【タイヤの脱着の基本】業者に頼む時のポイントは?自分で行う場合の手順は?

快適なカーライフを手に入れるには、車選び以上にタイヤにもこだわる必要があります。もしもあなたが今の車に不満を感じていることがあるのなら、タイヤに取り換えるだけでその不満が解消するかもしれません。

でもいざタイヤの脱着となると、どのようにすればよいのでしょう?業者にタイヤの脱着を依頼するならば、どれくらいの工賃と時間が必要なのかが気になります。また自分でタイヤを脱着するとなれば、その手順も気になります。

そこで今回は、タイヤの脱着に関する基本から業者選びのポイント、さらに自分でタイヤを脱着する場合の手順について解説していきます。

1. タイヤの脱着と組み換えとの違いって何?

タイヤの脱着と間違えやすいのが、「タイヤの組み換え」です。

タイヤの脱着とは?

タイヤの脱着とは、「ホイールがついているタイヤを取り外す作業」と「ホイールがついているタイヤを取り付ける作業」の2つのことを言います。

タイヤの組み換えとは?

タイヤの組み換えとは、タイヤホイールから古いタイヤを取り外し、改めて新しいタイヤをタイヤホイールに取り付けることを言います。

「タイヤの脱着」と「タイヤの組み換え」の違いは?

「タイヤの脱着」と「タイヤの組み換え」は、作業の内容自体はほぼ同じです。ただし正しくは「タイヤの脱着」と「タイヤの組み換え」は別物であるとされているので、請求書や見積書の項目を見るとそれぞれが別項目として書かれていることがあります。

とはいえわかりやすく言えば、どちらの言葉で表現した場合も「タイヤ交換」と言い換えられます。ですから一般的な表現としては、それぞれをまとめて「タイヤ交換」といいます。

タイヤ交換=脱着+組み換え

高く見積もりを取られてしまうことを避けるためにも知っておきたいのは、「タイヤ交換=タイヤの脱着+タイヤの組み換えである」という点です。

業者に依頼する場合には、「タイヤの脱着」「タイヤの組み換え」以外にも、「バランス調整」という名目で調整費用が掛かります。さらに古いタイヤを処分してもらう場合は、「廃タイヤ処理費」が別途かかります。

作業の流れとしてはどれも一連の流れとなっているのでこれらの作業をすべてひっくるめて「タイヤ交換」といっているのですが、実際には別作業という扱いになるため、「タイヤ脱着」と「タイヤ組み換え」は別物として扱います。

2. タイヤの脱着工賃はいくらが相場? 時間はどのくらいかかる?

タイヤの脱着を業者に依頼する場合、気になるのは工賃と時間ですよね?業者に依頼する場合、この2つは「業者によって違いが出る」というのが基本です。でも相場を知っていれば、業者選びをする場合の目安になります。

タイヤ脱着工賃の相場とは?

依頼する業者によって工賃にはかなりの違いがあるのですが、カー用品店やタイヤ量販店などの場合は1本あたり1000~2000円が相場です。ガソリンスタンドの場合は、1本あたり2000円前後となります。

タイヤ脱着にかかる平均時間とは?

作業時間自体は20~30分程度で終わります。ただし業者に依頼する場合、混雑状況によっても変わります。作業の依頼が多い週末などの場合は、待ち時間を含めて平均2~3時間となります。

3. タイヤの脱着料金表の見方

実際にタイヤの脱着を業者に依頼する場合、料金表を確認する必要があります。この料金表の見方を知っておかないと、思わぬ費用を請求されてしまうかもしれません。

タイヤ交換の料金表に表示される項目は、「タイヤ脱着」「タイヤ組み換え」「バランス調整」「ゴムバルブ」「廃タイヤ処分」「窒素ガス充填」の6つです。業者に依頼する作業項目が増えればその分作業費が請求されますが、必要のない作業については省くこともできます。

