スタッドレスタイヤでインチダウンを行うと、圧雪路や凍結路(アイスバーン)でもスリップしにくくなるなど多くのメリットがあります。

今回は、代表的な5つのメリットと、インチダウンを行う場合の注意点を説明しますので参考にしてみてください。

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車のタイヤ・ホイールのインチダウンとは?

タイヤ・ホイールのインチダウンとは、現在装着されているタイヤよりも小さなリム径のタイヤとホイールに交換することです。タイヤ幅は狭く扁平率の高いタイヤに交換することになります。

このことによるメリットとデメリットを確認してみましょう。

スタッドレスタイヤをインチダウンする5つのメリット

スリップしにくくなる

タイヤ幅を狭くすると接地面積も狭くなります。接地面積が狭くなると、より小さい面積に車重がかかりますので、接地圧は高くなります。接地圧が高くなれば、より強い力でタイヤが路面に押し付けられます。スタッドレスタイヤの場合はこれにより圧雪路でもスリップしにくくなります。

また、強く押し付けられることで、路面とタイヤの間の水の膜も排出されやすくなりますので、凍結路(アイスバーン)でのスリップ防止にも有利に働きます。

轍(わだち)でもハンドルをとられにくい

圧雪路では多くの車が走ることによって轍が出来ます。轍にタイヤがはまるとハンドルをとられたり、ハンドルが効きにくくなります。

この時タイヤ幅が狭ければ、タイヤの側面と轍が当たりにくくなり、ハンドルがとられにくくなるメリットがあります。

乗り心地が良い

インチダウンする際は扁平率の高いタイヤに交換します。扁平率の高いタイヤではタイヤ側面が高くなります。これによって路面の凸凹を乗り越える際に、タイヤが変形しやすくなります。そのため、今までよりも路面からの衝撃を柔らかく吸収できるようになりますので、乗り心地が良くなるわけです。

圧雪路が溶け始めると、圧雪の残っている部分と溶けている部分がノコギリ状の路面になっていることが良くあります。このような路面では特に、乗り心地の違いを感じることができます。

燃費が良くなる

スノーシーズンでも天気によってアスファルトの路面が顔を出すことがあります。このような路面では、インチダウンして幅を狭くした作用が燃費に有利に働きます。

タイヤ幅が狭くなると、路面との摩擦抵抗が低くなります。それによってタイヤの転がり抵抗(タイヤを転がすのに必要な力)も低くなりますので、エンジンに対する負担も低くなり、結果的に燃費が良くなります。

タイヤの値段が安い

タイヤの値段は原材料の量や、作るために必要なコストによって決まります。インチダウンをすると、今までよりもタイヤ幅が狭く、扁平率の高いタイヤが装着できます。

タイヤの幅が狭いことで原材料の量は少なくて済みます。扁平率は低くなるほどタイヤの側面を強化する必要がありますのでコストが高くなります。扁平率の高いタイヤはその点でも有利です。

こうしたことから、インチダウンしてタイヤ幅を狭く、扁平率の高いタイヤに交換すると値段は安く抑えることが出来るわけです。

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スタッドレスタイヤをインチダウンするデメリット

スタッドレスタイヤのインチダウンはメリットだけではありません。デメリットも理解しておくことで、適切なタイヤチョイスを心がけましょう。

雪のない路面では性能低下

タイヤ幅が狭くなると路面との摩擦抵抗が減り、燃費が良くなるメリットはありますが、走行性能という点ではデメリットが発生します。

例えば、冬の晴れ間のアスファルトの路面を走行する際は、タイヤ幅が狭くなってグリップ力が低下した分、カーブではスリップしやすくなっているので注意が必要です。

スタッドレスタイヤは圧雪路や凍結路(アイスバーン)で性能を発揮できるように作られているタイヤです。アスファルトの路面ではスタッドレスタイヤの特性に加え、インチダウンしてタイヤ幅が狭くなったことによって、今までよりもスリップしやすくなっているのを理解した安全運転に努めましょう。

