車のタイヤのパンク修理はパンク穴の状態によってはお店に頼まなくとも、自分で行うことが可能です。もちろん、お店に頼めば失敗する事もありませんし手間も掛かりませんが、自分でパンク修理をすればお店に頼むよりも安くパンク修理をする事が可能です。

そこで、今回は自分でパンク修理をする方法や必要な道具、注意点などを分かりやすくご紹介致します。初めてタイヤのパンク修理をする方はぜひ参考にして下さい。

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パンクの原因と自分で修理可能な範囲

タイヤのパンクの原因は大きく分けて4つあります。原因によって自分で修理できる場合とできない場合がありますので確認してきましょう。

タイヤのバースト

1つ目は「空気圧が低いために起きてしまうパンク(バースト)」です。タイヤの空気圧が低い状態で走行を続けた場合、「スタンディングウェーブ現象」と言う、タイヤが波打ってしまう現象が起きてしまいます。

スタンディングウェーブ現象が起きてしまうと、タイヤが発熱を起こし、タイヤの内部のコード(タイヤの内部にある補強材)が切れてしまい、バースト(破裂するようなパンク)してしまうのです。

このようなパンクの場合は、タイヤが原型を留めずにパンクしてしまうためパンク修理は出来ません

タイヤの劣化によるパンク

2つ目は、「タイヤの劣化」によるパンクです。タイヤは劣化してしまうと、タイヤ自体にひび割れが起きてしまいます。タイヤにひび割れが起きると、その部分から水が入ってしまいタイヤ内のワイヤーが錆びてしまいます。このような状態で高速走行などをすると、タイヤ内のワイヤーが破断してしまいバーストやパンクをしてしまうのです。

この様な場合も空気圧が低い場合と同じく、タイヤが原型を留めずにパンクしてしまうので、パンク修理をする事が出来ません

サイドウォールが原因のパンク

3つ目は、「縁石などにタイヤを接触させてしまう」事が原因のパンクです。

タイヤはトレッド面(地面と常に接触する面)は強く出来ているのですが、サイドウォール部分(タイヤの横部分)はあまり強く出来ていません。その為、縁石などにタイヤを接触させてしまうと簡単にパンクしてしまうのです。

この様なパンクの場合はタイヤのトレッド面ではなくサイドウォールが損傷してしまうため、パンク修理は出来ません

以上のように、

  • タイヤのバースト
  • タイヤの劣化
  • サイドウォールの損傷

この3つに該当する場合には、タイヤを交換する必要があります。突然のパンクで思わぬ出費になってしまう場合には、できるだけ安くタイヤ交換ができるTIREHOOD|タイヤフッドがおすすめです。

釘などが刺さったことが原因のパンク

4つ目は、「釘など異物を踏んでしまう」事が原因のパンクです。

これは、いくら注意していても防ぐ事が出来ないパンクです。大きな木材などはあらかじめ避けるなどの対処も出来ますが、釘などの小さな異物の場合は避ける事もできません。

しかし、釘などの小さな異物が刺さってしまったという場合は自分でパンク修理が出来る可能性が高いです

具体的には、

  • 異物がトレッド面に刺さっている
  • 刺さってしまった異物が5mm以下
  • 屈折せずに刺さっていること
  • 裂け傷になっていない

このような場合は自分でパンク修理をする事が可能です。

逆に大きな異物を踏んでパンクしてしまった場合は、トレッド面ではなくサイドウォールが損傷してしまい、パンク修理が出来ませんので大きな異物には注意しましょう。

このようにタイヤがパンクしてしまう原因は様々です。自分でパンク修理をする際は、まず「パンクの原因は何か?」、「パンク穴はどのような状態か?」を確認するようにしましょう。

自分でパンク修理をするために必要な道具・工具と費用

タイヤのパンク修理をする為に必要な道具は「パンク修理キット」と釘などを抜くための「ペンチ」が必要となります。

パンク修理キットはおよそ1,500円程度、ペンチは1,000円程度で購入できます。どちらもホームセンターで購入する事が出来ますが、パンク修理キットはパンク修理剤とは別のものですので、間違って購入しないように注意しましょう。

初期投資のみで見ればお店に頼んだときとあまり変わらない金額となってしまいますが、パンク修理キットは1つ購入すれば数回使用することが出来るので、今後のパンク修理も安く済ませたい方にはおすすめです。

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自分で車のパンク修理をする手順

タイヤのパンク修理はそれほど難しくはありませんが、手順をしっかり知っておかないと修理後に再び空気が抜けてしまったり、修理できるパンクが修理不可能となってしまう可能性もあります。そのようなことにならないよう、自分でパンク修理をする際の手順を詳しくご紹介致します。