適正な費用でタイヤの脱着を業者に依頼するためにも、「高くつく場合」と「安く済む場合」の2つを例に挙げてみました。

高くつく場合の例

タイヤ交換で最も高くつく場合の料金表では、「タイヤ脱着」「タイヤ組み換え」「バランス調整」「ゴムバルブ」「廃タイヤ処分」「窒素ガス充填」にかかる費用が計上されています。1本だけタイヤを交換するのであれば4000前後で済むのですが、4本すべて交換となれば作業費だけで1万円以上請求されてしまいます。

ただし窒素ガス充填は、特別なこだわりがない場合は特に必要はありません。ゴムバルブもまだ新しい場合は、交換しなくても構いません。

安くすむ場合の例

タイヤ交換で最も安く済む料金表の場合は、「タイヤ脱着のみ」が計上されています。これはホイールがついた状態のタイヤを交換するだけなので、「タイヤ脱着」以外の作業が一切いりません。

この料金表で提示されるのが最も安く済む方法なのですが、タイヤの状態によってはきちんと作業をしてもらわなければいけないものもあります。「タイヤの脱着」と「タイヤの組み換え」の違いが分かっていないとその判断ができないため、悪質な業者の場合は必要のない作業を追加して請求してくることもあります。

4. タイヤの脱着を自分で行う場合の手順は?

タイヤの脱着は、業者に依頼せずに自分で行うこともできます。そこで最後に「自分でタイヤの脱着をしたい!」という場合の手順について説明していきましょう。

準備するもの

自分でタイヤの脱着を行う場合には、まずは専用の道具を準備する必要があります。

・ジャッキ

車載工具に入っています。タイヤの脱着には欠かすことができない工具です。

・ホイールレンチ

車載工具に入っています。タイヤの脱着には欠かすことができない工具です。

ホイールレンチは、ホームセンターなどでも購入することができます。タイヤの脱着に便利な十字タイプのホイールレンチであっても、1000円前後で購入することができます。

・トルクレンチ

タイヤの脱着の必需品というわけではありませんが、トルクレンチがあると作業時間がかなり短縮できます。特にタイヤのパンクなど突発的なタイヤ交換の場合、トルクレンチがあるのとないのでは作業時間に大きな違いが出ます。車載工具の1つとして準備しておくのがおすすめです。

トルクレンチは、ホームセンターなどでも購入することができます。ちなみにトルクレンチは、3000円前後で購入することができます。

・輪止め

タイヤの脱着に必ず必要というわけではありませんが、安全に作業を行う上では準備しておいたほうが良い道具です。

・軍手

タイヤの脱着時は、手がかなり汚れます。汚れ防止のためには、やはり軍手は欠かせません。また安全に作業を行う上でも、軍手を着用することをおすすめします。

自分でタイヤの脱着を行う場合の手順

・新しいタイヤの空気を入れる

新しいタイヤに交換しても、きちんと空気が入っていない状態では車は動きません。本格的なタイヤ脱着作業に入る前に、あらかじめ交換用のタイヤにきちんと空気が入っているか確認しておきましょう。

・安全な場所に車を止める

タイヤの脱着を行うためには、ジャッキを使って車を持ち上げる必要があります。ジャッキアップそのものはそれほど難しい作業ではないのですが、正しい場所にジャッキをセッティングしなければ車は持ち上がりません。

ジャッキを正しく使うためには、①地面が水平であること ②路面が固いこと が必要です。また作業中にほかの車の通行の妨げとならないように配慮することも大切です。まずは作業に適している場所であることを確認し、車を移動しましょう。

・タイヤの向きをまっすぐにする

作業を行う時には、タイヤがまっすぐになっていることが大切です。車を移動した後、きちんとタイヤがまっすぐな方向を向いているか確認しましょう。確認ができたら、サイドブレーキをかけ、エンジンを止めます。

・ホイールキャップを外す

ホイールキャップは、手で簡単に外すことができます。指がひっかけやすい場所を見つけ、両手で手前に引き寄せます。多少力がいりますが、女性でも問題なく取り外すことができます。

