タイヤ交換後に必ずすべきタイヤの皮むきとは?慣らし走行って何?

快適なカーライフを手に入れるために、奮発して購入した高性能の新品タイヤ。でももしもあなたが「タイヤを交換すれば念願の快適なカーライフが手に入る!」と思っているのなら、それは間違いです。

どんなに高性能・高品質なタイヤであっても、タイヤを交換しただけでは何もその効果を発揮しません。なぜなら、「タイヤの皮むき」をしていないからなのです。

実際には「え?タイヤの皮むきって何?聞いたことないよ?」という人の方がきっと多いです。なにしろ「タイヤの皮むき」という言葉を知っている人の方が圧倒的に少ないのです。でもタイヤの皮むきをやっている人と知らずにやらないでいる人では、新しいタイヤに対する評価もタイヤの持ちも全然違います。

タイヤの購入費を無駄にしないためにも、タイヤの皮むきの意味や手順、さらにはタイヤの皮むきをすることによってあなたが実感できる効果について詳しく解説します。

1. タイヤの皮むきって何?

「タイヤの皮むき」というのは、簡単に言ってしまえば「買ったばかりの新品タイヤを実際に使えるようにするための作業」のことです。

新品のタイヤではどのような種類のタイヤであっても、タイヤ本体が持っている性能を維持した状態でユーザーのもとへ届けるための「ちょっとした手間」が付け加えられています。この「ちょっとした手間」をもう少しわかりやすく言うと、「新品のタイヤをラッピングしている状態」のことをいいます。

新品のタイヤにはワックスが塗られている

量販店でタイヤを選ぶ時のことをちょっと思い出してみてください。お店に並んでいるタイヤは、表面がツルツルとしていてきれいに見えますよね?このツルツルの正体は、ワックスです。このワックスのおかげで、新品のタイヤはどれも光沢感のある濃い黒い色をしています。

タイヤのワックスは見た目を良くするために塗っている

新品のタイヤにワックスが塗られている理由は2つあります。1つは、「見た目がキレイ」ということです。

どんなに高性能・高品質なタイヤだとメーカーがアピールしても、タイヤの見た目が良くなければお客に選んでもらえません。

考えてもみてください。光沢のあるきれいな黒色のタイヤが山のように積み上げられている中で、1種類だけくすんで光沢のないタイヤがあったとしたら、あなたはそのタイヤに興味を持ちますか?答えは「NO」ですよね?

もしかしたら選ぶ以前に、「本当にこのタイヤ、新品なの?」と疑ってしまうかもしれません。こんな状態のタイヤをショップ店員から「このタイヤは本当に性能がいいんですよ!」といわれても、きっとあなたはその言葉を信じないでしょうし購入することもないでしょう。

つまりタイヤメーカーがどんなに高性能・高品質なタイヤを作ったとしても、見た目が良くなければ購入してもらえないのです。だからこそ新品のタイヤにはワックスが塗られているのです。

タイヤのワックスは性能を落とさないために塗っている

新品のタイヤにワックスが塗られている理由の2つ目は、「タイヤの性能を劣化させないため」です。

どんなに新品のタイヤだといっても、工場で出来上がったばかりのタイヤがユーザーに直接届けられるということはありません。工場で作られたタイヤは安全検査などがすべて終わった後で、お店(各販売店)へと納品されます。

お店に納品されたとしても、すぐに店頭に並ぶとは限りません。店側がタイミングを待って販売するかもしれませんし、人気があるタイヤであればある程度の在庫も確保しなければいけません。ということは、あなたが購入したタイヤが作られてからどれくらいの時間がかかっているのかはわからないわけです。その間にもタイヤの性能が落ちてしまうこともあります。

でももしもあなたの勝った新品のタイヤが劣化によって性能が落ちていたとしたら、たとえどんな理由があったとしてもクレームを付けますよね?

だからこそ新品のタイヤには、どのような状態であってもユーザーの手元に届くまでの間にタイヤの性能が落ちることを防ぐためにワックスが塗られているのです。

つまりタイヤの皮むきとは?

「タイヤの皮むき」とは、「新品タイヤに塗られているワックスを落とすこと」をいいます。ワックスを取り除くことによって、はじめてそのタイヤが持つ性能や効果を発揮することが出来るようになります。そのためにも新品のタイヤに履き替えた時には、タイヤの皮むきをする必要があります。

2. 車の場合は「タイヤの慣らし走行」が必要!

タイヤの皮むきの方法には様々なものがあります。例えば「食品洗剤を使ってタイヤを洗う」というやり方でもタイヤの皮むきはできます。他にも「紙やすりを使ってタイヤの表面を削る」という方法もあります。

でも古いタイヤから新品のタイヤに交換するだけでも大変な作業なのに、その上タイヤを洗ったり紙やすりで削ったりしなければいけないのなら、それこそ「タイヤ交換しなければよかった!」と感じてしまいますよね?