スピードメーター誤差が発生する場合がある

インチダウンする際にタイヤ幅と扁平率を変えても、タイヤ外径はそれまでのタイヤと同じになるようにしましょう。

タイヤ外径が変わると、タイヤが一回転した場合に転がる距離も変わってきます。スピードメーターは、タイヤが一回転すると何cm進むかをもとに計算してスピードに換算して表示されるようになっています。

タイヤ外径が変わるとスピードメーターの誤差が大きくなります。誤差が大きすぎると車検に通らなくなりますので、外径は変わらないタイヤサイズを選んでインチダウンを行いましょう。

タイヤ・ホイールをインチダウンする方法

タイヤ・ホイールをインチダウンする場合は、タイヤ外径が変わらないようなタイヤサイズとホイールサイズの組み合わせを選びましょう。

適合サイズの計算方法

インチダウンする場合の適合サイズの計算は、インターネットで公開されている適合サイズ計算ページを活用するのが便利です。こうしたページでは、現在のタイヤサイズを入力すると、インチダウンする場合のタイヤサイズとホイールサイズの組み合わせが表示されるようになっています。

インターネットが利用できない場合は、おおよそ、ホイールサイズ(リム径)を1インチダウンするごとに、

  • タイヤ幅を10mmダウン
  • 扁平率を5%高くする

このように覚えておきましょう。

例えば、215/55R16を1インチダウンして15インチのホイールサイズ(リム径)にする場合は、

  • タイヤ幅:215-10=205mm
  • 扁平率は:55+5=60%

このようになるため、205/60R15がほとんどタイヤ外径の変わらないサイズとなります。

インチダウンする場合の注意点

インチダウンする場合の注意点も理解しておきましょう。

タイヤ外径が変わると車検に通らない場合も!?

インチダウンのデメリットで解説したとおり、タイヤ外径が変わるとスピードメーターの誤差が大きくなり、車検に通らなくなることがありますので注意が必要です。

ホイールとブレーキが干渉しないように注意が必要

大きなブレーキが装着されているスポーツカーやスポーティーなグレードの車両では、小さいホイールにすると干渉してしまう事があります。無理に装着すると、ブレーキとホイールに傷がつくだけではなく破損する恐れがあり、事故にも繋がりますので事前にカーディーラーに確認するなど、慎重に作業を進めましょう。

荷重指数にも注意する

タイヤサイズを変更する場合は、タイヤ幅と扁平率だけではなく荷重指数(ロードインデックス)にも注意しましょう。荷重指数は、そのタイヤがどれだけの重量を支えられるかを示しています。

現在の荷重指数よりも大幅に低い荷重指数のタイヤを選ぶと、走行中にバーストする危険性もあります。インチダウンする場合も、必要な荷重指数を満たすタイヤサイズを選択しましょう。

空気圧の確認も重要

荷重指数は満たしていても、空気圧が低いとタイヤは車の重量に耐えられなくなり、性能を発揮できません。タイヤサイズを変えた場合は今まで以上に空気圧など日々のメンテナンスを心がけましょう。

アライメントの調整も行えば万全

タイヤサイズやホイールサイズが変わると、タイヤと路面との位置関係(アライメント)も変化します。

タイヤが路面に対して正しい向きになるようにアライメントを調整すれば、良好な直進安定性も確保され安心です。

インチダウンの手順

インチダウンを行う際は、最初に適合するタイヤサイズを決定し、それにあわせたホイールも用意します。

カーショップやタイヤショップなどの実店舗で購入する場合は、適合サイズをスタッフに確認しながらすすめれば安心です。

また、インターネットで購入すれば、実店舗より安く購入することも出来ます。その場合は適合サイズや荷重指数をしっかりチェックしましょう。

インターネットで購入したあとは持ち込み交換に対応したタイヤショップに交換作業を依頼しましょう。

まとめ

スタッドレスタイヤでインチダウンを行うことは、圧雪路や凍結路(アイスバーン)を走る上で多くのメリットがあることが理解できたと思います。

特に、スリップしにくくなるのは安全性の上でとても大きいメリットです。スタッドレスタイヤの購入や交換を検討している場合は、インチダウンについて一度検討してみてはいかがでしょうか。

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