タイヤを交換する時にはホイールナットの脱着が必要になります。その際、ナットは取り付けられていた状態に戻すのが正しいやり方ですしかし、ナットの向きを間違えて取り付けてしまうと、走行時のナットの緩み、走行時のブレ、ホイールに傷が入ってしまう原因になってしまいます。

付いていたようにしか取り付けできないタイプのナットが多いですが、その中でも両面装着可能なナットも存在します。このようなナットを取り扱う際には注意が必要です。メーカーごとに使用しているナットの種類が異なる場合もあるため、社外ホイールに交換した際には必ずナット形状を確認する必要もあります。

今回はホイールナットの種類や取り付ける向きについて詳しく解説します。ホイールナットの向きを間違えると、いくら規定トルクで締め付けていた場合でもナットの緩みや破損の可能性が高くなってしまいます。正しい知識を身につけ、安全にタイヤ交換が出来るようにしましょう。

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タイヤ交換前にチェック!ホイールナットの種類と向き

ホイールナットにはいくつか種類があります。ホイールの当たり面によってナットの形状が異なり、主に3種類に大別されます。同じ自動車メーカーでも車格に応じて使用しているナットの種類が異なる場合もありますので、ナット形状を十分確認する必要があります。

それでは、ホイールナットの違いについて詳しく見ていきましょう。

テーパー座ナット

最も普及しているナットになります。ナットの当たり面が斜めになっているのでテーパー座ナットと呼ばれています。最もポピュラーなナットになりますが、更に細分すると袋ナット貫通ナットに分かれています。

袋ナット

袋ナットは片側にハブボルトが入る穴が空いており、もう片方は閉じられています。社外ホイールなどに交換した際はナットの同時購入も勧められると思いますが、このテーパー座面の袋ナットが主流になります。

メリットとしてはボルトが入る穴が1つだけなので、取り付け向きを間違える心配が無い事です。

貫通ナット

貫通ナットはハブボルトが貫通出来るよう両側に穴が空いており、ナットの全長にねじが切ってあります。ホイールとの接触面は60度のテーパー座面ですが、反対側は平坦になっています。取り付ける向きを間違える恐れがあるため、初心者の方は注意したいナットになります。(平坦になっている側が外を向くように取り付けます。)

取り付け向きに注意が必要な貫通ナットですがメリットもあります。例えばセンターキャップが装着されているホイールには貫通ナットが使用されます。また、ハブボルトが長い車にも貫通ナットを使用します。

その他にもワイドトレッドスペーサーのようなドレスアップパーツの取り付けにも貫通ナットは活躍します。貫通ナットが使用される理由としては、ナットの全長を短く出来る点とハブボルトが長くても干渉する心配が無いからです。

平面座ナット

平面座ナットは主にトヨタ・日産車の一部車種の純正ホイールに用いられるナットです。ホイールとの接触面が平面になっており、ナットが純正ホイールのボルト穴に入り込みながら締め付けていくタイプになります。この平面座ナットはホイールのブレを抑える事ができ優秀ですが、ナット形状もホイール形状も専用のものなので流用は不可能です。

そのため、平面座ナットのトヨタ車に乗っていて社外ホイールに交換する場合は、必ずホイールナットも購入する必要があります。反対に平面座ナット専用の純正ホイールに普通のテーパー座ナットを使用する事も出来ませんので注意して下さいね。

球面座ナット

球面座ナットはホイールとの当たり面がテーパーではなく球面になっているナットの事です。使用しているメーカーはホンダ車のみで、テーパー座ナットとの違いがわかりにくいので、よく確認する必要があります。

タイヤ交換時に失敗しやすいホイールナットの向き

ホイールナットの向きを間違える危険があるものは貫通ナットの場合です。なぜなら、どちらの向きでも取り付けができてしまうからです。

正しいホイールナットの向きは「テーパー形状をホイール側に取り付ける(平面になっている側が外を向くように取り付ける)」です。貫通ナットのもう片側は平面になっているためナットのかかりも短く、なによりテーパー形状同士の締め付けができずとても危険な状態になります。

もし、貫通ナットを逆向きで取り付けた場合、十分に締め付けることができません。いくら規定トルクで締め付けても効果がなく、ホイールもダメージを受けて再利用不可になる場合があるので注意が必要です。

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ホイールナット交換時には座面の形状・サイズにも要注意!

ホイールナットの向きを間違えなくても、ナットの形状やサイズを間違えるとNGです。平面座ナット球面座ナットのように自動車メーカーで異なるナットを使用する場合もあります。また、ナットのサイズやネジのピッチにも種類があるので、慎重に選ぶ必要があります。

純正ナットの流用ができないケース

純正のナットが流用できないケースですが、先程も説明しました通り自動車メーカー専用のナット形状の場合、ホイール側も同様になります。そのため、社外ホイールに交換する時には純正ナットが使用できません。

スタッドレスタイヤなどに交換する際も、純正ナットとは別にテーパー座ナット(袋・貫通どちらでも可)を準備しておく必要あります。もちろん純正ナットがテーパー形状になっている場合、そのまま流用も可能ですので、一度確認しておくと良いと思います。

ホイールナットのサイズ選び

ホイールナットのサイズはたくさんあり、どのサイズを選べば良いのかわかりにくいですよね?
ナットの表記としては「M12×P1.5 21HEX」のように表記されています。簡単に解説しますと

  • M12:ねじの直径
  • P1.5:ねじのピッチ(ねじ山間の距離)
  • 21HEX:六角形ナットで2面幅が21mm

という意味になります。あなたのお車のナットのサイズは取扱説明書で確認することができます。なお、基本的なナットのサイズはメーカー統一されているため、参考までに主流のメーカーとナットサイズを載せておきますね。

  • M12×5 21HEX:トヨタ、三菱、ダイハツ、マツダ
  • M12×5 19HEX:ホンダ
  • M12×25 21HEX:日産
  • M12×25 19HEX:スバル、スズキ

タイヤ交換時にはホイールナットの向きに注意しよう!

タイヤを交換する時には、ホイールナットの向きに注意が必要です。万が一、ナットの向きを間違えたまま走行した場合、ホイールが外れてしまうなどの危険があります。

今回の記事では、ホイールナットの種類と取り付け向きについて詳しく解説してきましたので、愛車のホイールナットの種類、サイズをよく確認してからタイヤ交換をしましょう。

また、ホイールナットの向きが正しくても、規定トルクで締め付けなければ意味がありません。自分でタイヤ交換をするにはトルクレンチは用意しておきたいですね。ぜひ正しい知識でタイヤ交換に挑戦してみて下さい。

規定トルク値については、「車のタイヤ交換時に知らないと危険な「締め付けトルク」とは?」でご紹介していますので、こちらも合わせて確認していただくことをお勧めします。

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