タイヤはゴム製品ですので、使い続けるほどだんだんとくすんだり茶色く変色したりします。このようなタイヤだと、いくらボディーがピカピカだったとしても全体的なバランスが悪く見えてしまいます。
そんな時によく使われるのがタイヤワックスです。タイヤワックスにも様々な種類があるのですが、使うことによってツヤのある黒いタイヤに蘇ります。ただしタイヤワックスの塗り方には、きちんとワックスの効果を発揮させるためのコツや注意点があります。
そこで今回は、タイヤワックスの効果的な塗り方や作業のポイント、キレイな黒い色にするためのちょっとしたコツをわかりやすく解説していきます。
タイヤワックスの効果的な塗り方の手順
タイヤワックスの効果をきちんと実感できるようにするためには、効果的な塗り方をすることが大切です。具体的には、
- 汚れを落とす
- タイヤワックスを塗る
- 余分なワックスを拭き取る
この3つになりますので、それぞれ詳しく確認していきましょう。
①タイヤ洗車で汚れを落とす
汚れが付いたままのタイヤにいくらタイヤワックスを塗っても、汚れの上に塗るわけですからタイヤそのものには何も効果が表れません。そのためタイヤワックスを使う前に汚れを落とすことが大切になってきます。
タイヤ洗車の手順は次の通りです。
高圧洗浄機で大体の汚れを落とす
まずはタイヤについた汚れをざっくりと落としていきましょう。タイヤの汚れはかなりしつこいので、高圧洗浄機を使うのがおすすめです。
タイヤ用洗剤を使って細かな汚れを落とす
高圧洗浄機によってだいたいの汚れが落ちたら、今度はタイヤ用洗剤を使って細かな汚れを落としていきましょう。この時ゴシゴシと力を入れて洗ってしまうと、タイヤを傷つけてしまいます。タイヤの傷は劣化の原因になりますので、出来るだけ優しくなでるように洗っていきましょう。
洗い終わったら、洗剤が完全に落ちるまでしっかりと水洗いします。
キレイに拭き取る(タイヤを乾かす)
タイヤの汚れを完全に落としきったら、タイヤの表面についた水を丁寧に拭き取ります。タイヤワックスには水性・油性がありますが、いずれの場合もきちんと水気をとってから塗ることが基本です。
②タイヤワックスを塗る
タイヤワックスの効果には、大きく分けるとつや出し効果とタイヤ保護効果の2つになります。どちらもタイヤにとっては大切なことなのですが、あなたがどちらを優先させるかによっても選び方が変わってきます。具体的には水性タイプと油性タイプがあるのですが、まだタイヤワックスを購入していない方は「失敗しないタイヤワックスの選び方」であなたに最適なタイヤワックスを選んでおきましょう。
いずれにしても洗車するだけでは、その効果は持続しません。洗うことによってようやく黒いタイヤに戻ったのなら、その効果が持続するようにきちんとコーティングをしてあげることが大切です。そのためにもタイヤワックスはおすすめです。
タイヤワックスの塗り方のコツ
初めてタイヤワックスを塗る人でもプロ並みの仕上がりを目指したいのなら、知っておきたいタイヤワックスの塗り方のコツがあります。
一気に塗り込み過ぎない
どのタイプのタイヤワックスであっても、いきなり全体的に塗りつけていくのはお勧めできません。特にスプレータイプのワックスの場合は、一気にタイヤに吹き付けることによって液だれが起こります。
間違った場所についてしまったらすぐに拭き取る
ホイールやボディーに間違ってワックスを付けてしまった場合は、慌てずに乾いた布などできれいに拭き取りましょう。そのままにしておくと、いずれシミになります。タイヤワックスのシミは落ちにくいので、付いてしまったその時に拭き取ることが大切です。
スプレータイプと塗り込みタイプの違い
タイヤワックスにはスプレータイプと塗り込みタイプがありますが、その違いは手間のかけ方にあるといえます。スプレータイプの場合はタイヤに吹き付ければ簡単に塗布出来ますが、塗り込みタイプの場合はスポンジにとって塗り込んでいかなければいけません。
さらに塗り込みタイプの場合は塗り漏れや塗り過ぎが起こりやすいこともあるので、初心者の場合はスプレータイプの方がやりやすいと感じるはずです。初めてタイヤワックスを使う方はスプレータイプを選ぶといいでしょう。
タイヤワックスを塗る場所・塗ってはいけない場所
タイヤワックスを使うとピッカピカになります。つまり、これは「滑りやすい」ということです。そのためタイヤワックスには「塗る場所」と「塗ってはいけない場所」があります。
塗る場所
タイヤワックスを塗る場所は、サイドウォールと呼ばれるタイヤの側面です。この部分は汚れや劣化が起こりやすい場所なので、保護成分を含んだタイヤワックスを塗り込むことによってツヤ出しだけでなく劣化防止にもなります。
塗ってはいけない場所
ツヤが出るということは滑りやすいということですから、路面に直接接地する部分に塗ってはいけません。またホイールやボディーにタイヤワックスがついてしまうとシミの原因にもなりますので注意しましょう。
タイヤワックスはホイールについても大丈夫?
液だれなどでタイヤワックスがホイールについてしまった場合は、すぐに拭き取るようにしてください。拭き残したまま放置していると、その部分がシミになります。シミになると落ちにくくなるだけでなく、その部分から錆びてしまうためホイールの劣化につながる恐れがあります。
タイヤワックスの2度塗りの効果とは?
タイヤワックスの耐久性を良くしたいのであれば、2度塗りもおすすめです。1度のコーティングでも十分に効果はありますが、2度塗りすることによってさらに分厚い膜が出来ます。
ただし1度目のタイヤワックスが完全に乾いてからでなければ、2度塗りの意味はありません。乾ききる前に2度塗りしてしまうと、せっかくキレイにコーティング出来ていたものが2度目のタイヤワックスによって落ちてしまいます。ですから2度塗りをしたい場合は、2日に分けて作業を行うことが重要です。
③余分なタイヤワックスを綺麗に拭き取る
余分なタイヤワックスが残ったままでは、ムラが出来てしまうだけでなくホイールやボディー汚れの原因になります。この汚れは、走行中に余分なタイヤワックスが飛び散ってしまうことが原因です。
ですからつけすぎてしまったタイヤワックスは、きちんと拭き取ることも忘れないようにしておきましょう。
タイヤワックスを綺麗に塗る方法まとめ
タイヤワックスできれいな黒いタイヤを目指すなら、面倒でもワックスを塗る前にきちんとタイヤの汚れを落とすということが大切になります。汚れのないタイヤにワックスを塗ることによって、ワックスの効果が最大限に発揮されます。
ただし「たくさん塗ればワックスの効果が高くなる」というわけではありません。きちんと正しい方法で塗ることが出来れば、初心者だってプロ並みに仕上げることが出来ます。