また、パンク修理キットは「プラグ式」と言うものと「パワーバルカシール式」と言う2つのものがありますが、パワーバルカシール式を利用した方がより確実にパンク修理が出来るため、今回はパワーバルカシール式での修理手順をご紹介致します。

パンク部分の確認をする

パンク修理をする場合は、始めにタイヤを車両から取り外しパンク箇所を探し出します。

パンク箇所の見つけ方は、タイヤに空気を入れてから石鹸水を全体に吹きかけます。石鹸水を吹きかけると、空気が漏れている部分から気泡が出てくるので正確にパンク箇所を探し出す事が出来ます。

パンク箇所を見つけたら、「パンク修理が出来るパンクかどうか」を確認します。パンク修理が出来るかどうかは上でもご紹介した通り、

  • 異物がトレッド面以外に刺さっていないか
  • 刺さってしまっている異物の太さ
  • 異物が抜けている場合は穴の大きさが5mm以下かどうか
  • 屈折して刺さってはないか
  • 裂け傷にはなっていないか

この5つで判断します。このうち1つでも起きてしまっていると自分でのパンク修理は出来ませんので、お店に頼むようにしましょう。

異物を取り除き、パンク穴を整える

パンク部分の確認をしたら、次に異物を取り除きパンク穴を整えます。

ただし、異物を抜いてしまうと残っている空気が全て抜けてしまいます。空気が抜けてしまうと作業がやりづらくなってしまいますので、空気が抜けないうちに穴を整える必要があります。

その為、異物を取り除く前にパンク穴を整える「リーマー」にあらかじめ「ゴムセメント」を塗っておくようにしましょう。リーマーにゴムセメントを塗ったら、異物をペンチで抜きます。この時、「異物の刺さっていた角度」を確認しておくようにしましょう。異物の刺さっていた角度と違う角度でリーマーなどを刺してしまうと、パンク穴が拡がってしまいパンク修理が出来なくなってしまう可能性がある為です。

異物をペンチで取り除いたら、空気が抜けないうちに素早くリーマーをパンク穴へ差し込み穴を整えましょう。

パンク穴にパンク修理剤(パワーバルカシール)を差し込む

リーマーでパンク穴を整えたら、いよいよ穴を塞ぐ作業となります。

まずは「インサートニードル」にパワーバルカシールを装着し、ゴムセメントをパワーバルカシールにしっかりと塗っていきます。そして、パンク穴に刺さっているリーマーを抜き、空気が抜けないうちにインサートニードルをパンク穴に差し込みます。慣れていないと差し込むのに時間が掛かってしまい、タイヤの空気が抜けてしまうということがありますので、力を入れてしっかり差し込んでください。

無事に差し込めましたら、インサートニードルを抜きます。インサートニードルを抜くとパワーバルカシールのみがタイヤに刺さった状態となりますので、その状態で30分程度放置します。その後、空気を入れなおし空気が漏れていない事を確認したら、はみ出てしまったパワーバルカシールをはさみなどでカットし、パンク修理は完了です。

自分で車のパンク修理をする場合の注意点

パンク修理をする際は、「空気が抜けきらないうちに作業をする事」が大切です。空気が抜けてしまうと、パワーバルカシールを差し込む際にタイヤの表面が柔らかくなり差し込みにくくなってしまうのです。このような理由から、パンク修理をする際は空気が抜けないうちに作業をする必要があります。

もし、パンク修理を始める段階で既に空気が抜けきってしまっている場合は、空気を入れてから作業を行いましょう。

また、車載のパンク応急修理キットを使用してしまったタイヤは基本的にパンク修理をする事が出来ません。車種やパンク応急修理キットによってはパンク修理が出来る場合もありますが、このような場合はパンク修理の前にタイヤ内部を洗浄する必要があるので、自分でのパンク修理は出来ません。その為、パンク応急修理キットを使用した場合は、お店に全ての作業を頼むようにしましょう。

まとめ

以上がパンク修理を自分で行う際の手順や注意点になります。もちろん、お店にパンク修理を頼めば失敗する事もありませんし、手間も掛かりませんが、やはり工賃は掛かってしまいます。

パンク修理は上でご紹介したように作業すればそれほど難しいものではありませんし、自分でパンク修理が出来ればいざと言うときにも役に立ちますので、工賃を節約したい方はぜひ自分でのパンク修理にチャレンジしてみてください。

もしお店に頼む場合には、「車のタイヤパンク修理料金の比較一覧」も確認しておくといいでしょう。

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