほとんどです。

また、ナットを緩めたいけどレンチがかからずに空転してしまう場合は、ハブボルトの空転やホイールナットの頭がなめている事などが原因として考えられます。

他にもナットを緩めていく最中に急に固くなったり、ナットが動かなくなったりした場合は、ねじ山の錆びや潰れが原因になっている可能性があります。

原因別に解説!タイヤのナットが外れない時の対処法

それでは、ナットが外れない時の対処法について原因別に解説していこうと思います。

ナットの締めすぎでタイヤのナットが外れない場合

前回のタイヤ交換時にナットを強く締めすぎてしまった事が原因で、ナットが緩められず外せない事は多くあります。車載レンチ(L字型の)を使って無理に強い力をかけるとナットの破損にも繋がりますので注意しましょう。

こうしたケースでは、十字レンチ(クロスレンチ)が役立ちます。両手で十字レンチを持ち、それぞれの手に押す力と引く力を加えると意外と簡単にナットが緩むはずです。

それでも緩まない場合は、鉄パイプなどを通して持ち手部分を延長するとテコの原理で緩みやすくなります。片側30cmほど延長するだけで驚くほど力がかかるので試してみて下さい。

ハブボルトの空転でタイヤのナットが外れない場合

ハブボルトとは、車体側のナットを取り付けるためのボルトになります。ハブボルトは基本的に空転する事はありません。しかし、極端に強い力で締め付けた場合やハブボルトの交換方法が間違っていると、固定が外れて空転する可能性があります。

こうしたケースでは、ハブボルトの交換や修理が必要になるため、ディーラーやカーショップなどで点検してもらいましょう。

ナット頭がなめてタイヤのナットが外れない場合

ナット頭の角が丸みを帯びてしまう事を「ナットがなめる」と言います。この状態ではレンチがうまくかからず、ナットに力をかける事ができないため外すのに苦労します。ナットの頭がなめる原因としては、差し込み部が短いソケットを使用した場合によく起こります。

対処法としては、差し込み部が長いタイプのディープソケットを使用してナットを緩めてみると良いでしょう。ホイールナット用のディープソケットはカー用品店やホームセンターで売られています。その際サイズが「17,19,21」とあるので、あなたの車のナットのサイズを確認してから購入して下さい。

ディープソケットを使用しても駄目な場合、自分でできることはここまでです。専用の工具類を揃えれば外すことも可能ですが、無理に外そうとするとホイールにも傷が付いたりする可能性があり、費用と時間がかかるためディーラーやカーショップにお願いするほうが良いでしょう。

ねじ山の錆びでタイヤのナットが外れない場合

走行中は普段から雨水や汚れなどにさらされています。特にタイヤやホイールなどの足廻りは影響を受けやすく、そのまま長期間放置することにより、ハブボルトやナットのねじ山が錆びてしまう事があります。錆びがある状態でナットを外そうとすると、ねじ山の錆びに引っ掛かるため抵抗が増え固くなります。

ナットを取り付ける前に錆がわかっているのであればワイヤーブラシなどで錆びを落とせば良いです。しかし、今回のようにすでにナットを締め込んだ状態であれば、慎重に緩めていくしかありません。その際、ナットやハブボルトのねじ山部に潤滑剤を塗布する事をおすすめします。

潤滑剤を塗布後5〜10分経過するとねじ山に浸透してくるので、その後ゆっくりナットを緩めて下さい。ナットを一気に緩めようとすると、錆が引っかかりナットが動かなくなる恐れがあります。そのため「180度ほど緩めた後、90度締め付ける」といった感じに少しずつ緩めていく事が大切です。ねじ山の錆が一箇所に集中してしまうと、更に抵抗が増えて固着してしまう恐れがあるため、潤滑剤を塗布しながら少しずつナットを緩めていく事が重要になります。

ねじ山の潰れでタイヤのナットが外れない場合

ねじ山が潰れてしまった場合の対処法は、ハブボルト交換かホイールナットを交換するのが一般的になります。しかし運が良ければハブボルトを交換せずともナットを外せる場合もあります。まず、潤滑剤を十分に塗布して時間を置きます。そして、錆びた時の対処法と同じように「180度ほど緩めた後、90度締め付ける」感じでナットを緩めていきます。(潰れたねじ山を矯正するイメージ)

