車にはスペアタイヤと呼ばれるタイヤがパンクしてしまった際に代わりに使用するタイヤが車載されています。しかし、スペアタイヤというのは重く、スペースも必要になることから、新しい車にはあまり採用されなくなり、代わりにタイヤパンク修理キットが車載されるようになりました。

パンク修理キットはスペアタイヤよりもコンパクトで、スペアタイヤへの交換作業も無い事から非常に便利なものとなっています。しかし、パンク修理キット使用後のタイヤは、次の注意点があります。

  • 時速80km以上で走行できない
  • 長距離の使用はできない

つまり、パンク修理キットはあくまでも応急処置であり、そのまま使い続けることができず、新しいタイヤと交換する必要があるということです。万が一のパンク時には役に立つパンク修理キットですが、タイヤ交換のことも考えると非常に高くついてしまうことがあります。

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パンク修理キット使用後のタイヤは交換が必要

パンク修理キットはあくまでも応急処置になりますので耐久性には乏しく、時速80km以上での使用や長距離での使用はできません。また、パンク修理キット使用後のタイヤは、タイヤショップなどに持ち込んでもきちんとした修理をすることができなくなります。つまり、パンク修理キット使用後のタイヤは、新しいタイヤに交換しなくてはならないということです。

例外として、パンク修理剤によっては洗浄をすることで通常のパンク修理が出来るものもあります。中には修理キットに「タイヤ交換をする必要があります」と書かれていても、「ディーラーに持ち込んだらタイヤを洗浄した上でパンク修理をしてもらえた」という事もありますので、パンク修理キットを使用した際にはディーラーにパンク修理が出来るかどうかを確認してみましょう。

タイヤのパンク修理キットが使えないケース

まずは、パンク修理キットの適用範囲を確認しておきましょう。以下のようなパンクの場合には使用できないので注意しましょう。

パンク修理キットの適用範囲
  • タイヤがバーストしてしまった場合
  • サイドウォールなどのトレッド面以外の損傷でパンクしてしまった場合
  • ホイールからタイヤが外れてしまっている場合
  • パンク穴が4mm以上の場合
  • ホイールが破損してしまった場合
  • タイヤが2本以上パンクしてしまった場合(パンク修理剤が1本分のみの為)
  • パンク修理剤の使用期限が過ぎてしまっている場合
  • マイナス30度以下の場合

パンク修理キットを積載している車にはスペアタイヤがありません。そのため、パンク修理キットが使用できない場合は、JAFやロードサービスを利用して修理工場などに車を運んでもらうことになります。パンクしたまま無理に走らせてしまうとタイヤだけではなくホイールや車自体も壊れてしまう可能性がありますので、決して自走はしないようにしてください。

パンク修理キットは比較的簡単にパンクの応急処置ができます。しかし、パンクの条件によっては対応できないこともあるので注意しましょう。そのほかにも、パンク修理キット使用後の注意点もありますので確認しておきましょう。

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タイヤパンク修理キットの使い方

タイヤパンク修理キットは「タイヤ内にパンク修理剤を注入し、空気を入れる」作業を行います。しかし、パンク修理剤はタイヤ1本分しかない為、使用方法を間違えてしまうとパンク修理が出来なくなってしまう可能性もあります。

そのような事にならないように、タイヤパンク修理キットを使う際の手順を詳しくご紹介致します。

①コンプレッサーとパンク修理剤を使用する準備をする

パンクの修理をするには、まずパンク箇所をタイヤの上側にしましょう。パンク箇所が分からない場合は仕方がありませんが、パンク修理が失敗しやすくなってしまうので、極力パンク箇所を上側にするようにしてください。

パンク箇所をタイヤの上側にしたら、コンプレッサーパンク修理剤を使用する為の準備をします。コンプレッサーとパンク修理剤のセットの仕方はメーカーにより異なり、大きく3種類あります。

  1. 1つ目は、「パンク修理剤をコンプレッサー本体にセットするもの」です。この場合は、まず始めにパンク修理剤をコンプレッサーにセットし、コンプレッサーから出ている空気注入口をタイヤのバルブに接続し、準備完了となります。
  2. 2つ目は、「パンク修理剤をタイヤのバルブに装着し使用するもの」です。このような物の場合は、パンク修理剤がタイヤのバルブに装着できるようになっていますので、パンク修理剤をタイヤのバルブに装着します。その後、パンク修理剤とコンプレッサーを接続し準部完了となります。
  3. 3つ目は、「パンク修理剤をあらかじめタイヤに入れてしまうもの」です。このようなタイプの場合はまず始めに、タイヤのバルブにある「バルブコア」をパンク修理キットに入っている「バルブコア回し」を使用し取り外します。バルブコアを取り外しましたらパンク修理剤をタイヤのバルブから注入します。その後、バルブコアを戻し、コンプレッサーをバルブに接続して、準備完了となります。

②コンプレッサーでタイヤに空気とパンク修理剤を入れる

コンプレッサーとパンク修理剤の準備が完了したら、車のエンジンを掛けシガーソケットにコンプレッサーの電源コードを差し込みます。コンプレッサーは電気を多く消費するので、エンジンを掛けないまま使用するとバッテリーが上がってしまう可能性もあります。その為、コンプレッサーは必ずエンジンを掛けてから使用する様にして下さい。

シガーソケットに電源コードを差し込み、コンプレッサーが使用できる状態となりましたら、パンク修理剤やコンプレッサーのバルブがしっかりと装着されている事を確認してコンプレッサーの電源を入れます。コンプレッサーの電源を入れたら、指定空気圧まで空気が入るのを待ちましょう。

この段階で空気圧が上がらないようでしたらタイヤパンク修理キットではパンク修理が出来ないと言う事ですので、JAFやロードサービスを利用し整備工場などに車を運んでもらう必要があります。

③車を走らせ、空気圧のチェックを行う

無事に指定空気圧まで空気が入りましたら、パンク修理キットに付いている「パンク修理剤を使用している事を知らせるステッカー」を運転席から見える部分とパンクしてしまったタイヤに貼り付けましょう。

最後にパンク修理剤がタイヤ全体に行き渡るように車を時速80km以下で5kmほど走らせます。その後、空気圧を測り空気が減っていなければパンクの修理は完了となります。

また、パンク修理キットをしたタイヤは基本的に早めに交換する必要があります。タイヤ自体も耐久性が低い状態となっていますので、時速80km以上での走行や長距離での使用は控えるようにしてください。

SLIME(スライム) パンク修理キット スマートリペア(手動タイプ) 品番50036

 

車のタイヤパンク修理キットの使い方まとめ

以上がタイヤパンク修理キットの使用手順や注意点になります。タイヤパンク修理キットはスペアタイヤを使用する場合と比べ非常に楽ですが、使用できない事やタイヤ交換もする必要があるなどのデメリットもあります。

特に費用面ではタイヤ交換をしなければならない上に、新しいパンク修理剤も買う必要があるので大きなデメリットとなっています。ですので、タイヤパンク修理キットを使用する際は「周辺に整備工場があるか」、「タイヤパンク修理キットを使用してもタイヤのパンク修理は出来るのか」をしっかりと確認しておくことをおすすめします。

また、パンク修理剤はタイヤ1本分しかないので、失敗してしまうとやり直す事が出来ませんので手順、注意点をしっかり確認した上で作業を行いましょう。

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