でも大丈夫です。タイヤの皮むきをもっと簡単に、しかも効率よく行う方法があります。それが「タイヤの慣らし走行」です。

どうしてタイヤの慣らし走行が必要なの?

タイヤの皮むきをしなければ、本来のタイヤの性能が発揮されないことはわかりました。そして「洗剤で洗う」「やすりで削る」よりも簡単で、しかも効率よくタイヤの皮むきが出来るのが「タイヤの慣らし走行」ということも分かりました。

でもこれだけでは「タイヤの慣らし走行が必要」という理由としてはまだ納得がいかない人もいるでしょう。もちろんタイヤの慣らし走行が必要な理由は、他にもあります。

車を走らせると、路面との摩擦などによって熱が発生します。その熱がタイヤに伝わることで、本来のタイヤの形に変形します。この時に起こる変形は「正しくタイヤの性能を発揮させるための変形」なので、「劣化による変形」とは違います。

タイヤには様々な種類がありますが、どのタイヤも「走っている状態でどのような性能を発揮するのか」ということに着目しながらデザイン・開発されています。ですから走っていない状態でいくらタイヤ表面のワックスだけを拭き取ったとしても、ただしくそのタイヤの性能や品質を見極めることはできないのです。だからこそ「タイヤの皮むきでは慣らし走行が必要」となるのです。

3. 慣らし走行をしないとタイヤが長持ちしない!?

慣らし走行をした時としない時では、タイヤの長持ち度にも違いが出ます。

タイヤは表面上に見えるゴムの部分以外にも、様々な部品が使われています。こうした様々な部品はタイヤの内部にあるため見た目ではよくわかりませんが、車を走らせる上ではどの部品も必要です。このようなタイヤの内部構造に使われる部品なども、実際に車を走らせてタイヤに熱を加えることによってタイヤの本体部分にゆっくりと馴染んでいきます。

ところが慣らし走行をしないままで車を普段通りに乗っていると、タイヤの部品には急激なストレスがかかります。タイヤ本体もゆっくりと変形していくのではなく、突然のブレーキやカーブなどによる急激な発熱によって予想以上のスピードで変形します。

ここまで説明すれば、慣らし走行がタイヤの長持ちにどれほど関係してくるかが分かってきますよね?つまり慣らし走行は、「新品のタイヤに負荷をかけずに正しく変形させ車になじませる」ということです。だから慣らし走行した方がタイヤは長持ちするのです。

4. 具体的な慣らし走行のやり方!

タイヤの皮むきとして慣らし走行をする場合は、次のようなポイントを意識しながら行います。

きちんと空気圧を点検する

慣らし走行によってタイヤは本来の形へと変形していきます。そのため新品のタイヤに履き替えた直後に十分に空気が入っていたとしても、慣らし走行によってタイヤは変形します。そのためタイヤの空気圧が下がります。ですから慣らし走行をする前には、必ず空気圧の点検をするようにしましょう。

直線が続く道路で慣らし走行をする

慣らし走行ですから、出来るだけタイヤと路面の接地面に変化が出ないようにするのが一番のポイントです。カーブが多い道で慣らし走行をすると、タイヤと路面の接地面が両端に集中してしまい中央部分とのバランスが悪くなってしまいます。

もちろん両端の皮むきも必要ではあるのですが、タイヤの皮むきで大切なのは「偏りが出ないこと」なのです。全体的にまんべんなく皮むきをするために、出来るだけ直線が続く道路で慣らし走行をすることがおすすめです。

サマータイヤの慣らし走行のやり方

サマータイヤ(一般タイヤ)の場合は、走行速度が時速80㎞以下であることが大切です。それ以上の走行速度になると、タイヤの変形が急激に起こってしまうため慣らし走行として効果は期待できません。

サマータイヤの慣らし走行の場合は、走行速度時速80㎞以下を保ちつつ、100㎞以上を走ることを目安に行います。

冬用タイヤの慣らし走行のやり方

冬用タイヤの慣らし走行では、走行速度時速60㎞以下を保ちつつ、200㎞以上を走ることを目安に行います。

5. まとめ

「タイヤの皮むき」といきなり言われてもよく分からない人も多かったでしょうが、実際に細かく内容を確認してみると快適なカーライフを手に入れるために大切な作業であるということが分かりました。

せっかく手に入れた高性能なタイヤなのですから、少しでも長く使い続けるためにもきちんとタイヤの皮むきを行うようにしましょうね。