普段ナットを緩める時に比べて少し抵抗を感じると思いますが、そのまま潤滑剤を塗布しながらナットを緩めて下さい。もし、緩める時の力が増して、ナットを本締めするくらいの力が必要になった場合は、完全にねじ山がつぶれ修復不可な状態です。ナットを緩めるのを止めて、再度締め込んでからディーラーやタイヤショップに依頼するようにしましょう。

ねじ山がつぶれている場合、ハブボルトとナットの両方にダメージがあります。ナットは交換するだけで良いですが、ハブボルトの交換は部品代に加えて7,000〜10,000円程度の工賃が必要になります。

ちなみにアルミ製のホイールナットは材質が柔らかいため、ハブボルトにはダメージが無い場合もあります。その際はなんとか外すこと出来れば、ナット交換のみで済みます。しかし、アルミ製ナットを使用していると、日頃からナットの脱着でねじ山が潰れやすいことも理解しておいて下さい。締め過ぎは厳禁なのでトルクレンチの使用は必須と言えるでしょう。

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タイヤのナットが外れない場合にやってはいけないこと

ナットが外れないからといって次のようなことをすると、2次被害につながる恐れもあるので
絶対にやめましょう。

  • レンチを足などで蹴って無理やり緩めようとする
  • 電動インパクトレンチを使用す
  • ナットが着座していない状態で走行する

例えば、ねじ山潰れが原因でナットが外れない場合、力任せに外そうとするのは逆効果です。特にインパクトレンチを使用した場合、衝撃でねじ山が破損してしまいます。

また、ナットを緩めている途中で固くなり動かなくなってしまう場合があります。再度ホイールに着座するまで締め付ける事ができれば良いですが、そうでない場合は走行するのは危険なのでやめましょう。

自力ではタイヤナットが外れない場合の解決策と費用

どうしてもナットが外せない場合、ディーラーやカーショップにお願いした方が安心です。

  • ハブボルト交換(1ヶ所):7000〜10000円
  • ナット外し(1ヶ所):1000〜2000円
  • ナット交換(1ヶ所):500〜1000円

修理工場にお願いした場合、上記のような工賃が発生します。ハブボルト交換に関しては、1本でも5本とも交換でも大差ありません。そのため、部品代+αの工賃になることが多く、全てのハブボルト交換した場合でも20000円は超えないくらいでしょう。また、ナットのみ交換の場合は、自分でナットだけを購入して持参するのも良いです。

タイヤナット締め付け時の注意点

ナットが外れないトラブルを起こさないためには、タイヤ交換時にナットを正しく締め付けておくことも大切です。間違った方法で締め付けてしまうと、今回のようなトラブルの原因にもなってしまいます。

タイヤナットを締め付ける際には以下の3つのことに気をつけましょう。

  • ナットを強く締め過ぎない(足で踏みつけたりしない)
  • トルクレンチで適正な力で締める
  • ナットは均等に締め付ける

ナットを必要以上の力で締め付けてしまうと、ねじ山が潰れたりする原因になります。そのため、力任せに足で締め付けるような事はせず、トルクレンチを用いて規定トルクで締め付けることをおすすめします。また、ナットが外れなくなる原因とは違いますが、全数のナットは均等に締め付けなければ走行中に緩む危険がある事も覚えておきましょう。

詳しい手順については、「車のタイヤ交換時に知らないと危険な「締め付けトルク」とは?」こちらを確認しておきましょう。

タイヤのナットが外れない原因と対処法まとめ

いかがだったでしょうか。

タイヤのナットが外れない原因としては、

  1. ナットの締めすぎ
  2. ハブボルトの空転
  3. ナット頭のなめ
  4. ねじ山の錆び
  5. ねじ山の潰れ

このようなことが考えられます。それぞれ対処法が異なっていますので、今回の記事を確認しながら注意して作業してみましょう。

ナットが外れないからといって無理やり外そうとすると、かえって破損の原因になってしまい、結局修理費用がかさんでしまうことになりかねません。どうしても自分で外れないという場合には、無理をせずプロに依頼するようにしましょう。

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