スタッドレスタイヤは冬や降雪地に行く時にだけ使用しますので、夏タイヤと比べて溝も減らないというユーザーが多いかと思います。その分、夏タイヤよりも長持ちしそうな印象がありますね。

しかし、スタッドレスタイヤの寿命は夏タイヤとは異なります。雪道を安全に走るためにもスタッドレスタイヤの正しい寿命の見分け方を確認していきましょう。

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スタッドレスタイヤの寿命は3シーズン

スタッドレスタイヤの寿命は3シーズンを目安にしましょう。何シーズン経っているかは製造年月日から確認することが出来ます。

耐用年数

スタッドレスタイヤの耐用年数は3年から5年と言われています。耐用年数を過ぎたスタッドレスタイヤはタイヤの表面のゴムが硬くなり、雪道でのグリップ力が低下するためにスリップしやすくなります。

降雪地にお住まいで、冬は路面が圧雪路になることの多いユーザーや、圧雪路よりもスリップしやすいアイスバーンを走る機会の多いユーザーは早めの3年(3シーズン)を目安に交換するのがおすすめです。

走行距離

舗装されて乾いている路面を走る夏タイヤとは異なり、スタッドレスタイヤでは圧雪路、凍結路、雪が溶けて濡れている路面、乾いた路面など路面状況が日々異なります。

乾いた路面と圧雪路では路面との摩擦係数が異なることにより、同じ距離を走っても溝の減り方は異なります。スリップしやすい路面の方が摩擦抵抗も低いため、溝も減りにくくなります。

このような状況から、走行距離だけでスタッドレスタイヤの寿命を推測することは出来ません。走行距離を目安にするのではなく、一ヶ月に一回は「プラットホーム」が現れていないか確認しましょう。

スタッドレスタイヤの寿命の見分け方

それでは、スタッドレスタイヤの寿命を見分ける具体的な方法について確認していきましょう。

タイヤの製造年月日を確認する

スタッドレスタイヤの製造年月日はタイヤの側面(サイドウォール)に4桁の数字で表示されています。4桁の数字は「製造された週(2桁)+製造された年(西暦の下2桁)」で表示されます。

例えば「2318」と表示されていた場合は、2018年の23週目に製造されたという意味になります。寿命の目安である3シーズン目は、製造から3年後の2021年の冬、と確認することが出来ます。

溝の深さ(プラットホーム)を確認する

スタッドレスタイヤも走行を重ねることで徐々に溝が減ってきます。夏タイヤでは溝の深さが残り1.6mmになると現れるスリップサインで溝が減ったことで交換時期を判断できますが、スタッドレスタイヤでは「プラットホーム」が現れたら交換時期と判断します。

プラットホームは新品時の溝の深さと比べて半分の深さになるとスリップサインのようにトレッド面(タイヤの接地面)で確認できます。

プラットホームは、タイヤの側面(サイドウォール)にある↑(上矢印)マークの位置にあります。ここに、スリップサインのように表面のゴムの突起(ブロック)通しが繋がるような状態を確認されたら、プラットホームが現れたサインです。

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スタッドレスタイヤの寿命を伸ばすコツ

ここまでスタッドレスタイヤの寿命についてお伝えしてきましたが、なるべく寿命を伸ばすためには、オフシーズンのタイヤの保管方法も重要になってきます。スタッドレスタイヤは夏タイヤよりもゴムが柔らかいため、保管状況が悪いとゴムが硬くなり、雪道で十分な性能をできずスリップしやすくなってしまうからです。

また、スタッドレスタイヤの使用状況によっても寿命を縮めてしまう危険があります。

こうしたことを予防して寿命を延ばすコツを確認しておきましょう。

保管方法に注意する

スタッドレスタイヤを保管する際に重要なのは、スタッドレスタイヤの性能に大きな影響を与えるゴムの柔らかさを維持するように心がけることです。

車両から外したスタッドレスタイヤは水洗いをした後によく乾燥させます。雪道を走った際にタイヤに付着した路面の泥や汚れは場合によってはゴムの成分に影響を与え、硬くなったりヒビが入る原因にもなります。

また、水洗いの際にはタイヤにヒビや傷が入っていないか、釘などの異物が刺さっていないかもあわせて確認しましょう。

乾燥させたあとは空気圧を指定値の半分(約110kPa)程度まで下げて、平らな場所に横に寝かせて平積みで保管しましょう。

そして、保管場所は日光の当たらない暗所が推奨されます。ゴムは使っていなくでも日光が当たるだけで硬く、もろくなるからです。

詳細は「スタッドレスタイヤの正しい保管方法」で解説されていますのでご確認ください。

履きっぱなしは危険

一年中スタッドレスタイヤを使用している車を時々見かけますが、これはとても危険です。

スタッドレスタイヤを夏などの暖かく乾燥した路面で使用すると、ゴムが変形しすぎる事によりハンドリングが不安定になる、ブレーキング時の制動距離が長くなるなど安全性が低下します。当然、タイヤそのものへのダメージも大きくなり寿命が短くなりますので、季節外れの降雪の心配もなくなったら夏タイヤに交換しましょう。

シーズンに前にスタッドレスタイヤの寿命をチェックして雪に備えよう!

山間地に初雪が観測されるなど、降雪も近いなと感じたらスタッドレスタイヤの状態をチェックしてみましょう。

チェックするポイントは、

  • プラットホームは現れていないか
  • 耐用年数は過ぎていないか
  • ヒビや傷は入っていないか

この3点です。

初雪が降ってから慌ててカーショップやディーラーにスタッドレスタイヤへの交換をしに行くと大混雑している風景をよく見かけます。3点のチェックポイントから、寿命だなと判断したら早めに購入して降雪に備えましょう。

寿命を迎えたスタッドレスタイヤで雪道を走行することは思わる大事故に繋がります。雪が降る前に、スタッドレスタイヤの準備と点検を行い、安心して冬に備えましょう。

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