・ジャッキをセットする

車を持ち上げるために、ジャッキをセットします。ジャッキをセットする場所は前輪側と後輪側にそれぞれあります。

ジャッキは、車体の「切り欠き」と呼ばれる場所にセットします。車の下側を覗いてみると、半円状にくぼんでいる部分が2か所あります。これが切り欠きです。この溝に合わせてジャッキをセットします。

ジャッキアップする【その1】
ジャッキがセットできたら、ジャッキアップしていきます。ただし途中でホイールナットを緩める必要がありますので、タイヤが地面から離れる少し手前で一度止めます。

ホイールナットを緩める
ジャッキアップその1が終わったら、ホイールナットを緩めましょう。ホイールナットは、ホイールレンチを使えば簡単に緩めることができます。緩める場合は、反時計回りにホイールレンチを動かします。

ホイールナットは横に並んでいる順番で緩めるのではなく、対角線上にある部分を緩めます。軽自動車やコンパクトカーなどの場合は4つ穴式が多いのですが、普通車などの場合は5つ穴の場合もあります。

4つ穴の場合は十字をきるようなイメージで緩めていけばよいのですが、5つ穴の場合はペンで星の絵を描く時のようなイメージでホイールナットを緩めていきます。

ジャッキアップする【その2】
すべてのタイヤのホイールナットを1/3程度緩ませたら、ジャッキを使ってタイヤが地面から完全に離れるように再度ジャッキアップをします。

・ホイールナットを取り外す

完全に車が地面から離れたら、すべてのホイールナットを取り外しましょう。

・タイヤを取り外す

ホイールナットがすべて取り外せたら、これでやっとタイヤを取り外すことができます。取り外す際には両手でタイヤを抱え、手前側に引き寄せるようにすると簡単に外れます。

・タイヤの回転方向を確認する

タイヤには取り付ける際の方向が決められています。取り付ける方向を示す矢印は、タイヤの側面にあります。矢印の先が進行方向に向いていればokです。

・新しいタイヤを取り付ける

タイヤの回転方向を確認したら両手でタイヤを持ち、タイヤホイールにハブボルトを差し込みます。この時タイヤをしっかりと持ち上げた状態で差し込まなければいけないので、少し力がいります。

・ホイールナットを取り付ける

ホイールナットを取り外すときと同じような要領で取り付けていきます。最初は手で締めていきますが、手で締めきれなくなったらホイールレンチを使います。ただしこの段階では車は地面から離れていますから、完全にホイールナットを締め付けることはできません。

すべてのホイールナットがある程度締め付けられたら、ジャッキを使って車を地面に押し付けます。タイヤが地面につくと固定されますので、この時点ですべてのホイールナットを完全に締め付けます。

・ホイールキャップを取り付ける

ホイールキャップを取り付ける場合には、空気入れ用の切り込み口の場所を確認します。確認ができたらその部分を目印にしてホイールキャップをセットし、拳を使って少し強めに叩きながら押し込んでいきます。

・テスト走行をする

タイヤの着脱手順は⑭で終了なのですが、実際にはホイールナットの締め付けが甘くなっていたり、作業の途中で緩んでしまっていることもあります。このような状態で走行をすると非常に危険ですので、安全確認のためにもテスト走行をしておきましょう。

テスト走行が終わったらもう一度タイヤ全体のチェックを行い、ホイールナットの緩みなどが起きていないか確認します。これでタイヤの脱着作業は完了です。

5. まとめ

タイヤの脱着や組み換えは、作業そのものはほとんど違いがありません。そのため自分で作業をする場合は、「タイヤ交換」といっても間違いではありません。

でも業者に依頼する場合は「タイヤの脱着」と「タイヤの組み換え」は違う作業と考えているため、この違いが判らなければ高く請求されてしまうこともあります。

どちらの方法でタイヤを取り換えるにしても、正しくタイヤの脱着の基本について知っておくことが大切です。タイヤの脱着と組み換えの違いを意識しながら今のあなたの車の状態にあった方法で取り換えることが、快適なカーライフを手に入れるための大切なポイントです。